広告

「巡音ルカ」と人間の歌い手が共演したアルバム「君のいる景色」をプロデュースしたWhiteFlameにインタビューしてみた


2007年に発売された「初音ミク」がきっかけで大きく注目を集めた音声合成技術「VOCALOID(ボーカロイド)」シリーズの第3弾「巡音ルカ」と、霜月はるかや葉月ゆら、めらみぽっぷなどの高い人気を誇る歌い手がコラボレーションした画期的なアルバム「君のいる景色」が9月に発売されました。

今回は「巡音ルカ」たちが歌う「VOCALOID Disc」と、人間の歌い手が歌う「VOCAL Disc」の2枚からなる「君のいる景色」をプロデュースした、人気動画共有サイト「ニコニコ動画」などで非常に高い支持を集めているサークル「WhiteFlame」に対して、VOCALOIDを用いて創作する際のエピソードや、人間の歌い手とVOCALOIDの違い、ニコニコ動画についておけるVOCALOIDのムーブメントなどについて徹底インタビューを行ってみました。

詳細は以下から。
君のいる景色 WhiteFlame presents 巡音ルカ
http://whiteflame.jp/


■アルバム「君のいる景色」とは?

これが9月に発売されたアルバム「君のいる景色」WhiteFlame presents feat.巡音ルカです。価格は一般的なアルバムよりも安価となる税込2000円。


裏面


「君のいる景色」は2枚組になっており、1枚目はVOCALOIDが歌う「VOCALOID Disc」となっています。


2枚目は人間の歌い手が歌う「VOCAL Disc」です。


曲一覧。基本的に同じ曲を「巡音ルカ」や「初音ミク」をはじめとしたVOCALOIDと、人間の歌い手が歌うという仕組み。


■VOCALOID「巡音ルカ」とは?

「初音ミク」でおなじみのクリプトンが発売した、声優の「浅川悠」さんが演じるクールでミステリアスなキャラクター・ボイスを元に造り上げられたボーカル・アンドロイド(VOCALOID)です。第3弾となる「巡音ルカ」は、シリーズ初の試みとして日本語と英語の2つの音声データベースを搭載したバイリンガル女性シンガーとなっています。ちなみに「VOCALOID」はヤマハ株式会社の登録商標です。

巡音ルカ | クリプトン | VOCALOID2特集


■「君のいる景色」をプロデュースした「WhiteFlame」にインタビュー

GIGAZINE(以下、Gと省略):
簡単に自己紹介をお願いします。

syana:
「WhiteFlame」というサークルで活動しております、syanaです。ニコニコ動画では「黒うさ」というユーザーネームで活動しております。

G:
公式ブログでの記述によると「ルカを押したい、2枚組みで歌い手さんも誘いたい」ということで企画されたそうですが、ほかにはどのようなコンセプトがこのアルバム「君のいる景色」にはあるのでしょうか?

syana:
CD自体のコンセプトはカラフルというイメージでまとめました。ファンタジーであったりポップであったりクラシカルであったりと、色々なジャンルに挑戦したいという思いで活動しています。

G:
「君のいる景色」はVOCALOIDと歌手の両方を起用した大胆なアルバムとなっていますが、どのような基準で歌い手を選んだのでしょうか?また、実際の収録にあたって大変だったことはありますか?

syana:
ほとんど知り合いに声をかけたという感じです。収録は楽しくできました。長い事お付き合いしているのに一緒にスタジオで収録することが初めてな方もいたりして新鮮でした。

G:
2枚組で2000円ということでかなり破格の金額設定になっていますが、ここまで価格を低く抑えた理由は何でしょう?また、なぜここまで低く抑えることができたのでしょうか?

syana:
自分は同人というフィールドで活動していまして、その相場に合わせた形です。今まで買って頂けた方がすんなり買える価格を意識しました。それと、1枚目と2枚目のどちらを購入目的にしても満足できるのではと思った次第です。

G:
そもそも作曲自体はいつ頃から始めたのでしょうか?また、作曲を志したきっかけは何でしょうか?

syana:
歌モノを今のペースで作りだしたのはサークルをはじめてからです。きっかけというか、それまではBGM等は作っていましたが、歌詞やPVがあるほうがより世界観を伝えられると思いました。元々歌モノは大好きでした。

G:
作詞・作曲・編曲を1人で手がけていますが、曲はどのような手順を経て作成されるのでしょうか?(作詞が先で作曲が後、あるいはその逆、もしくは先にメロディラインが浮かんでそれを元にして肉付けしていく、などなど)

syana:
メロディとコードが同時でその後編曲、最後に作詞というのが一番多いパターンです。キーになる歌詞等はメロディの時点で作る事もあります。

歌詞だけでなく、美麗なイラストも必見です。


G:
今回のアルバムについて、1曲あたりにかかる制作時間はどれぐらいでしょうか?

syana:
これは完全にケースバイケースなのですが、おおよそ20時間からですね。今回のCDで言えば、「ずっと、ずっと・・・」は締め切りの時間が厳しくて、「作曲~動画制作まで、たしか8時間くらいしかなかったと思います。また「君のいる景色」は歌詞に詰まって3ヶ月近くかかりました。

