家事ロボット「Memo」登場、完全自律型でエスプレッソの抽出や食洗機への食器の投入などが可能

現地時間の2025年11月19日、スタンフォード大学でロボット工学の博士号を取得したトニー・ジャオ氏とチェン・チー氏により設立されたAIスタートアップのSundayが、食洗機の使用・洗濯物たたみ・掃除といった家事を行うことができるパーソナルロボットの「Memo」を発表しました。
Sunday Launches Memo, the Robot That Actually Learns Your
https://www.globenewswire.com/news-release/2025/11/19/3191274/0/en/Sunday-Launches-Memo-the-Robot-That-Actually-Learns-Your-Home.html
MemoはSundayが特許を取得した、人の移動・掃除・整理整頓の様子を記録するウェアラブルデバイス「Skill Capture Glove」を用い、500以上の家庭で収集されたリアルな日常生活の習慣を学習しています。リアルな家庭生活から収集したデータでトレーニングされているという点が、その他の家庭用ロボットとMemoの大きく異なる点です。
Skill Capture Glove aligns the hands, but what about the rest of the body? Human collectors vary in height and arm length, and are also visually different.
— Tony Zhao (@tonyzzhao) November 19, 2025
We developed Skill Transform, a method that converts glove data into equivalent robot data with a 90%+ success rate. pic.twitter.com/GzzAoGLxud
これにより、Memoはキッチン・リビングルーム・ランドリールームでの予測不可能な状況にも対応することができます。具体的には、食卓の片付け、食洗機の運転、洗濯物たたみ、靴の片づけ、エスプレッソの抽出といった複雑なタスクまで習得可能です。
実際にMemoがどんなロボットなのかは以下の動画を見ればわかります。
Introducing Memo, from Sunday - YouTube

子どもが嬉々として料理を楽しんでいますが、キッチンは調理器具や材料のゴミなどで取っ散らかっています。

そこに登場したのがMemoです。

キッチンの食洗機を開けます。

器用にお皿を保持して正確に食洗機に収納していきます。平たいお皿を立てて収納するなど、どの食器をどこに収納すべきなのかを正確に理解していることが伺えます。

洗濯物をきれいにたたむことも可能。

床で倒れた花瓶を回収することもできます。

Memoの手はSkill Capture Gloveと一緒に設計されており、さまざまなセンサー類を搭載しています。この手を通して、Memoは各家庭の家事を自己学習します。
Instead of teleoperation, we train solely on data from our Skill Capture Glove.
— Tony Zhao (@tonyzzhao) November 19, 2025
The glove is co-designed with Memo's hand, meaning they share the exact same geometry and sensor suite.
If you can do it wearing the glove, Memo can learn it. pic.twitter.com/TOIMEN6q4G
Memoは安全性と安定性を最優先に考え、家庭向けに設計されています。そのため、二足歩行のヒューマノイド型ではなく、ローリングベースを採用することで、優れたバランスと軽量化を実現しています。ローリングベースを採用することで、万が一電源が切れた場合でも、Memoは安定した状態を保てるので、転倒のリスクが軽減されます。また、Memoの表面はシリコン素材で覆われているため、柔らかく、親しみやすく、家族の居住空間に心地よく溶け込みます。
Sundayの共同創業者であるトニー・チャオCEOは、「問題は常にデータでした。多くの家庭用ロボットは産業機械の改造から始まっているため、実験室で訓練されたロボットが予測不可能な現実の環境でうまく機能することは稀でした」「我々のSkill Capture Gloveは、何百もの家庭から何千時間にもおよぶ日常生活に関するデータを収集することで、この状況を変えます。実践的なデータにより、Memoは家族が真に必要とするスキルを習得することができます。我々は、あらゆる家族の安全ニーズを念頭に置き、人々が本当に大切なことに時間を割けるようにMemoを開発しました。これは家庭用ロボットにとっての転換点です」と語りました。
チャオCEOは「食卓を片付け、食洗機を回し、食器を片付けるMemo」「洗濯物をたたむMemo」「コーヒーを淹れるMemo」の様子をおさめた動画も公開しています。
Today, we present a step-change in robotic AI @sundayrobotics.
— Tony Zhao (@tonyzzhao) November 19, 2025
Introducing ACT-1: A frontier robot foundation model trained on zero robot data.
- Ultra long-horizon tasks
- Zero-shot generalization
- Advanced dexterity
🧵-> pic.twitter.com/kaj1bwyFyY
Memoにおいて特に難しかったのが、「食洗機にワイングラスを収納する」という繊細なタスクだそうです。力を入れ過ぎるとグラスが割れてしまい、間違った場所に収納してもグラスは割れてしまいます。Memoの開発段階で大量のワイングラスを割ってしまったそうですが、記事作成時点のバージョンでは20回以上ライブデモを行っているものの、ワイングラスが割れた回数はゼロだそうです。
Specifically, wine glass loading is the most delicate subtask:
— Tony Zhao (@tonyzzhao) November 19, 2025
Push down with too much force? Shatter.
Insert the wrong prong? Shatter.
We broke many during development, but zero over 20+ live demo sessions. pic.twitter.com/8mt3KJd3IM
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in AI, 動画, ハードウェア, Posted by logu_ii
You can read the machine translated English article Introducing the household robot 'Memo,' ….







