取材

キャストが役と同化していた「魔法少女まどか☆マギカ[新編]」舞台挨拶に魔法少女役の5人が登壇


10月26日から公開されている「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語」舞台挨拶が梅田ブルク7で行われました。公開初日には最速上映カウントダウンイベントに鹿目まどか役の悠木碧さんが登場しましたが、この舞台挨拶には悠木さんの他、暁美ほむら役の斎藤千和さん、巴マミ役の水橋かおりさん、美樹さやか役の喜多村英梨さん、佐倉杏子役の野中藍さんも登壇しました。作品の内容が内容だけに、上映前の挨拶ではネタバレに配慮しての慎重なトークとなりました。

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語
http://www.madoka-magica.com/

司会を務めたのは鈴木健太アナウンサーで、映画はすでに3回鑑賞済み。5人が順次挨拶する中、会場からも「こんにちわー!」と元気な応答があって、初っぱなから舞台挨拶の雰囲気は盛り上がり気味。

悠木碧(以下、悠木):
この作品はネタバレ厳禁で、新編を撮ることになってからずっと刷り込まれてきました。ね?

斎藤千和(以下、斎藤):
ねー。

鈴木アナ(以下、鈴木):
登壇する前、廊下でずっと「ネタバレ厳禁、ネタバレ禁止」って唱えていましたもんね。

悠木:
それでも何か伝わればと思ってこうして立たせていただいています。(入場者特典の)色紙を全部手に入れたという方は?(挙手数を見て)うわ、すごい!ありがとうございます!

鈴木:
作品は前半と後半で分けて収録したとうかがいましたが、収録に対してはどう挑んだんですか?

悠木:
前半の収録はとっても楽しかった、です(笑) 分けられている時点で「何かあるな」ってわかるので、前半はすごく楽しかったです。夢をいっぱい叶えてもらったなという印象でしたよね、水橋さん。

水橋かおり(以下、水橋):
そ、その通り、じゃね?(笑) ときに、鈴木さんは映画を見ました?

鈴木:
3回見ました。1回目は「……うん、ううーん」、2回目は「ほおーん」、3回目は「そっかー!」って思いました、具体的じゃなくて申し訳ない。水橋さんは前半部分、どうでした?

水橋:
楽しかったです。

悠木:
みんなで戦うシーンだったら予告に出てますよね。みんなに戦えるというのは夢を叶えてもらったな、普通の魔法少女をできているな、と。

鈴木:
いわゆるオーソドックスな魔法少女モノですね。

斎藤:
あれは魔法少女というか、戦隊モノみたいになってましたね。私は、前半から違和感バリバリで収録していました(笑)、映画を見た人も見てない人も「まどか☆マギカ」が楽しいって、何だかざわざわしませんか?

斎藤さんが演じた暁美ほむら。新編前半の収録が違和感バリバリだったという理由は、映画を見ると一目瞭然。


喜多村英梨(以下、喜多村):
私は安定のノリノリでした。

野中藍(以下、野中):
杏子の制服姿が公開されていると思いますが、キャッキャウフフと、ちょっと杏子も調子に乗ってました。

鈴木:
後半の収録はどうでした?

悠木:
後半も楽しかったですよねー(と言いつつ遠い目をする)

水橋:
どこ見てんですか(笑)

喜多村:
後半はもう、ここで挽回しましたよ。後半の台本をいただく前、前半のアフレコをしているときには安定のさやかちゃんで、舞い上がっている感じでしたが、そこを精密にディレクションされるので何かあると構えていたんです。そうして後半、なるほど……と。前半から後半までが繋がってのお当番だったので、お芝居が難しかったですね。

野中:
私は前半と後半のアフレコ日が違っていて、後半を全く知らない状態でした。みなさんが映画を見ているのと同じように台本を読んで「ここで終わった!?早く後半の台本を読みたい!」となって、台本を読んで「いや、まさか……」と思いました。

鈴木:
音響監督からの指示はどうでしたか?

悠木:
まどかは前半後半ともハッピーで、ニコニコしていることが多かったりして。

斎藤:
アニメでは泣いていることが多かったよね。

悠木:
マミさんが3話で亡くなられて以降……(会場に笑いが起きて)いやいや、笑うところじゃないですよ!(笑) そこからは泣いていることが多かったですが、今回はすごくキラキラした、「愛されるまどかにしてくれ」とディレクションを受けて。

水橋:
愛されるって何だろう、って(笑)

悠木:
まどかと向き合うきっかけになりました。

今回は笑顔が多かったというまどか。


斎藤:
内容は半分以上の方が知ってらっしゃるということで「あれがあーなったのか」と思っているのではないでしょうか。今回は任せていただく形が基本でした。小さな指示はありましたが、ここに登壇している魔法少女のキャストメンバーは完全に役と同化しているので、5人揃うとキャラの不協和音までとにかくピッタリなんです。家で台本を読んでいて悩むところも、現場だと「そう来るなら、こうだな」とやりやすかった印象があります。読んだときは違和感のあるセリフも、掛け合いになるとスムーズに撮ることができました。台本は長かったけれど、収録にかかった時間は短かったですよ。

水橋:
まどかの収録って怖いんですよ。普通に他の人の演技を聞いちゃうので「あれ、マミさんしゃべんないな……ああ、私か」ってなっちゃう。危険です。前編・後編のときもそうでしたけど、リハーサルビデオにはもとの声が入っているからお客さんになって見ちゃう。そこではっと気付いて「チェックしなきゃ!」って。

