メモ

初期費用0円・在庫0冊で本が出版できる「中林製本所」

By Βethan

自分で本を出版するためには自分で製本するか、もしくは印刷会社に依頼する、という方法がありますが、製本作業はそうサクサクできるものではなく、印刷してもらって売れ残り在庫を抱えるというのはリスクが大。そういった難しさを取り払ったのが、初期費用0、在庫0で出版・販売ができる出版・製本サービス「中林製本所」です。サイト内にてオンデマンドで本を販売し、売れた分を職人による手作業で製本、最終的に販売手数料を控除した売上額が手元に戻ってくるというスタイルを取っています。

中林製本所/在庫0冊からの出版・製本販売サービス
http://nakabayashi.jp/


出版するためには、まずトップページの右側にあるオレンジのボタンから作家申請を行い……


申請が通ったら本にしたいデータをPDFファイルで送付。作品内容について審査を行った後、本の仕様や価格が中林製本所で決められ、本が専用サイトに出品されます。この時、注文受付・製本・購入者への発送といった流通プロセスは中林製本所で行われるとのこと。そしてユーザーに本が販売され、支払われた代金のうち、サービス利用料を控除した売り上げが作者へと振り込まれます。


つまり、作者はデータをPDFファイルで送るだけで、そのあとの製作から販売はすべて中林製本所で行われるというわけです。

中林製本所は機械による大量生産ではなく、職人によって一冊ずつ本が作られ、同じ本は二つとない、とのことです。これは中林製本所が「ルリュール」を提案しているため。


「ルリュール(relieur)」とはフランス語で「革製本をする職人」を意味する言葉で、日本ではあまりなじみがありませんが、西洋では街に必ず数軒の工房があり、思い入れのある本を自分好みのデザインに仕上げたり、古くなってもろくなった本を再製本してよみがえらせたりすることで、代々受け継いでいくことができる、お気に入りの一冊を作ることができます。

By Celeste

装丁は基本的に2種類の仕様によって行われます。一つは布クロス箔押し表紙のもの。カバーの色は茶・白・紺の3種があり、サイズはB6、用紙はOKブライトラフです。


もう一つはオリジナル写真表紙。こちらも大きさはB6、用紙はOKブライトラフ、マット加工も可能です。


これまで自主制作本を出版するためには初めに部数を決定し、費用を前払いする必要があったため、売れ残ってしまった本の処理に困るという事態も生じていましたが、中林製本所では初期費用や在庫の負担がなく本を出版することができるので、かなり手軽に本を出版することが可能だと言えます。

By Kamal H.

ちなみに中林製本所は自由に台紙を増やせる「フエルアルバム」やフォトフレーム、オフィス用品やファイル、手帳などを扱っているナカバヤシが運営しています。

なお、10月14日まで姉妹サイトであるCollabook storeと連携して、期間中に登録された作品のうちの5つを無料で製本・プレゼントというキャンペーンが行われています。現在、作家申請と作品の応募が続々と入っており、審査と販売準備を急ピッチで進めているところだとのことです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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