1ピクセルの月を中心に太陽系のすさまじい距離感とスケールを体感できる「If the Moon Was Only 1 Pixel」
水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星という太陽系の星々の距離やスケールを限りのある紙面上で実際に比較するのは難しく、多くの場合、距離や大きさが略されたものになるのですが、月を1ピクセルと仮定し、ひたすらブラウザをスクロールしていくことで、その距離感や大きさを体感できるのが「If the Moon Was Only 1 Pixel」です。
If the Moon Was Only 1 Pixel - A tediously accurate map of the solar system
http://joshworth.com/dev/pixelspace/pixelspace_solarsystem.html
月の直径はニューヨークからラスベガスまでの距離に匹敵する3474.8kmだとされていますが、これを1ピクセルで表現すると、太陽の大きさは以下のようになります。ここからブラウザを横にスクロールしていって太陽系を見ていくわけです。
矢印キーでスクロールしていくと、しばらく目盛りだけの真っ黒な画面が続きます。なお、2目盛りは10万kmで、100万kmごとに大きな目盛りで印がつけられています。
すでに太陽から1000万km以上離れたのですが、何かが現れる様子はありません。
「おかしいなあ」と思ってスクロールバーを確認してみると、ものすごく小さなスクロールバーが少しずつ進んでいました。
5000万km以上離れたところでようやく水星を発見。水星の直径は4879.4kmで、月よりも少し大きいくらいなので、頑張ってたどり着いたにもかかわらず、わずか数ピクセルの点があるだけ……。
さらにスクロールしていくと、「新しい星がもうすぐ現れるよ」という言葉が出現。
1億km以上離れた時点で金星を発見しました。金星の直径は1万2103.6 km。ちょっと見やすくなりました。
さらにスクロールすると……
地球と月を発見。
人間を移住させる計画が立てられているだけあって、火星はやや地球から近い印象。
そして、ここからが長い旅になります。木星はこれまでの旅の3倍の距離があるので、リラックスして座っていてね、というメッセージが現れます。
スクロールバーを進めても進めても真っ暗。
「マジで、いつつくの?」という疑問が投げられます。
2006年にNASAが打ち上げた無人探査機ニュー・ホライズンズは13カ月かけて木星へとたどりついたそうです。
ようやく木星に到着。しかし、これから土星・天王星・海王星・冥王星に向かうにも関わらず、スクロールバーは4分の1にも達していません。
ということで、我慢できない人のためにスクロールバーを使わなくてもよくなるボタンも用意されていました。画面上部にある各星のアイコンをクリックすると、ものすごいスピードで勝手にスクロールが行われ、あっという間に星々のもとに行けます。
教材などでは太陽系のスケールは略して描かれますが、スクロールバーで1ピクセルの月を中心とした太陽系を実感するとそのすさまじい距離に「なぜ略されているのか」が身にしみて分かるようになっていました。
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