取材

香港らしさを表現したStarbucksと出店ラッシュが続く日系ラーメン店などに行ってみました


今回の取材で訪れた香港は、人や物の多く集まるアジアのハブとしての役割を担ってきたことから多くの文化が流れこみ、独自の文化を築いてきました。古くからの伝統と新しいものが入り交じる街の象徴の一つとして、その独特な魅力のある文化を現代風にリメイクしたスターバックスのお店と、数年前から出店が続いている日系のラーメン店のいくつかを訪れ、その現状に触れてみることにしました。

◆スターバックス香港・コンセプトストア
日本のスターバックスでは神戸北野異人館店上野恩賜公園店などいくつかのコンセプトストアを展開していますが、香港にも同様に2店舗のコンセプトストアが展開されています。地元の雑貨ブランドであるG.O.D.とのコラボレーションで、古き良き香港と街のにぎわいをモチーフにデザインされた店舗を実際に訪れてみました。

Sai Yee Street | Starbucks Coffee Company
http://www.starbucks.com.hk/coffeehouse/store-design/sai-yee-street

こちらの店舗は、香港一の繁華街と呼ばれる「モンコック(旺角)」の一角にあるサイイー(洗衣)店です。お店の位置は九龍島サイドのこのあたり。

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お店はビルの2階と3階にあり、幅1メートルほどの狭い階段を登って行く必要があります。


まず目に飛び込んでくるのがこの光景。


さすがはコンセプトストア、他の店舗では見かけることのない個性的な装飾です。


階段を登り切ったとこに現れるのがこのオブジェ。


近づいてみると、すべてマージャン牌で作られていました。


このサイイー店は、香港芸術文化をテーマにしたお店となっており、お店の中にはこんな風にレトロな看板が壁一面に貼り付けられているエリアがあったり……


新聞のようなポスターが貼られています。「星巴克」は、スターバックスの繁体字表記です。


入り口から2階へ上がる風景はこんな感じです。

香港のスターバックス・コンセプトストアに入ってみた - YouTube


3階は、少し落ち着いた内装になっていました。


どことなく古めかしいテーブルがあったり……


なぜか古い体重計が置いてありました。昔はコインを入れて体重を測るようになっていたようです。


そして、壁一面に施されていたこのオブジェは、今は取り壊されてしまった巨大スラム街「九龍城砦」の外観をモチーフにしたものです。


鳥かご」とも呼ばれた、外壁に張り出した自作のバルコニーが当時の様子を忍ばせます。


店内では、日本と同じように学生らしき若者たちがノートを広げて勉強していたり、談笑したりといった姿がみられました。


香港のコンセプトストア第一号の「ダデル・ストリート店」にも訪れてみました。メイン道路から少し入ったところにある店舗で、少しわかりにくい入り口です。


Duddell Street | Starbucks Coffee Company
http://www.starbucks.com.hk/coffeehouse/store-design/duddell-street

場所はこのあたり。香港島サイドの中心地「セントラル(中環)」から歩いて10分程度のところにあります。

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店内は少し暗めとなっており、あまりスターバックスっぽくない雰囲気。


それもそのはず、この店舗は1950年代から70年代にかけて香港で親しまれていた喫茶店である「冰室」の雰囲気をテーマにしたものとなっています。


店内には窓が設けられていますが、実はダミー。屋外の様子も雰囲気に合わせてデザインされたものになっています。


勉強したり、おしゃべりしたりと、スターバックスの楽しみ方は日本と共通のようです。


このときに買ってきたマグカップなどが2013年冬のプレゼント大放出企画で商品の一つになっていますので、ぜひ応募してみてください。


◆香港の吉野家で現地メニューを食べてみました
香港には、日系の飲食店が多く出店しています。日本でもなじみの深い吉野家も約60店舗が展開されており、現地メニューがあるというので食べてみました。

