取材

ボンズのSFバトルアクションが見られる「トワノクオン」第一章完成披露試写会レポート


6月18日から全6章を6ヶ月連続で公開するオリジナルアニメ映画「トワノクオン」の第一章公開がスタートします。

これに先駆けて、5月28日にファンを招いての完成披露試写会が行われました。ゲストとして声優の神谷浩史さん、白石涼子さん、そしてアニメーション制作を担当したボンズの南雅彦プロデューサーが来場し、制作にあたっての苦労や演じるにあたって心がけていることなどについてトークが行われました。南プロデューサーによると、本作にはボンズでアクション系が得意なスタッフたちが参加しており制作は大変なことになっているとのことですが「大変なものに見合っただけの作品を作り上げていくつもりだ」という力強い言葉を聞くことができました。

イベントの詳細は以下から。
トワノクオン 公式サイト
http://www.towanoquon.com/

完成披露試写会が行われたのはスペースFS汐留。


ポスターはこんな感じのデザインです。


劇場で販売される商品の一覧。A4クリアファイルセット(700円)、ストラップ(1000円)、図書カード(1200円)、設定資料集(1500円)、Tシャツ(3000円)。


まずは完成した第一章の映像の上映が行われ、そのあとにクオン役の神谷浩史さん、ユリ役の白石涼子さん、ボンズの南雅彦プロデューサーによるトークが行われました。司会を務めたのは小林治さん。

小林:
だいたい40分から45分の本編を見ていただいたわけですが、体感時間はもっと長いような感じだったというか、アクションも感動も1時間を超すような作品と同じだったのではないでしょうか……声も出ないというやつでしょうか?
(会場笑)

それでは本日のゲストをお呼びします。盛大な拍手でお迎え下さい。

神谷:
みなさん、こんにちは。クオンの声を担当させていただいている神谷浩史です。よろしくお願いします。

白石:
ユリ役の白石涼子です。よろしくお願いします。

南:
プロデューサーの、ボンズの南です。よろしくお願いします。

小林:
作品のご感想などあると思いますので、まずはそれをお伺いしたいと思います。

神谷:
僕も先ほどの1回目の試写で皆さんと一緒に初めて見せていただいたんです。冒頭からアクションシーンで、作品タイトルが出たときには鳥肌が立つぐらいにアクションに圧倒されていて、気がついたらエンディング、めちゃくちゃシャウトしている影山ヒロノブさんの声が聞こえて……。「これは影山さんしか歌えないだろう」みたいな熱い曲がかかってきて、本当にあっという間でしたね。

白石:
アクションシーンが結構たくさんあって、スピード感がありましたね。音が入って色もついて、あたしの知っているトワノクオンとは違う、「本物か、これができあがりだ!」と思いました。私も今日知って感動しました。

小林:
作ったプロデューサーの方もいらっしゃいますが、いかがですか。

南:
え……イジメ?(笑) 今日みなさんに見ていただくために、朝の10時まで作業していましたので、ちょっと眠いです。みなさん、楽しんでいただけましたでしょうか?

(会場拍手)

南:
みなさんにお詫びが一つあります。今日見ていただいたものは、音関係がステレオの2chで見ていただきました。これはなぜかというと、朝の10時までやっても5.1chができなかったからです。すみません。2chでもすごく迫力が伝わったと思いますが、劇場公開時には5.1chでもっとボリューム感のある音と映像で見ていただけると思いますので、ご勘弁を、と。あと、アフレコの時に色がついていなくてごめんなさい!

小林:
アフレコの時、色などは置いておいても、BGMやSEとかはついていないから、今日が仕上がりですよね。

白石:
そうですね、なので「こんなアクションだったんだ!」とかもありますし、背景がこんなにもきれいだとは思わず、景色を見て感動しました。

小林:
僕が見ていて思ったのは、これって東京の未来という風景じゃないですか。

南:
そうですね。

小林:
だから、たまに自分の知っている場所だなと思いながら見ていると、「現実とはちょっと違うな」と。名前は同じだけれど違う感じのデザインになっていますよね。

神谷:
東京湾のところまで大地が侵食しているような風景が見えていましたね。

小林:
そんな世界で活躍しているのが、お二人の演じているキャラクターなわけですが、まずは神谷さん。クオンという役柄はどのように作られたんですか?

