退役直前のANA「ジャンボジェット」B747の伊丹空港里帰りに立ち会ってみたレポ
1970年4月に日本の空にデビューして以来、ボーイング747は40年以上にわたって日本の空を飛び続けてきました。4基のエンジンによる余裕を感じる飛行と、なによりその優雅なフォルムは、日本のみならず世界でも旅客機を象徴する機体の一つと言っても過言ではありません。そんな747ですが、全日空(ANA)が2014年3月31日をもって保有している最後の3機を退役させることが決定しており、ついに日本の空から姿を消すことになりました。ANAでは、そんな747が過去にお世話になっていた日本各地の空港をふたたび訪れ、最後の里帰りツアーを行っています。普段は747が離着陸できない兵庫県の伊丹空港にも747が訪れ、その姿を見ることができる最後のチャンスだということなので、早朝から現地に行ってその姿を見てきました。
FINAL 747 -THANKS JUMBO-│ANA SKY WEB
http://www.ana.co.jp/thanks_jumbo/itami.html
午前6時過ぎに到着。あたりはまだ真っ暗です。
夜明けが近づき、周囲がどんどんと明るくなってきました。すると、フェンスには「おかえりなさい」と書かれた横断幕が見えるように。
まだ6時半頃だというのに、人がぞろぞろと集まってきました。
横断幕もどんどん増えていきます。
夜明け前の空の向こうに機影が見えてきました!
しかし、よく見るとエンジンが2基のボーイング787でした。羽田から伊丹に飛んできたNH961便だったのですが、撮影が難しい時間帯に飛んできてくれたおかげで「いい練習になった」と周囲から声が漏れる一幕も。
機体底部の赤い衝突防止灯(アンチコリジョンライト)、通称「アンコリ」いただきました。
そしてついに夜明けを迎えます。
夜明け空の向こうに、今度こそ747の機影が見えてきました!
夜明けの太陽とピッタリのタイミングで飛んで来るという神技っぷりを見せつける747。
このチャンスを逃すまいと、一心不乱にシャッターを切ります。
最新の機種とは違って、派手なエンジン音をとどろかせながらぐいぐい迫り来る747。
澄んだ青空に機体が映えます。
実際に目の当たりにすると、ものすごい迫力。
今回飛んできたのは、ANAに3機残った747のうち、機体記号が「JA8961」の機体でした。
多くの人たちの頭上を一瞬で飛び抜けていきます。
周囲からは「カシャカシャカシャカシャ」とシャッターの音だけが響きます。
そして無事に接地。伊丹で747のタイヤスモークを見れるのは今日が最後です……
着陸後は、周辺住民を対象にした遊覧飛行に備えて、空港ビルから離れた場所に沖留めで駐機する747。
747が着陸するシーンを伊丹スカイパークから撮影したのが以下のムービーです。味わうように滑走路の終端まで走ってから誘導路に入る姿を確認できます。
ANA 747が伊丹空港に里帰り・早朝の着陸シーン - YouTube
なお、伊丹空港では747のグッズや主翼ウイングレットなどの部品の特別展示などのイベントも開催されています。
FINAL 747 -THANKS JUMBO-│ANA SKY WEB
http://www.ana.co.jp/thanks_jumbo/itami.html
・関連記事
3990円から東京-大阪間を移動するのに役立つ「ジェットスター」を使ってみた - GIGAZINE
リアルタイムで航空機がどこを飛んでいるのか地図上で分かるフライトレーダー - GIGAZINE
アメリカ上空を飛ぶすべての航空機の軌跡を視覚化したアート - GIGAZINE
万が一の事態に備えて飛行機の客室乗務員が受けるめちゃくちゃ本格的な緊急脱出訓練をJAL(日本航空)施設で体験してみた - GIGAZINE
ボーイング787ドリームライナーはAndroid、そして69TBのSSDを搭載 - GIGAZINE
「空の上からもマリコ」Peachの篠田麻里子デザイン機体お披露目レポ - GIGAZINE
軍用機・旅客機・スペースシャトルなどのコックピットを捉えた美麗な写真集 - GIGAZINE
ボンバルディア「Cシリーズ」の約4000億円をかけた航空業界への挑戦 - GIGAZINE
飛行機が離着陸するときの電子機器利用制限が2013年中に緩和か - GIGAZINE
運賃は500円~1000円程度、格安で旅行できる「立ち乗り飛行機」が登場へ - GIGAZINE
・関連コンテンツ