日本の吉野家ではビルの1階部分や路面店が多いのに対し、香港ではこのように地下型の店舗をよく見かけます。


このような狭い階段を下りていくと……


意外に広いスペースが現れました。


今回注文したのはこちら。牛丼にコーンがトッピングされたものと、「和風牛肉麺」と呼ばれる、ラーメンの上に牛丼の肉を載せたものを食べてみます。


日本でもよく見る牛丼の隣に見慣れないコーンがどっさりと載せられていて、一種異様な光景。


慣れていないこともあり、最初はおそるおそる口に運んでみました。牛肉は日本とほとんど変わらない同じ味で、意外と感じるしょうゆの塩味にコーンの甘さがマッチしています。コーンの甘みはそれほど強くはありませんでしたが、ほどほどの甘さがちょうどよく感じました。子どもにもピッタリなメニューかもしれません。なお、価格は21香港ドル(約285円)でした。


次に「和風牛肉麺」を食べてみます。麺は、日本でもよく売られているインスタントラーメンのものがそのまま使われているようで、香港でも大人気の出前一丁とよく似たものになっています。


そこに、「牛皿」状態で添えられていた牛肉をどばー。


仕上げに、ごま風味の油をたらします。


しょうゆベースのスープにごま油の風味、そして牛肉のエキスが合わさってコクのある風味に変化しました。


一口いただいてみました。スープのしょうゆ味に牛肉のマイルドな風味が合わさることでコクがよく出て、ワンランク上のスープに変身したようにすら感じます。そして、インスタントラーメンのちぢれ麺の食感が絶妙です。意外な組み合わせでしたが、その相性のよさに驚かされました。これなら自宅でもカンタンに再現できるので、気になる人は一度試してみてもいいかもしれません。価格は21.5香港ドル(約290円)となっていました。


◆香港の日系ラーメン店・一蘭
香港ではいま、日系レストランの出店ブームが続いています。カレー専門店のカレーハウスCoCo壱番屋や、居酒屋チェーンの和民などが多くの店舗を香港でオープンさせていますが、その中でもラーメン店の出店がラッシュを迎えています。そんなラーメン店はどのような状況になっているのか、その一部分を垣間見てきました。

まず訪れたのは、日本国内にも約50店舗を展開している「天然とんこつラーメン 一蘭」の香港コーズウェイベイ店です。


2013年7月のオープン当初は、3~4時間待ちの行列が当たり前という状態だったそうですが、夜の22時ごろにお店を訪れた当日も30分程度の行列ができていました。


「日本と同じ味・サービスを提供すること」を目指しているそうで、店構えもほぼ日本のままの状態。


そしてもちろん、一蘭ならではの「味集中カウンター」もそのまま持ち込まれています。


ここが香港であることを忘れてしまいそうな風景です。


よく見ると、掲示されているPOP類の多くは広東語での表記となっていました。


しかし、カウンター上のボードは日本語のままです。


今回のラーメンは「ラーメン・創業以来」で、オーダーは「スープ基本・こってり度基本・にんにく基本・ねぎ青ねぎ・チャーシューあり・秘伝のたれ基本・面のかたさかため」を選択。ほどなくしてラーメンが運ばれてきました。このとき、壁の向こうにいる店員さんの接客は深々と頭を下げる日本スタイルで、日本流のサービスが徹底されていることを感じました。


スープは水が違うためか、ほんの少しだけ薄さを感じましたが、ほとんどそのまま日本の味が再現されていました。


麺やチャーシューなども申し分なし。価格は89香港ドル(約1200円)でした。日本よりも全体的に食べ物の安い香港においては高い部類に入る価格設定ですが、それでも行列の絶えない人気を誇っているのは、それだけ日系ラーメンに対する関心が高いことをうかがわせるようです。


◆香港の日系うどん店・丸亀製麺
ラーメン店と同様に、うどん店の出店も増えてきています。日本国内では約770店舗を展開する丸亀製麺も、香港では3店舗を展開しているということなので、店舗にいってみました。

