ドコモが世界初LTE・3G両方式に対応した超小型基地局「Xiフェムトセル」を開発、電波の届かない屋内でも通信状況が改善可能
NTTドコモは2012年12月から住居・店舗・オフィスなどへ設置を開始してXi(クロッシィ)・FOMAのエリア拡大および品質向上の取り組みを加速するため、超小型基地局「フェムトセル」の新型を開発、住居・店舗・オフィスなどの屋内へ設置・導入することで、半径数十メートル程度の通信エリアを構築することができるようになっており、LTEと3Gの両方式に対応して同時運用できるため、音声通話に加えてXi・FOMA両方のデータ通信サービスをより快適に利用できるようになります。
報道発表資料 : LTE対応の超小型基地局「Xiフェムトセル」を開発 | お知らせ | NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2012/11/16_01.html
今回の新型フェムトセルは大きさ高さ18.5cm×幅17.5cm×厚さ4.5cm、重さが約0.7kgと、小型かつ軽量となっており、自動的に周辺環境に合わせてエリアを調整するプラグ&プレイ機能を搭載。設置する際には汎用ブロードバンド回線を準備するだけでOKという手軽さもウリです。
ケータイ Watch調べによると、
ドコモでは、電波が届きにくい等を申し出ると、原則48時間以内に訪問調査を行っている。ここで電波状況を確認した上で改善策の1つとして設置される。また、屋外や屋内のエリア化に必要であれば順次導入される。個人が申し込んで利用することはできない。
とのことなので、個人では申し込めないようですが、ビルの妙なエリアにあるオフィスや建物などの場合、法人名義で申し込めばいけるかもしれず。
また、SankeiBizによると、
ドコモはフェムトセルをLTE用に活用し、都市部などで電波状況のよくない場所に積極的に増設。LTEの利用が可能なエリアを拡大する。
これとは別に、都市部など人口密集地などの主要基地局のアンテナ本数を現行の3本(各アンテナが120度をカバー)から6本(同60度をカバー)に増設し、利用者の増加に伴う電波状況の悪化を防ぐ。
としており、今年の10月から開始された転送量1ヶ月あたり7GB規制や速度規制、つながりにくい状況などを改善するため、そして何よりも2012年10月度の契約数でNTTドコモだけが過去最大の約19万の転出超過、対してiPhone5によって絶好調のau(KDDI)は約15万の転入超過となってしまい、現時点では明らかに一人だけ負け組となってしまった現状からしても、NTTドコモ唯一にして最大のウリとなっている「通信品質」で勝負に出るのは妥当な考えだと思われます。
実際問題としてあちこちに出張に行く必要性から編集部では全社のデータ通信カードを使用していますが、明らかに僻地というか非常に厳しい環境であっても高確率でつながるのは圧倒的にNTTドコモであり、信頼性の高さは群を抜いていることだけは確かです。しかし、それだけでは他社に勝てないというのは明らかなので、ここらでひとつ、ドカンと一発サプライズをぶちかましてほしいところです。
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