G:
印象的なタイトルが非常に多いのですが、タイトルは曲を作る前に決めるのか、それとも曲を作った後に決めるでしょうか?

syana:
タイトルは作曲作業の前の曲のイメージや世界観を構築する時に決める事が多いです。普通は仮タイトルをつけると思いますが、それがそのまま、みたいな(笑)

G:
それぞれの曲を作るにあたって、イメージしているものはありますか?

syana:
その楽曲が何を表現したいのかは一番大事な所だと思います。曲の背景や世界観、そういうのが伝わるよう努力しています。

G:
VOCALOIDを使って音楽を作る際にどのような点に対して特に工夫をしているのでしょうか?

syana:
普通の歌モノと違って音域なんかは慎重になります。イコライザーなどの処理も通常のボーカルとはまた違います。自分はまだまだですが、経験が豊富な方や研究されている方はすごく扱いが上手いです。

G:
「VOCALOIDらしさ」とはどのような点だと考えていますか?

syana:
自由に動かせる役者、というのが「らしさ」ではないかなあと思ってます。100人いれば100通りのミクがいる、みたいな感じです。

妖艶なイメージを醸し出すことも可能。まさに「役者」といったところです。


G:
今回ディスク2枚組のアルバムという形でVOCALOIDと歌手が同じ曲を歌っていますが、人間がVOCALOIDに対して有利であると思うことや、逆に不利であると思うようなことがあるとすれば、それはいったい何でしょうか。思い付くことがあればお願いします。

syana:
有利なことはすでにお答えしましたが、プロモーションビデオ(PV)などでも自由に動かせることです。それとサークル活動をされてる方には理解してもらえると思いますが、予算的な都合もあります。

逆に不利な面は歌唱部分と思っています。そこに満足してしまうとクリエイターとしては良くないとも思ってます。要はVOCALOIDは声のサンプリングですので、打ち込みギターに満足する人が少ないのと同じことだと思います。

G:
音楽を作るにあたって、VOCALOIDのほかにどのようなソフトを使っていますか。

syana:
ホストにCubase、それとソフトシンセという結構一般的なDTM環境だと思います。

G:
ボツ作品ができた場合、将来的にリファインして発表するケースなどはあるのでしょうか?それとも永遠にお蔵入りでしょうか?

syana:
過去にボツったメロディを部分的に利用する事はあります。断片的なボツ作品は結構多かったりします(笑)

G:
作曲にあたって気分が乗らない場合などに、どのような気分転換をしていますか?もしオススメの方法があればお願いします。

syana:
他人の曲を聴いたりライブ動画をみたりはお勧めです、頂いたCD等を聞くと頑張ろうと思えます。

G:
今後のVOCALOIDに対する要望はありますか?

syana:
ボーカロイドを通して色々な創作者が交流できる楽しい場所になって欲しいと思ってます。

G:
もし新しくボーカロイドを作ることができるとすれば、どのような声質のボーカロイドが欲しいと思いますか?

syana:
男性の声の選択肢が少ないので男声のサンプルが欲しいと思ってます。

G:
将来的に本物の人間に勝てるようなVOCALOIDは出ると思いますか?

syana:
勝つ負けるの定義にもよりますが、現状でも自分で歌うよりは上手いんじゃないかと思ってます(笑)DTMとしては生音のサンプリングという域を出るには別の使い方の模索が必要かなと思います。

G:
現時点で人間の歌手に匹敵するような作り込みはVOCALOIDで可能なのでしょうか。

syana:
これはユーザー側の心理の問題ではないかなあと思います。「例えば感情を込めて歌う」という言葉がありますよね。ボーカロイドの場合「いーのーちー」という単語があった場合、それはそれぞれの母音や子音の集合です。

そこに感情はないはずです、ですが作り手受け手個人が想像力というサポートをするんですね。それは決して間違いじゃないと思ってます。

G:
ニコニコ動画についておけるVOCALOIDのムーブメントについて、率直なところ、どのように感じていますか?

syana:
色々なクリエイターが参加して横に広がるというのが楽しいです。例えば曲を作って投稿したらそれで終わり、ではなくそこがスタートみたいな感じでしょうか。最初は一人で始めましたがだんだんと友達ができて一緒に作るようになりました。今後も入り口や出口が増えていくといいと思います。

G:
尊敬する作曲家、あるいは多大な影響を受けた作曲はいますか?

syana:
影響を受けたのはよくコピーしていたバンドとかだと思います。コードの流れとかはそういう方の影響があるのかなあと。ビートルズやミスターチルドレンをコピーしてました。

G:
今回のアルバムで特にオススメの曲、思い入れが特に強い曲があれば紹介していただけますか?

syana:
個人的に一番思い入れがあるのは表題の「君のいる景色」です。今年の頭に曲は出来てたのですが、詩が完成するのに時間がかかったという事もあり思い入れが強いです。

G:
ファンの皆様に一言お願いします。

syana:
今後も自由な立場で色々活動できるスタイルを維持していきたいと思っています。暖かく見守って頂ければ嬉しいです。

G:
ありがとうございました。

なお、以下の公式サイトで「君のいる景色」のプロモーションビデオなどが公開されています。

君のいる景色 WhiteFlame presents 巡音ルカ

この記事のタイトルとURLをコピーする

in インタビュー,   広告, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.