今回訪れたのは、尖沙咀(チムサーチョイ)にある店舗。こちらもほぼ日本のままのデザインですが、ロゴの下に広東語で「讃岐烏冬専門店」と表記されているのが分かります。


注文カウンターの様子もほぼ日本のままでした。広東語ではうどんのことを「烏冬」と表記し、「ウートン」と発音します。


注文方法も日本と一緒。カウンターを進みながらほしい商品を手にとって進みます。天ぷらやおにぎりなど、日本で見かける商品がそのまま並べられています。


そしてカウンターの端には調味料や天かす、ねぎなどが並べられています。


今回注文したのは、とんこつうどん、ざるうどん、ちく天・いか天、明太子おにぎりと缶コーラです。日本ではあまり見かけない炭酸飲料が販売されているのが面白いところです。


そしてまず日本の店舗で見かけることがないのがこの「とんこつうどん」です。その名前のとおり、トンコツスープにうどんが入っているという、ある意味で驚きのメニューです。トッピングには牛肉のそぼろ煮のようなものと、味付け玉子、そして青ねぎとなっていました。


うどんダシは白濁したトンコツスープですが、あまりクセのないタイプ。店内でスープを取っている様子も伺えませんでした。日本でも一時期だけ「なか卯」が提供していたとんこつうどん、その後は定着した様子は伺えませんが、どのような味になっているのでしょうか。


一口ずずっと食べてみました。マイルドなスープに強めの塩味を感じます。うどんと出汁があまり絡まないため、やや物足りなさを感じることも。香港では「トンコツ」という呼び名が定着しているほど人気があるために作られたメニューのようですが、あまり日本で食べることがないことを差し引いても、あまりうどんとトンコツスープの組み合わせにはメリットを感じられませんでした。価格は38香港ドル(約520円)でした。


一方のざるうどんも食べてみました。見た目はまったく一緒です。少し安心。


まずは何も付けずに麺だけで食べてみました。ちゃんと小麦の風味とほのかな塩味が感じられる麺にはコシもあって、日本の店舗で食べるものと遜色ありませんでした。


つゆの味も日本と一緒でしたが、なぜかわさびが添えられていたのが残念でした。価格は27香港ドル(約370円)です。


◆香港の日系ラーメン店・ラーメンチャンピオン(ジョーダン)
香港中心部の「ジョーダン」と呼ばれるエリアには、日系のラーメン店を6店舗集めた「ラーメンチャンピオン」という、ラーメン好き注目のフードコートがあります。

Ramen Champion Hong Kong
http://ramenchampion.com.hk

ラーメンチャンピオンではお客さんによる投票でランキングを行い、定期的にお店が入れ替わるシステムになっています。2013年12月の時点で入店していたのは、「無双」、「大勝軒」と……


「どてちん」、「南青山」……


そして「毘沙門 零」、「バリ男」の6店舗が入店していました。


今回は、「バリ男」の味玉ラーメンを食べてみることにしました。「バリ男」では香港のお客さん向けに少し薄めのスープを提供しているため、日本人向けには専用のメニューを提供しています。せっかくなので、香港向けという味を試してみました。


薄めというだけあって、スープはアッサリ目で食べやすい感じ。濃厚なスープがあまりない現地のお客さんに慣れてもらうためには良い方法なのかもしれません。


麺、チャーシュー、玉子などは、日本で食べられているものがそのまま出されているようです。


◆香港の日系ラーメン店・いろいろ
博多に本部を置く「博多 一風堂」


この日は、クリスマスに向けてのディスプレイが行われていました。


ラーメン凪 豚王」も、インドネシアや台湾などに続いて香港にオープンしています。こちらは3店舗あるうちの尖沙咀(チムサーチョイ)店。


そして、同じく豚王の銅鑼灣(コーズウェイベイ)店。


香港では5店舗で営業中の麺屋武蔵・紅磡(ホンハム)店。


札幌を拠点に営業しているラーメンさんぱちも、香港では2店舗を運営中です。


こちらは旭川に本店があるらーめん山頭火の尖沙咀(チムサーチョイ)店。香港では4店舗が営業中です。


これ以外にも、大小多くのラーメン店が香港に進出を進めています。海外に出店する際には、その是非は別にして、現地の風味と風習にあわせるローカライズを行うのが成功へのセオリーと言われています。そんな中で日本の味とサービスをそのまま持ち込むというのは一見すると流れに逆行しているようにも見受けられますが、それでも現地のお客さんに受け入れられているというのは非常に興味深く感じられました。