神谷:
台本を読ませていただく前に、若林音響監督がまとめた作品の資料と、3話までのシナリオをいただいたんです。先にストーリーを拝見して……シナリオを先にいただくことはあるんですが、音響監督自らがまとめた資料をいただくことはほとんどないんです。みなさん見ている間にいろいろな単語が飛び交っていて面食らったと思いますが、その単語についての注釈をいただいたり、別の現場で音響監督とお会いしたときに細かい部分の設定をうかがったりしました。

オーディションがなかったので、第1話のアフレコで初めてみんなで顔を合わせて、その役の声を披露するという形だったんです。もちろんプレッシャーはありましたが、いい緊張感の中でアフレコをさせていただいたと思います。クオンについては「心優しい穏やかな少年です、その理由はこういうことだからなんです」と事前に音響監督から説明いただいていたのでその心づもりで、また、インサニア・クオンについては完全に獣で結構です、うなり声とかをあげてくださいと言われたので。

小林:
ファーストシーンからですね。

神谷:
はい、もうファーストシーンから全力だったので、完成系がこうなりました、という感じです。

小林:
「先々のストーリーを知っている」というのもそうかもしれませんが、クオンは世界観のいろいろなことを知っているべきキャラクターなんでしょうね。

神谷:
そうですね、ただ、そのあたりの話に深く突っ込んでしまうと第1章にしては情報が多すぎるということになるかもしれません。いろいろなところに細かい伏線が散りばめられていて、勘の鋭い方であれば「コレはこういうことなのかな?」と推測ができているところもあるかもしれませんが、第2章以降楽しみにしていただければと思います。

小林:
そんな心優しい穏やかなクオンにちょっとちょっかいを……というか、相当アピールしているのが白石さん演じるユリですね。

白石:
台本をもらって演じてみるまではそこまでだとは思っていなかったんですが、実際に見てみるとユリがクオンに絡むシーンばかりが目に入ってきて、「あれ?ユリってどんな力だったんだっけ」と思うこともあったりしました。ユリはクオンと二人、アトラクターの中での実質的に戦えるメンバーです。みんなそれぞれ能力はあるんですが、ユリは早く走れる能力なんです。その能力通り、彼女の行動は「勢い」ですね。

小林:
そういうキャラクター作りを?

白石:
そうですね。あと、第1章ではクオンに絡む女の子らしいところが出ていると思います。おしりとかすごくセクシーじゃなかったですか?

小林:
あのアングルというかレイアウトというか、素晴らしいですよねみなさん。

(会場&神谷 笑い)

南:
素晴らしいですね。あれは、たぶんうちの制作するアニメで一番セクシーなカットですね。いつもはロボットやオオカミばかりですから、出てくるのが。

小林:
ボンズで一番だそうですよ。

白石:
やった、嬉しいですね。ユリは衣装も結構着替えてましたね。

小林:
今日見た第1章だけでも3パターンぐらいありました。

白石:
もともとセクシーな格好をしているので、そういう女の子らしさと格好良さを出していければと思って演じました。

小林:
今回のアピールがあって、今後第2章、第3章と繋がっていくと、クオンとユリ、二人の間にラブロマンスもあったりするのかな、と思ったりするんですが……。

白石:
ユリは結構積極的ですけど……でも、いきなり第1章で女の子が増えてますからね。

小林:
クオンが他の子にちょっかい出してますもんね。

神谷:
ちょっかいを出してるってどういうことですか(笑)

小林:
優しい言葉をかけているというか。

神谷:
そうですね。ポスターとかご覧になっていただくとわかるんですが、ユリの他にも可愛い女の子がいっぱい出ていますから、今後このヒロインたちがどのように活躍していくのかというところも注目していただきたいですね。

小林:
第6章までありますからね。南さん、そのあたり、第6章まであるドラマ展開の中、第2章、第3章ではどういった感じになるんでしょう、教えていただけることはありますか。

南:
これはクオンのドラマなんですよね。第1章を見ていただいて、クオンという少年は変身するというところを除いても、ちょっと不思議な少年だったと思います。ところどころにいろんな彼の本質みたいなものが入っているので……特にAパートのラストシーンなんて、ね。

小林:
ちなみに、今日のAパートのラストはどのあたりになるんですか?

南:
あ、「Aパートのラスト」ではわからないか。

小林:
わからないですよ、コマーシャル入ってないですから。

神谷:
それは会場のみなさんも分からないと思いますよ(笑)

南:
作品はアバン、Aパート、Bパートという作りになっているんですよ。

小林:
アバンというのはタイトルが出る前の部分ですね。そこはタイトルが出るからわかるんですが、AとBとの間はどこですか?

南:
Bはフクロウがバタバタっと飛んでいくところからです。

神谷:
その前のシーンがAパートの最後で、すごく意味深なことを言っていた箇所ということですね。

南:
桜の木があるところに柿の木を植えていたら……というところですね。

小林:
みんな、思い出すんだ!

神谷:
もしくは、次に劇場に足を運んでいただいたときに、フクロウの前のシーンのところで「あっ、ここだ!」と思っていただければ。

小林:
そういえばフクロウなんですが、あれはクオンと仲がいいということなんですか?

南:
ミウちゃんという、動物の言葉をしゃべれる子がいるんですが、この子と一緒にいつもいる動物たちのうちの一人です。

神谷:
ポスターにも描かれていますが、首のところに蝶ネクタイをつけている動物たちはみんな彼女のお友達です。

小林:
確かにつけてました。

南:
今回は3匹、フクロウと猫と小鳥が登場しています。最初にクオンとキリが会うときにピチピチピチピチって。

白石:
あ、いた!

