第二次世界大戦後の世界をどうするつもりだったかが描かれた地図
太平洋戦争が始まる直前の1941年10月に制作されたのがこの「POST-WAR NEW WORLD MAP」。内容は、第二次世界大戦後の世界がどうなるのか描いたもので、フィラデルフィアの地図職人モーリス・ゴンバーグが1942年にカラー印刷して店に張り出していたもの。ヘレン・サマーズという人が地図の意義を認めて数枚購入し、現在も最初に印刷されたもののうち一枚がワシントンD.C.の連邦議会図書館に一つ所蔵されているそうです。
地図には詳細に計画が書き込まれており、下側には新世界秩序(New World Order)のための米国の政策などが含まれていますが、計画の一次資料は見つかっていません。
いったい、戦後世界はどのように計画されていたのか、詳細は以下から。
まず、全体はコレ。青い色で塗られている部分はアメリカとその保護国、ピンク色はソビエト連邦です。
北米はアメリカ一色。カナダ、メキシコや中米、カリブ海諸国はアメリカに編入されてしまい、アメリカは陸海空すべてで敵なしになるだろうと記されています。実際は国の合併こそ起こらなかったものの、この地図と大差ない結果になっています。
南米には「南アメリカ合衆国(United states of south america)」が誕生。実際はそううまくは運びませんでした。
ヨーロッパではドイツまでがソ連の領土になり、フランスやイタリア、スイスは非武装連合のヨーロッパ合衆国として描かれています。また、イギリスはアイルランドを手放して領土が減ったように見えますが、東南アジアやオセアニアに広大な領土を持っています。実際はドイツは東西に分割され、非武装の連合もありませんでした。
アフリカ大陸には「アフリカ共和国連邦(Union of african republics)」、アラビア半島には「アラブ共和国連合(Arabian federated republics)」が描かれています。本当にこの通りにうまくいけば良かったのかも知れませんが…。
最後にアジア。日本は沖縄や北方四島を含めた領土が残されていますが、硫黄島や小笠原諸島はアメリカ領になっています。また、中国が朝鮮半島やインドシナ半島にも勢力を伸ばし、インド亜大陸あたりはアフガニスタンからビルマ(ミャンマー)まですべてインドに。油田・ガス田があるインドネシアはほとんどがイギリス領。
もしも世界がこの地図のようになっていたとしたら、いったい今の我々の生活はどうなっていたのやら…。
地図の下に書かれている計画の要約は以下のような感じみたいです。
The Pennsylvania Crier - NWO Map
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