◆香港で売っている日清カップヌードルあれこれ試食レビュー
香港では1970年ごろから日清食品の出前一丁が販売されており、その味はもちろん日本発祥という高級感から人気商品となっています。市内のスーパーマーケットでは他の商品よりも少し高めの価格で販売される出前一丁ですが、同じく日清食品の商品であるカップヌードルも人気を集めています。

日清食品網站 Nissin Foods 即食麵 包裝麵 杯麵 碗麵
http://nissinfoods.com.hk/eng/cupnoodles/index.jsp


2014年1月現在の日本で販売されているカップヌードルは7種類ですが、香港では「合味道」という名前で12種類の味が販売されています。せっかくなのでスーパーに行って全種類をゲットし、どんな味になっているのか食べくらべてみました。


◆01/12:ミルクシーフード味
いきなり日本では見かけない刺激的なネーミングの商品ですが、実は2007年ごろには日本でも販売されていたことがあります。


フタをあけてみると、ミルク風味の元になると思われる白いパウダーとネギなどの薬味が見えます。


お湯を入れて3分で完成です。「シーフード」とはいいながら、日本のような食材は入っていないようです。


一口パクリ。編集部員からは「なんだかグラタンみたいでおいしいかも」「一口めにはミルク風味を感じないが、日本の『シーフード味』のあと味にミルクがふわっと来る感じ」「スープのコショウのおかげか、カルボナーラ風味を感じる」「ミルクの方がシーフードの味・香りが際立つことを発見」などの感想が挙がる一方で、「濃厚なので、大量に食べると飽きそう」という声もありました。


◆02/12:スパイシーシーフード味
次に、「スパイシーシーフード」を食べてみます。


先ほどの「ミルクシーフード」とは一転し、フリーズドライされたイカなどの食材を見ることができます。


コーンが入っているのが、日本とは一味違うところです。


一口食べてみると、見た目とはうらはらにダイレクトな辛さにビックリします。日本の商品に比べると、スープに「とろみ」が少ないせいか、やや水っぽさを感じることも。編集部員からは「トムヤムクンみたい」「辛いけどうまい」「辛さだけでなく、しっかりシーフードのダシが効いている。辛さ+海鮮は、予想以上にアリ」「イカは激薄なのにしっかりとした歯ごたえ」「日本でも売ってほしい」という感想が挙がっていました。


◆03/12:チキン味
シンプルな「チキン」だけのネーミングです。


たまごやキャベツ、にんじんに加えて鶏のささみが入っています。スープはあっさりめの味付け。


試食した編集部員の全員が「ささみの再現具合が半端ない」という声をあげました。「これ、いま作って載せた?」という感想を持つ者も。「スープがあっさりしてクセがない割にはコクがあるので、具がもっと入っているとボリューム感があって満足できたかも」など、人気がありました。


◆04/12:ビーフ味
名前は「ビーフ味」ですが、漢字で「五香牛肉味」と書かれているように、現地風に味付けされたラーメンの味はどうでしょうか。


どの商品も共通で、パッケージには冷たい水からラーメンを作る手順が書かれていたので、それに沿ってみることにしました。まずは水道水を内側のラインまで注ぎます。ものすごい違和感を感じざるを得ない瞬間でした。


それを電子レンジに入れ、800ワットのパワーで3分間レンジアップします。


そして完成したのがこちら。予想に反してしっかりと温められています。麺の戻り具合が若干硬めでしたが、好みの差で許容できるレベルと感じました。


味のほうは、日本では使われることが少ない八角の風味がふわっと漂い、ある編集部員からは「台湾でよく食べた味!」と感想が漏れました。人によってはクセが苦手と感じるかもしれませんが、逆に台湾や中国南部~香港あたりの味に馴染みがある人ならOKだと思われます。