南:
あれはミウが「ちょっとクオン見張っておいてよ」ということで、ついてきていたんです。

小林:
今ちょっと記憶から薄れている人は、劇場に行くんだ。……もしくは、これを見るチャンスが1度あるかもしれないんですよね?

白石:
そうなんです。

小林:
この「トワノクオン」、特番の放送が決定しました。

(会場拍手)

小林:
東京では6月10日金曜日の深夜26時から、「トワノクオン劇場上映記念 先行上映 すべて見せます」という番組の放送が決まりました。東京以外にも、トワノクオンが上映される5大都市でも随時放送されることが決まっています。

白石:
そうですね、劇場上映の直前に見られます。

小林:
そこで、もしかしたら今出てきた話の内容を確認できるかもしれない。

白石:
できちゃうかもしれない。

小林:
ちなみに、この特番にはナビゲーターとかはいらっしゃるんですか?

白石:
ナビゲーターはユリこと私、白石涼子とミウこと小見川千明ちゃん、2人でナビゲートをしています。映像を見てもらうのがメインなので、このあいだ、一生懸命撮影をしてきました。

小林:
顔出しで出ているんですか?

白石:
はい。あ……これは言ってもよかったかな?

小林:
今言っちゃいましたからね。

(会場笑い)

小林:
声優さんによるナビゲーション番組って、声だけの出演の時もあるじゃないですか。

白石:
顔出しで撮影してきたのですよー。

小林:
今日の会場だとちょっと距離が遠かったという人も、テレビだともっとアップで白石さんの美しい顔を見られますよ。

白石:
いえいえ。ぜひ早く劇場に行きたいと思わせるようなステキな特番になっています。

小林:
今日来た皆さんはお友達にその特番を見てもらって劇場へ。

白石:
小鳥も確認できるかもしれません。

小林:
Aパートのラストの重要なセリフも見られる、かもしれない。出るといいですねえ。

白石:
ただ、番組は時間が限られていますから。

小林:
流れる映像は全部ではないですもんね。

白石:
全部やっちゃったら劇場でやる意味がなくなっちゃいます。

小林:
東京は10日です、公式ページをチェックしてみて下さい。
では、最後にみなさんに一言ずつコメントをいただきたいと思います。

南:
今日は雨の中、みなさん集まっていただきありがとうございます。この作品はオリジナルの作品で、多くのスタッフ、特にうちのアクション系の得意な面々から、デザインも多くの人にやってもらっていて、非常に熱い作品を作っています。その分、いろいろと大変なんですが、大変な分だけの作品を作り上げていきたいと思いますので、全6章通して見ていただければと思います。よろしくお願いします。

白石:
今回、SFバトルアクションということで、アクションシーンが本当に見応えがあって格好いい作品になっています。いろんな子どもたち、いろんな人たちの思いが詰まった作品になっていますので、ぜひ劇場にも足を運んで見ていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。本日はありがとうございました。

神谷:
雨の中、お越し下さいましてありがとうございます。今日ご覧になっていろんな感想を抱いたかと思いますが、これだけ展開の早い作品だと見落としていることや、単語1個知っているだけで違う見え方があると思います。なので、もし興味を持っていただけたら、公式ホームページで一通り専門用語を見ていただいたりして、もう一度劇場に足を運んで見ていただくと、また違った見え方があると思います。

また、第2章、第3章と続いていく作品ですから、当然第1章にはいろいろな伏線が散りばめられています。クオンというキャラクターに主眼を置いて話させていただくと、あの心穏やかな少年が「えっ」「あっ」と反応しているものに対してちょっと注目して見ていただけると、このあと「そういえばコレに反応していたな」「コレはアレだったんだ!」とおわかりいただけると思いますので、もう1度見る機会があるようでしたら、先ほどの小鳥のシーンなどにも注目していただけたらと思います。

このあとフォトセッションが行われました。フォトセッションの特別ゲストはインサニア・クオン。


さらに、神谷さんはクオンの来ていたジャケットを羽織っての撮影となりました。白石さんにはユリの衣装を着てもらえば?という声もありましたが、かなり露出の高い衣装になりそうだったので、もし機会があればストールをつけようかな、という話に。次に期待です。


映画「トワノクオン」第一章は6月18日(土)公開。現在、上映劇場窓口にて第1章・第2章・第3章の共通鑑賞券が販売されています。コレはDVD付きの鑑賞券。


DVDは「序章」ということで、スタッフやキャストによる作品解説が収録されています。


出演キャストは神谷浩史さん、鳥海浩輔さん、白石涼子さん、早見沙織さん。出演スタッフは川元利浩さん、根元歳三さん、武半慎吾さん、出渕裕さん、水畑健二さん、吉岡毅さん、川井憲次さん、南雅彦さんとかなり豪華な内容となっています。通常の共通鑑賞券は特典としてICカードステッカー付きで1000円、DVD付き鑑賞券は2000円です。

とにかくスピーディなアクションと積み重ねられた伏線が魅力の作品なので、興味を持った人はぜひ劇場に足を運んで下さい。

©BONES/トワノクオン製作委員会

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in 取材,   映画,   アニメ, Posted by logc_nt

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