メモ

銀河をグリグリ動かして宇宙を感じることができる「100,000 Stars」


部屋の中に天の川を映し出せる「ピンホール式プラネタリウム」があれば自宅でも手軽に星空を楽しむことはできますが、やはり実際に夜空を見上げて満天の星空を目にした時に感じるスケール感は別物です。そんな宇宙のスケールをパソコン上で再現し、自由に動かせるという「100,000 Stars」が公開されています。

100,000 Stars
http://workshop.chromeexperiments.com/stars

この「100,000 Stars」をわかりやすく紹介したムービーがこちら。

100,000 Stars - YouTube


我ら太陽系の中心となる太陽


地球から太陽まで、ジェット機で飛んで行くと18年かかります。


地球から最も遠い場所まで飛行した人工物として初めて太陽系圏を脱出したボイジャー1号」は現在、地球から光速で17時間の場所を飛んでいます。


図で示されているのが、光が1年間に進む距離である「1光年」で、換算すると9兆4600億キロメートル。


どんどん太陽系から離れると、近くにある星たちが見えてきました。それでも、一番近いケンタウルス座アルファ星までは3.9光年の距離があります。


この100,000 Starsでは、これまでに天文学者による研究が行われ、名前を与えられた星が表示されています。


この画面では、10万個以上の星の集まりが表現されています。


だんだんと、銀河系の姿が見えてきました。


これが我々が属する「天の川銀河」の全景。2000億~4000億個の恒星を持ち、直径は10万光年以上という途方もない大きさ。まさに「天文学的」な大きさです。


そして画面は星々の間をかいくぐり……


太陽に戻ってきました。ここからは自分でマウスを使って画面を動かすことが可能です。


それでは実際に動かしてみましょう。マウスのホイールか画面右側にあるスライダーでズームすることができます。


スライダーを下げていくと、太陽系の姿が見えてきました。我々の地球と、火星までの公転軌道です。


さらに離れていくと、海王星の軌道が見えてきました。冥王星が「準惑星」に格下げられた今、これが太陽系の全貌です。


そして次第に、「オールトの雲」が見えてきました。これは、太陽から1光年離れた広いエリアに存在する主に氷で構成される天体群です。


さらに離れていくと、太陽系の近くに存在する恒星の数々が見えてきました。


地球から一番近くにある恒星系「ケンタウルス座アルファ星」にマウスを合わせてクリックすると……


星の説明が表示されました。Wikipediaからの抜粋のようです。


説明の上にある矢印アイコンをクリックすると、説明ウィンドウが閉じてもとの画面に戻ります。


さらにどんどん離れていくと、画面には地球の公転面を表す青いグリッドが表示されました。グリッド面の上には各惑星から鉛直に下ろされてきた線との交点が表示され、立体的な位置関係を把握しやすくなっています。


今度は角度を変え、公転面を上から(北から)見てみます。


どんどん北に上がると、公転面の北側のほぼ中心(天の北極)に位置する「Polaris(ポラリス)」、いわゆる北極星が見えてきました。


名前をクリックして詳細を表示させ、すこし離れてみるとこのような表示に。一般的に「北極星」と呼ばれてるポラリスですが、実際にはポラリスAポラリスBからなる連星のため、画面の表示はこのようになっています。2つの天体の間には2700天文単位の距離があるので、実際の見た目は異なるはずです。


また、画面左上のグラフ上のアイコンをクリックすると……


星の温度を表す表示に切り替わりました。それぞれの点は、星の温度を表す際に用いられる色温度を表しています。


こうして見てみると、宇宙にはとてつもない数の星があることがよくわかります。


さらに離れると、先ほどまで見ていた星たちはもっと大きな星の雲に埋もれていき……


巨大な銀河が姿を現しました。我々の住む地球は、今見ているディスプレイの1ドットよりもはるかに小さいものでしかないと思うと、宇宙の大きさが少しだけわかる気がします。


このように宇宙のスケールを教えてくれる「100,000 Stars」は、クリエイターによる実験的なwebプロジェクトを集めたChromeExperimentsで公開されたものです。マップ作成に使用したのはNASA(アメリカ航空宇宙局)およびESA(欧州宇宙機関)のデータで、太陽との距離が変化している星に関しては最短のものを使用しているそうです。

Workshop / Chrome Experiments
http://workshop.chromeexperiments.com/

あまりに表示する範囲が広くて星を見つけにくくなっているので、星の名前で検索できればさらに便利なのですが、星が見つけにくい分宇宙の広さを感じることができそうです。

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in メモ,   ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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