ハイクオリティなVFXで未確認生物を探し出すアドベンチャー映画「The Ningyo」
1909年のアメリカ、とある研究者が未確認生物「人魚」を探しに冒険に出るというインディ・ジョーンズのような雰囲気の映画がハリーポッターやミストなどを手がけたビジュアルエフェクトアーティストのMiguel Ortegaさんとトランスフォーマー 3などを手がけた同じくビジュアルエフェクトアーティストのTran Maさんによる映画「The Ningyo」です。ハイクオリティなVFXを駆使したアドベンチャー映画になる予定で、現在クラウドファンディング・プラットフォームのKickstarterで制作のための出資が募られています。
The Ningyo by Miguel Ortega — Kickstarter
http://www.kickstarter.com/projects/1371460348/the-ningyo
OrtegaさんとMaさんの2人によるムービーの制作はこれがはじめてというわけではなく、ファンタジーっぽいクリーチャーが登場するハロウィーンをテーマにしたショートフィルム「The Green Ruby Pumpkin」は2012年に公開されています。
The Green Ruby Pumpkinの内容は以下から確認できます。
The Green Ruby Pumpkin on Vimeo
幻想的なハロウィンの街。
とあるお屋敷に……
赤い頭巾をかぶった少女が訪れます。
コンコン、と扉をノック。
目を見開く少女。
現れたのは魔女の姿をした一人の女性でした。
魔女の持ったお菓子をもらいます。
続いて訪れたのは木の枝に包まれたような不思議なクリーチャー。
クリーチャーとロボットを引き連れた少女も魔女からお菓子をもらいに来たようです。
お菓子をもらおうと手を伸ばすクリーチャーの前をカラスが通り過ぎます。
屋敷には幻想的な女性の姿。
パーティーの華やかな雰囲気。
緑色のパンプキンに入ったお菓子は訪れる子どもたちに配られていきます。
夜になり、子どもたちは屋敷を後にします。
そこに現れたのは……
仮装をしていない3人の少年。
仮装をしていない子どもにお菓子はあげられない、と魔女。
すると少年たちの姿は豹変。
3匹のトロールに。
この後お菓子をもらえなかった3匹のトロールは魔女に対する報復に出て……というのがThe Green Ruby Pumpkinの内容。迫力ある美しい映像で、約3分という長さながら非常に見ごたえがあります。
なお、メイキングは以下のムービーから確認可能です。
The Making of The Green Ruby Pumpkin on Vimeo
そしてOrtegaさんとMaさんが手がける新たなムービーが「The Ningyo」。生物学者のマーロー博士が未確認生物である人魚を探しに出るアドベンチャー映画 で、概要は以下のムービーから見ることができます。
時代は1909年。
架空の大学で人魚についての講義を行うマーロー博士。
マーロー博士はプレスター・セラスというハンターと一緒に旅に出ます。これがセラス氏の家。まるで博物館のような雰囲気です。
取引を行う2人。
これはセラス氏の部屋のもう1つのデザイン。
人魚のデザインはこんな感じ。
冒険は深海で繰り広げられる様子。
人魚を狙うハンターの姿。
現段階でセラス氏の部屋の一部は実際に作られています。
下から見上げるとこんな感じ。
ごちゃごちゃとした動物の骨や置物などもすでにセッティングされています。
これらのセットは監督2人のリビングや寝室に作られたとのこと。
セッティングの最中の様子。
徐々に形が見えてきました。
舞台裏。
すぐ隣にはこんな感じで私物のコレクションが並んでいます。
実際に撮影した映像にVFX技術を加えることで迫力ある映像を生み出します。
小物も一つ一つ手作り。インスタントコーヒーが映し出されました。
何やら本に液体をかけています。
これは本にコーヒーをかけることで古びた質感を出す作業。
実際に部屋に置かれるとこんな感じです。
世界には架空の存在だと考えられていた生き物が実際に見つかる、ということがあり、20世紀に入ってから発見されたオカピもその一種です。1909年を舞台にするThe Ningyoは世紀の変わり目に起こった歴史上のできごとの一つとして設定されており、空想と現実の要素が交じり合っているとのこと。科学はまだ発展途上にあり、怪物や架空の生き物がいる可能性も十分に考えられていた時代なのです。
ムービーに出てくる予定の生き物のデザインはこちら。
こちらもソフトウェアを使ってデザイン。
以下のように架空の動物の骨をデザインすると……
こんな感じに仕上がります。
The Ningyoは単にVFXや生き物の造形にこだわっているだけではなく、「キャラクター第一」であり、インディ・ジョーンズ シリーズのようにファンタジー要素はありつつも死の重みがあり、キャラクターの行動には現実味を持たせたいとのこと。映画の登場人物は左からマーロー博士、セラス氏、ボールドウィン博士です。
作品は現時点で15~22分を予定しており、長編化やシリーズ化する可能性もあり。現在は映画制作のための出資を募っており、目標額は5万ドル(約500万円)です。締め切りは7月25日午前3時35分で、10ドル(約1000円)の出資でムービーをダウンロードできる権利とステッカー、20ドル(約2000円)の出資でムービーをダウンロードできる権利とOrtegaさんのサイン入りポスター、30ドル(約3000円)の出資でThe NingyoとThe Green Ruby PumpkinのBlu-rayディスクとムービーをダウンロードできる権利がゲットでき、出資額をさらに上げるとクレジットに名前を入れたり、未確認生物キットなど、オリジナルグッズをプラスすることも可能となっています。
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