1GBあたりたったの8円で180TBの巨大クラウドストレージを構築できる「Storage Pod 4.0」
GoogleがGoogleドライブの利用料金を一気に下げたことで、クラウドストレージの普及がより進みそうな現状の中、最大容量180TBのプライベート・クラウドストレージを激安に構築・運用できる自作キット「Storage Pod 4.0」が登場しています。
Backblaze Blog » Storage Pod 4.0: Direct Wire Drives – Faster, Simpler and Less Expensive
http://blog.backblaze.com/2014/03/19/backblaze-storage-pod-4/
45 Drives Technical Information Wiki
http://www.45drives.com/wiki/index.php/Main_Page
巨大なクラウドストレージキットStorage Pod 4.0がどんなマシンなのかは、以下のムービーで確認できます。
Backblaze Storage Pod 4.0 - YouTube
Storage Pod 4.0を解説してくれるのは、開発者のティム・ナファイヤさん。
これがStorage Pod 4.0。筐体の色はPC関連でよくある黒やシルバーではなく赤で、特別な雰囲気を醸し出しています。
「Storage Pod 4.0は、最大45台のストレージを搭載することができます」
むき出しの状態のSATAコネクタ。どうやら、このコネクタにハードディスク(HDD)などのストレージを垂直に差し込んで設置するようです。
Storage Pod 4.0は、画面左のマザーボードエリアと、右のストレージエリアを独立させたのが特徴とのこと。
これはHDDを45台搭載した場合に発生する大量の熱からマザーボードや電源を守るために領域を分離・独立させるため。
ストレージエリアには12センチファンが合計6台。ファンの羽を見る限り、画面右側から吸気して左側へ排気するエアフロー構造のようです。
こちらがマザーボードや電源など、ストレージ以外のハードウェアが搭載されたエリア。
Storage Pod 4.0のキモは、このHBAカード「Rocket 750」。
カード1枚で最大40台のストレージを接続可能。もちろんSATA3.0(6Gbps)に対応しています。
Storage Pod 4.0はRocket 750を2台搭載。
ナファイヤさんが手に持っているMini SAS対応コネクタケーブルでストレージと接続します。
Rocket 750にケーブルを挿すとこんな感じ。
Mini SAS対応コネクタケーブルの先が、Storage Pod 4.0に45台搭載されたSATAコネクタというわけです。
このケーブルのおかげで大量のストレージをつないだとしてもケーブルがジャングル状態になるのを避けられるとのこと。
45台+システム用の1台の計46台のHDDを搭載するStorage Pod 4.0ですが、コストを下げるために電源は1台のみ。
Storage Pod 4.0は、電源1台の最下位モデルが4996ドル(約51万円)となっています。4TBのHDDが約2万円なので、4TBのHDD×45台で180TBのクラウドストレージを構築するには約140万円かかり、容量単価は1GB当たり約8円という計算になります。
なお、Storage Pod 4.0をリリースしたBackblaze社は、クラウドストレージサービスを提供する会社で、Storage Podを業務上運用してきた実績があるため、それらの経験を基に開発されたStorage Pod 4.0も安定性は折り紙つき。なお、Backblazeはクラウドストレージサービスを運営する上で蓄積されたデータを基に、「どのメーカーのHDDが壊れやすいのか?」というレポートを発表しています。
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Rocket 750は40台のストレージを接続できるため、今後、80台オーバーのストレージを搭載できるStorage Podの登場も期待できそう。ただし、容量全てを使い切るのは至難の業と言えそうです。
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