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爆発物を撤去し自動車を走行不能にするロボット「310 SUGV」の実力がわかるiRobotの公式ムービー


荒れ地を駆け抜け、不審物を移動させたり車を走行不能にしたりすることができる持ち運び可能な戦闘支援ロボットが「iRobot SUGV」です。

iRobot 310 SUGV
http://www.irobot.com/en/us/robots/defense/sugv/Configurations/310_sugv.aspx


iRobot社は日本でこそRoomba(ルンバ) などの家庭用ロボット掃除機のイメージが強い会社ですが、本社のある米国では医療用や防衛産業向けなど多様なロボットを製造販売しています。

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今回は、その中でも戦闘支援ロボットの最新モデル「310 SUGV」の公式デモ映像を入手することができたので、まるでSF映画のようにロボットが戦場を縦横無尽に駆け巡る様子を見てみることにしましょう。

持ち運びが出来る戦闘支援ロボット「iRobot 310 SUGV」デモ映像 - YouTube


iRobot社の「310 SUGV」は細かい作業が可能なマニュピレーターを備え、小型のコントローラーで操作可能な人間が持ち運ぶことができるロボット。


本体サイズは幅43.7×長さ76.1×高さ89.7cm(アーム展開時)で重量は約13.2kg。


不整地や坂をものともせず操作できます。


走行スピードは時速10km。


撮影はアフガニスタンやイラクなどをイメージした場所で行われており、薄茶色のボディが周囲の環境によくなじんでいることがわかります。


ドラム缶を使ってアームの力を見せるデモンストレーションは以下の通り。


上部の突起を握ると……


らくらくドラム缶を持ち上げています。


そのまま別の場所に運び去ることも可能。


自動車のタイヤの空気を抜く様子も映像に納められています。


バルブのネジを回して……


ツンツンと内部のパーツを押すをシューッと空気が抜けます。


こっそり停車中の車に近づいて作業を行えば、割と地味ですが走行不可能にすることができる能力を備えているというわけです。


不審車両のトランクを開けることも可能。


実際に操作している様子。写真中央で建物の影にいる兵士が「310 SUGV」の操作を行っています。


使用しているのはXboxのコントローラー。アメリカ人にとっては最もなじみのある形状のコントローラーだけに、ゲームで遊んだことがある兵士なら割と直感的に操作できるようになりそうです。なお、ワイヤレスで操作可能な距離は見通しの良い場所で約1kmとのこと。


急な階段を登ることもできます。


建物の中にあった不審物を持って階段を降りてくる「310 SUGV」。


そのままどこかへ持ち去って行きます。


310 SUGV」をバックパックに入れて持ち運んでいる様子。


使用するには背中からスポッと取り出すだけでOK。


そのまま地面に置けば即使用可能です。


アームの先にあるLEDライトを光らせて周囲を照らしている様子。


310 SUGV」が備えたカメラが捉えた映像。解像度は640×480ドットで10倍の光学ズームと4倍のデジタルズームに対応しています。


というわけで、「310 SUGV」は戦闘支援用ロボットといっても銃で敵を撃ち殺したりするわけではなく、兵士が真っ先に乗り込むには危険すぎる建物の中を探索したり、爆発物がしかけられていそうな車や箱などをチェックするといった用途に使用されています。なお、iRobot社のミュージアムには実戦に投入されIED(即席爆発装置)の除去作業中に大破した機体が展示されており、既に最前線で活躍してる様子をうかがい知ることが可能です。

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in ソフトウェア,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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