◆05/12:XO醤シーフード
「XO醤」のネーミングだけで期待が高まってきます。


こちらのシーフードにはイカやタラ、エビに加え、ホタテの貝柱が入っているという、なかなか贅沢な商品となっています。


漂うスープの香りからもコクを感じます。一口食べてみると、予想通り濃厚なスープにシーフードの風味がよく溶け込んでいて、他の商品とはワンランク上を行く贅沢感。ホタテの身からもしっかりとエキスが出ているように感じます。スープにはエビやカニの甲羅のような風味がついており、余計にシーフード感を誘います。「これまでに食べたシーフードラーメンで一番シーフード」という感想を漏らす編集部員もいました。


◆06/12:カニ
シーフードが続きます。次は「カニ」味。


日本でも良く見るカニカマの身がたくさん入っています。コーン、ニンジン、ネギと一緒に入っているのはワカメで、これも日本ではあまり見ないスタイルです。


味のほうは、しょう油ベースのスープにカニの甲羅のような風味を更に強く感じさせる味付けで、クセが強めで人によって好みが分かれるかも。「カニの甲羅を粉末にしてそのまま投入してるように感じる」という感想もありました。


◆07/12:シュリンプ
シュリンプ、すなわちエビの風味はどうでしょうか。


エビといいつつ、豚肉のサイコロが入っているのがなかなかにユニーク。


お湯で戻すと、とてもシンプルで馴染みのある見た目になりました。


一口食べて思ったのは、「これ、日本のカップヌードルと一緒!」ということ。クセもなく、全員が「これは安心」と喜んで食べていました。よく味わってみると、ややコショウが強めになっているようではありました。


◆08/12:シーフード
そうなると、日本でも定番メニューの「シーフード」には期待が膨らみます。


非常に安心感を誘う見た目です。タマゴが多く入れられているように感じます。


こちらも日本人にはなじみのある味付けで、安心していただける味となっています。編集部員によっては塩味が濃いという意見もありましたが、問題になるレベルではありませんでした。


◆09/12:マッシュルームチキン
こちらは目新しさを感じさせる組み合わせ。


フタを取った瞬間からマッシュルームのキノコ感が強い香りが漂い、コクのありそうな雰囲気を感じます。


少し濁り気味のスープにもマッシュルームの風味がよくついており、うまみを感じます。適度なとろみがついているスープを例えると、きのこパスタのソースを鶏がらスープで割ってラーメンを入れたような感じ。「これ、日本でも売ったらいいのに」と熱望する編集部員もいました。


◆10/12:スパイシービーフ
いかにもクセのありそうな様子がパッケージからも漂ってくる「スパイシービーフ」です。


大きめの乾燥牛肉と一緒にグリーンピースが添えられています。この時点でほのかに漂う独特の風味……


お湯を入れると、さらに風味が漂ってきました。アジア特有の風味が苦手な編集部員はこの時点でギブアップ。


味のほうも予想どおりに八角を中心としたスパイス感を強く感じさせる味付けで、思いのほかダイレクトな辛さも感じます。これは好き嫌いがハッキリしそう。予想外のグリーンピースですが、ほのかな甘さがスパイシーな牛肉とのバランス取りに役立っていると感じました。


◆11/12:ごもく
英語表記は「ポークチャウダー」なのに日本語で「ごもく」と書かれたパッケージですが、中身のほうはどうなっているでしょうか。


「ごもく」というだけあって、具だくさんな印象を受けます。パッケージの記載によると、入っているのはポークのサイコロ、キャベツ、ニンジン、ネギ、タマゴ、オニオンパウダーなど。


食べてみると、今回の中では一番印象の薄い味付けになっており、しいて言うと「八宝菜にラーメンを入れたような」味になっていました。「具だくさん感を感じるもののスープに強さがないので、味をハッキリさせてほしい」という感想も挙がっていました。


