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【訃報】「宇宙戦艦ヤマト」の西崎義展プロデューサーが転落死


木村拓哉さん主演による実写映画の公開が近々に控えていた「宇宙戦艦ヤマト」のプロデューサーである西崎義展さんが、小笠原諸島の父島で海に転落して亡くなりました。75歳でした。

西崎さんは汽船「YAMATO」の試験航海に同乗していたそうで、遊泳のためにウェットスーツで甲板から降りようとしたところ、誤って海に転落した模様です。

詳細は以下から。
時事ドットコム:「ヤマト」製作西崎さん死亡=船から海に転落-父島

転落死:宇宙戦艦ヤマトのプロデューサー西崎さんが船から - 毎日jp(毎日新聞)

西崎さんは瑞鷹エンタープライズの役員時代に「宇宙戦艦ヤマト」のアニメ化を企画・製作。1979年にはその劇場版である「宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち」「宇宙戦艦ヤマトIII」などの製作に携わりました。


その後もいろいろな作品の製作・制作に関わりましたが、1997年に自身の会社であるウエスト・ケープ・コーポレーションが破産、1998年には覚醒剤取締法違反で逮捕され懲役2年8ヶ月の実刑判決が下り、また、「宇宙戦艦ヤマト」の著作権を巡っては松本零士さんとの裁判が繰り広げられました(のち、著作権者は東北新社であるということで和解が成立)。

覚醒剤取締法違反での2年8ヶ月の刑期満了後、1998年にフィリピンから自動小銃などを密輸入しようとした件での銃砲刀剣類所持等取締法で懲役5年6ヶ月の実刑が確定して再び収監されることになり、2007年12月に刑期満了で出所。アニメーション制作スタジオ「ヤマト・スタジオ」を開設し、2009年に公開された「宇宙戦艦ヤマト 復活編」の制作を行いました。2010年12月1日公開の映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」には直接は関わっていませんが、息子の西崎彰司さんが協力しており、西崎さん自身も製作を許可していました。

今回の転落事故で乗っていた汽船YAMATOは西崎さんが水産学校から買い上げたもので、試験航海のために6日から父島を訪れていたそうです。小笠原海上保安署によると、西崎さんは父島にある二見港に船を停泊させ、遊泳しようとウェットスーツ姿で甲板から海に降りようとしていたところ誤って転落したとみられています。同署で転落した西崎さんを引き上げて診療所に運んだものの、15時ごろに死亡が確認されたとのこと。

西崎さんの代表作である「宇宙戦艦ヤマト」は本来は39話予定でしたが、視聴率不振のため全26話で放送されることになった結果、ヤマトのイスカンダルからの帰路があっさりとしたものになってしまいました。しかし、SF性は高く認められて星雲賞も受賞、再放送時には人気が高まり、その後の「銀河鉄道999」や「機動戦士ガンダム」という流れもあってアニメブームの火付け役となりました。この「ヤマト」人気は多くのティーンズアニメファンを生みましたが、これが現在発行されている「アニメージュ」などのアニメ雑誌が誕生するきっかけともなっています。

映画「宇宙戦艦ヤマト 復活編」はまだまだ続きを製作する気が満々だったほか、西崎さんと東北新社との著作権等譲渡契約の中ではOVA「YAMATO 2520 vol.4~7」を将来完成させる予定であったことも記されており(第3巻まで発売されたところで製作会社が倒産し中断していた)、おそらく西崎さんの中にはまだまだヤマトワールドが広がっていたものだと思われます。

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in メモ, Posted by logc_nt

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