iPhoneの名前はTelepodやiPad・Mobi・Tripodになる可能性があった
By Christopher Chan
スティーブ・ジョブズとともに12年間働き、マーケティング・キャンペーンThink Differentの制作や「iMac」の命名を行ったKen Segallさんが、iPhoneの名前の候補として「Telepod」や「Mobi」「Tripod」「iPad」といったものがあったことを明かしました。
Apple considered calling iPhone the ‘Telepod’, ‘Mobi’, ‘iPad’, or ‘Tripod’, former Apple ad man reveals | 9to5Mac
http://9to5mac.com/2013/03/04/apple-considered-calling-iphone-the-telepod-mobi-ipad-or-tripod-former-apple-ad-man-reveals/
これはKen Segallさんがアリゾナ大学の講演で語ったもの。Segallさんは「iMac」の命名者ということで、その後のAppleの「i」シリーズを生み出した当事者でもあります。
最初に名前の候補として挙がっていたのは「Telepod」。理由は「近未来的な雰囲気の電話(telephone)である」とのことで、この時使われていた「Pod」の部分はその後にリリースされ、人気を博することになるiPodに採用されました。SegallさんはもしiPod発案者Tony FadellさんのiPod-phoneプロジェクトがiOS開発の中心であるScott Forstallさんの企画に勝っていたら、Telepodと名付けられた可能性は高かったと語りました。
「Mobi」は「mobile」という単語から取った名前で、Segallさんはクリエイティブな響きがあるとして気に入っているそうです。
「Tripod」は電話(phone)とiPodとインターネットコミュニケーションデバイスという3つの特徴をあわせたもので、新しい携帯電話の名前としては選ばれなかったものの、AppleのプレゼンテーションやiPhoneのマーケティングの場ではかなりインパクトがあったとのこと。実際に当初のAppleはiPhoneを前述した3つの特徴を備えたものとしてリリースしていましたが、現在「iPhone」は3つ以上の機能や特徴を備えたものとなっています。
また「iPad」もiPhoneの名前として検討されていました。今日のiPadはiPhoneと同様の機能を持っていることからも、この名前は妥当だったとも言えます。しかしスティーブ・ジョブズは以前「iPhoneよりも前にタブレットの企画があったが、最終的にiPhoneを優先した」と語っており、iPadはタブレットへと持ち越されることになったのでした。
講演中のSegallさん。
画面には「Telepod」「Mobi」「Tripod」「iPad」の他に「MicroMac」という名前も写し出されていますが、これは今回の講演で考え方を示すために持ち出されたもので、候補として挙げられた名前ではないとのことです。
iPhoneは発売当初に「IPHONE」の商標権を侵害されたとしてシスコシステムズと争っていましたが、最終的に両者とも名前を使用できることに帰着。さまざまなアイデアや争いを経て現在の「iPhone」に落ち着いたというわけです。
なお、講演の様子は以下のムービーからも見ることができます。
Segall talks other iPhone name possibilities - YouTube
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