◆12/12:シーフードカレー
12種類のラストを飾るのはシーフードカレー。「カレーならハズレはないだろう」と編集部員の期待も膨らみます。


見た目はとくに特徴もなく、普通のシーフード+カレーといった様子です。


一口食べてみると、「ん?」という反応が返ってきました。確かにカレーの味もするし、シーフードの味もするのですが、なぜか渾然一体となる様子がありません。よく味わってみると、日本よりもスープのとろみが少ないことに気がつきました。とろみを増して麺に絡むようにすると、より両方の味を強く感じることができるのではないかと感じましたが、これが現地ならではの味付けだったのかもしれません。


◆番外編その1:湯戻し焼きそば2種類
同じく日清食品(香港)の商品で、日本では見かけない焼きそばがあったので、こちらも食べてみることにしました。「大将焼そば」のジャージャン味とオイスターソース ビーフ味です。


パッケージに書かれた作り方はこんな感じ。お湯を入れて3分待ち、湯きりをしてからソースを和えるというおなじみの作り方となっています。


フタをあけると、最初から乾麺と一緒にフリーズドライの野菜類が入っていました。


お湯を入れて3分待ち、湯きりをします。紙フタの一部を少しだけ開けてお湯を流すタイプの湯きり窓のため、思った以上に具の野菜がこぼれ落ちてしまうのが残念なところ。


ソースは、ややドロッとして味噌に近いタイプとなっていました。


お箸を使って混ぜるのですが、背が高くて間口の狭いカップの中ではうまく混ざらずに、少し苦戦。


まずはジャージャン味を食べてみます。まずはトマトの甘い風味がふわっと来て、そのあとにジャンの辛さが追いかけてきます。色んな味がして風味がとても豊かですが、具が少なめなのが残念でした。この商品も「日本で売ったらいいのに」と感想が出ていました。


そして一方のオイスターソース ビーフ味です。ジャージャー麺に比べると酸味が強く、甘酸っぱさもあったので、人によってはまろやかさが欲しくなるかもしれません。「アジアの屋台で食べる焼きそばの味がする」と漏らす編集部員もいました。


◆番外編その2:袋入り冷麺
香港で最大の繁華街エリアである「旺角(モンコック)」には若者向けにさまざまなお店が立ち並んでいますが、片手サイズのビニール袋に入った「袋入り冷麺」という商品があるということなので、チャレンジしてみました。

お店の場所はこの辺り。地下鉄(MTR)旺角駅から徒歩5分ぐらいの場所にあり、夕方や週末は歩行者天国になる西洋菜南街の南端に位置しています。

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店頭には、ガラスの陳列ケースがどーんと2台置かれています。


イカやクラゲ、ブタ肉、ソーセージなどの具材を好きなだけ注文して行きます。1種類あたり3香港ドル(約40円)となっており、中には「魚の皮」や「鶏のレバー」といった食材も用意されています。


陳列ケースの中には、あらかじめ袋に入れられた麺や……


各種具材が所狭しと並べられています。言葉が分からなくても、「これ、これ」と指差しながら注文できるので安心です。


最後に2種類から選んだソースをかけてもらって完成です。箸の替わりに竹串が2本ついてきますが、けっこう食べにくい。


ソースのオススメは「スパイシーソース」。ピリリとした辛さがシーフードと良く合います。なかなかのジャンクフードですが人気があるようで、取材を行っている間にも数組の若者たちが買い求めにやって来る姿を目にしました。


食に関しても、香港は世界中からさまざまなものが集まる街になっています。日本に住む私たちには想像も付かないような食べものも、食べてみると実はおいしかったという発見が数多くあるなど、新しい刺激にあふれた興味深い土地になっていました。そんな街に流れ込んでいく本格的な日本のラーメンは、今後どのような展開を見せていくのでしょうか。

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in 取材,   試食,   動画, Posted by darkhorse_log

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