何百件もの著作権侵害報告を「意図的に無視した」としてMetaが訴えられる

竜巻などの極端気象を撮影したムービーをFacebookやInstagramに投稿しているグループが、著作権侵害に対するMetaの対応が不十分であるとして集団訴訟を提起しました。訴状では、原告グループが数百件のDMCA削除通知を送信したにもかかわらず、Metaがそれらを無視または不適切に処理したと主張しています。
Storm Chasers Sue Meta for Ignoring Repeat Infringements of Popular Accounts * TorrentFreak
https://torrentfreak.com/storm-chasers-sue-meta-for-ignoring-repeat-infringements-of-popular-accounts/

竜巻を追いかけて映像を撮影する「ストームチェイサー」として受賞歴のあるブランドン・クレメント氏は、YouTubeチャンネルや公式サイトの「WxChasing」のほか、Facebookアカウントでコンテンツを無料公開しており、それぞれ数十万人のフォロワーや視聴者を抱えています。
Natural Disaster Compilation - YouTube

クレメント氏によると、クレメント氏のコンテンツは無関係なチャンネルに無許可でコピーされることが多く、そうした著作権侵害のうち深刻な被害を伴うもののほとんどがFacebookで行われてたとのこと。クレメント氏は2022年にストームチェイサー仲間が撮影した評価の高いムービーを調査したところ、4万4000件以上のコピーがFacebook上で発見されたことを報告しています。
クレメント氏らは著作権侵害に対応しないMetaに対し「法的措置が必要になる可能性がある」と警告していました。この警告が発展し、2026年1月にはテキサス州連邦裁判所にMetaをさまざまな種類の著作権侵害で訴える集団訴訟が提起されました。
クレメント氏らの原告グループは、Metaが著作権侵害を禁じる規約を施行していないことが多いと主張しています。原告は「長年にわたり数十万件の通知を送付してきましたが、規約に準拠したDMCA削除要請を提出したにもかかわらず、Metaはさまざまな不適切な理由により、原告のさまざまな作品の侵害ユーザーによる無許可使用を削除しませんでした」と主張しています。訴状には、Metaが無視または不適切に処理したとされる数百件のDMCAリクエストが具体的に列挙されています。
また、MetaはDMCAリクエストの他に著作権侵害に対応する手段として、FacebookとInstagram向けにコンテンツ所有者が権利を保護し管理するためのサポートツール「Rights Manager」を提供しています。しかし、著作権侵害を常習的に行うアカウントが何百万人もフォロワーを抱えていたことから「コピーの方が権利者」と誤った判定が何度も行われ、本来の権利者が「性急に機能を悪用していた」としてRights Managerの使用をブロックされたケースも報告されています。Rights Managerについては過去にも、詐欺師が悪用することで「元コンテンツを削除する」と脅迫するケースが報道されていました。
Metaの著作権保護ツールを悪用する詐欺師が「身代金を支払わないとコンテンツを削除する」とクリエイターを脅迫している - GIGAZINE

「Metaが不正報告を故意に無視している」という主張を裏付けるため、訴状では2025年11月にロイターが報じた漏洩文書を引用しています。これらの文書では、Metaが社内予測として「2024年の収益の10%が詐欺や禁止商品の広告から得られる可能性がある」と見積もっていたとされています。訴状ではこれを引用し、「小規模なアカウントの詐欺行為は8回の警告で停止されたが、Metaに高い価値をもたらすアカウントは500回以上の警告を受けないとMetaは措置を講じない」とMetaが意図的に著作権侵害報告を無視していた可能性を指摘しています。
原告グループは「Metaは、DMCAに基づく削除要件と、繰り返し侵害行為を行うアカウントに関する自社の知的財産ポリシーを遵守していません。これは、高い影響力や技術レベルを持つ企業にとって不可欠な法令遵守における重大な過失を示しています。Metaが自社の著作権ポリシーを効果的に施行していないことは、Metaによる事実上の故意の侵害を示しています」と述べています。
訴状では具体的な損害額を求めていませんが、原告はMetaの責任をプラットフォームとしての管理責任だけではなく著作権の直接侵害や侵害のほう助など様々な主張を含めているため、損害額は合計で数百万ドル(数億円)に達する可能性があります。
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