Linuxはマイクロソフトの特許を235件も侵害している
既に各所で報道されていますが、マイクロソフトが主張するところによると、Linuxカーネルを含む各種フリーソフトウェア群が合計でマイクロソフトの特許を235件ほど侵害しているとのこと。今までもマイクロソフトはことあるごとに「Linuxはマイクロソフトを特許侵害している」と主張していたわけですが、その具体的数字が明らかになったのは初めて。
内訳はLinuxのカーネルが42件、LinuxのGUIデザイン関連が65件、OpenOffice.orgがMicrosoft Office関連で45件、電子メール関連が15件、その他が68件。
しかしこのような動きをマイクロソフトが行って来るであろう事は既にLinux陣営にとっては織り込み済みであり、既に対抗策が用意されています。詳細は以下の通り。
まずはこの件について報道された記事などを以下にあげておきます。
ITmedia News:「オープンソースの特許侵害、235件」--MS幹部が主張 (1/2)
Japan.internet.com Webビジネス - オープンソースが侵害している Microsoft の特許の数は235件?
MS、「オープンソースは235件の自社特許を侵害」と発言--海外メディア報道 - CNET Japan
で、具体的な対抗内容は以下の通り。
Microsoft claims software like Linux violates its patents - May 28, 2007
FOSS(Free and Open Source Software)界隈には強力な支援を行っている企業がいくつも存在しており、中でもIBM・ソニー・フィリップス・Novell・RedHat・NECの6社はかなり強力で、既に2005年11月10日にソフト関連特許を買収してロイヤリティフリーで提供する「Open Invention Network」というのが設立されており、この組織はLinuxやそれに含まれる各種フリーソフトなどに対して特許を行使しないことに同意したあらゆる特許の買収と無償提供を行うためのもの。つまり、モロにマイクロソフトみたいな「特許侵害すんじゃねーぞコラ」と言ってイチャモンをつけてくるところに対抗するための措置というわけ。
ちなみにこれに一枚かんでいるRedHatの当時の発表によると、全世界のLinuxビジネスは2005年から2008年の間に年間25.9%成長し、200億ドルから400億ドルを超える規模へ倍増すると予想されています。そして特許ビジネスはこの市場成長を損なうので、LinuxはLinuxらしくその上に完成するもので儲けるようにしようね、ということです。
もしもマイクロソフトが主張するだけでなく、本当にLinux関連を特許侵害で訴えると自動的にこのOpen Invention Networkが対抗措置をする可能性が非常に大であり、その場合には法廷での特許戦争が発生するかも。
それよりも問題なのは、特許使用料、いわゆる「ロイヤリティ」をマイクロソフトは一体誰から得るつもりなのでしょうかね……開発者コミュニティに直接請求するわけにもいかないし……RedHatとか?
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