喜多村:
今回、それぞれにカップリングというか、キャラクターと対になる部分があって、さやか的には「待ってました、杏さや!」ってのもありましたけれど、身構えたのは、対ほむらでしたね。前半から掛かってきた部分もあって。

斎藤:
駆け引きだったね。

喜多村:
千和ちゃんの演技がすごいので引っ張られすぎて「そこまでいくと意図が変わるから」と指示をもらう部分がありました。

鈴木:
これは、知った上で見たら「ここか」とすっとするかもしれませんね。

水橋:
実は、最初の舞台挨拶には映画を見ない状態で臨んだんです。完成後、通しで見る機会があったんですがそのときには見ず、劇場でみんなと一緒に見ようという心づもりで情報を遮断して、記憶も抹消して挨拶に臨んだんですよ。そうして、最近見たら、すごくニヤニヤしちゃう。もう、今すごくしゃべりたくて仕方がない状態です。

鈴木:
あっという間にお時間となってしまいましたので、一言ずつメッセージをお願いします。

野中:
ネタバレは避けたいので……杏子は今回もいろんなところで食べていますので、何度も見て「これ食べてたんだ」とか、細かいところもチェックして見ていただけると、もちろんお芝居は頑張っていますが、楽しめるんじゃないかと思います。あと、ネタバレには気をつけて。「そんなの、あたしが許さない」。どうもありがとうございました。

喜多村:
一人のまどか☆マギカファンとして、シナリオ、ストーリー、セリフはもちろん、イヌカレーさん率いる映像美も、新編は目が離せないものに仕上がっていると思います、さやか周りは、まどかに負けじとアルティメット化……巨大化というか、いい感じの演出をしてもらっていて、いろいろ思わせてくれる作品に仕上がっています。個人的には、黄色と黒の戦いかな、映像として息もつかせない感じが個人的にすごくいいなと思いました。どうか映画を楽しんで下さい。

水橋:
ネタバレしないように締めるのは難しいですね……。映画館で見たときに気がついたことですが、音に気をつけて欲しいなと思います。同じように思った人がいるかもしれませんが、セリフが耳の近くで聞こえるような部分があって、音響効果も凝っています。細かいところまで見所・聞き所ありますので。この映画をひとくくりにして、ネタバレを避けるなら「もう何も怖くない」、かな?どうかみなさん、楽しんで下さい。

斎藤:
何かセリフを言いたいところですが、全部ネタバレになっちゃうっぽいので(笑)、やめておいて……「我がまどマギ人生に一片の悔いなし!」という気持ちでやったんですが、公開されて、いろんな方が見て下さって、一週間経って舞台挨拶に立つと、悔いが残ります。映画自体についてはやれることは全部置いてきたので全くないんですが、これだけみなさんが熱量を持って見て下さるのに、これが最後なんていったら悔いが残る気がします。これは私が勝手に言ってることですからね?でも、私の中にも希望があって、これは「完結編」ではなく「新編」なので、ここからまた何かが始まったらいいなって、個人的にすごく強く思っています。

これから見る方もなんとなく感じていらっしゃると思いますが、終わった後に立ち上がるのが難儀になるような話になっています。ご自身と向き合って、いろんなことを感じていただけたらと思います。映画館でじっくり見るという贅沢な時間なので、堪能して、しゃぶり尽くして帰っていただけたらと思います。今日はありがとうございました。

悠木:
「大阪のみんな、待たせちゃってごめんね」ということで、これは予告編に入ってたセリフだから大丈夫かなと思って言ってみました。まどかが今回はすごくニコニコしています。何も言えないんだけれど、映画が先週公開されて、関東の映画館で舞台挨拶をさせていただいて、今度は関西に来て舞台挨拶をして、何度も見に来て下さる方がいて、この作品がすごくいろんなところで愛されているんだなって感じています。

テレビシリーズから始まってすごくきれいに終わった作品が、「新編」として新しいお話が作られることになり、「え、それって人気が出たから、とりあえず付け足したんじゃないの?」って思った人もたくさんいると思います。でも、そうじゃないです。もちろん、人気があるからこそ続けられるんですが、みんなの応援のおかげで新しい「まどか☆マギカ」が書き足されて、「彼女たちの戦いはまだ続いていたんだ」と思ってもらえると思います。賛否両論あるとずっと言ってきているんですが、本当に絶対に賛否両論分かれるくらい衝撃的な内容です。でも、どこか納得してしまうストーリーなので、ぜひ、この映画館で誰かと一緒に見たという記憶を忘れないで下さい。知らない人たちと空間を共有するってすっごく素敵な経験なんじゃないかなと私は思っています。
これから本編、楽しんで下さいね。本当に今日はありがとうございました。

杏子役・野中愛さん、マミ役・水橋かおりさん、まどか役・悠木碧さん、ほむら役・斎藤千和さん、さやか役・喜多村英梨さん。


5人とも「色々しゃべりたいけれど、何もかもがネタバレになってしまう」と悩んでしまうぐらいに詰め込まれた内容の映画。悠木さんの言うように、見終わった後の感想は賛否両論分かれること間違いなしですが、魔法少女たちの物語がどういう結末を迎えることになったのか、ぜひその目で確かめてみて下さい。

©Magica Quartet/Aniplex・Madoka Movie Project Rebellion

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in 取材,   映画,   アニメ, Posted by logc_nt

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