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IFTTTのように異なるアプリ同士を連携させるサービス「n8n」が約90億円の資金調達に成功、AI対応に転換して収益が5倍に


複数のサービスをまたいだ処理を自動化するサービス「n8n」が、5500万ユーロ(約90億円)の資金を調達したことがわかりました。2025年3月時点で3000社以上の企業顧客と約20万人のアクティブユーザーを抱えているとのことです。

Fair-code pioneer n8n raises $60M for AI-powered workflow automation | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/03/24/fair-code-pioneer-n8n-raises-60m-for-ai-powered-workflow-automation/

n8nは2019年にベルリンで誕生したスタートアップです。オープンかつセルフホスティング可能な点が特徴で、個人用途、非商用目的、社内業務目的であれば完全に無料で使うことが可能。ノードをつなげ合わせるというUIで直感的に操作しやすく、面倒なコーディングをすることなく処理を自動化できます。


n8nは2022年にAIを導入し、自然言語を使って自動化処理を構築できるよう転換。当初は全く使われなかったそうですが、AIを業務に生かそうとするトレンドを受けてか急激に成長し、AI導入以降、収益が5倍に増加したとのことです。

この成長を背景に、n8nはシリーズBの資金調達で5500万ユーロの獲得に成功しました。今回の資金調達ラウンドは投資会社のHighland Europeが主導し、ベルリンのベンチャーキャピタル・HV CapitalやアメリカのSequoia Capitalなどから投資を受けたとのことです。n8nはこの資金で技術投資を継続し、ユーザーの半分以上を占めるアメリカでの事業拡大を目指すと話しました。


テクノロジー系メディアのTechCrunchは、n8nが「フェアコード」というコンセプトと密接に結びついて評判を高めていったと指摘しています。TechCrunchいわく、フェアコードとはオープンソースの発展形で、「ソフトウェア開発者はオープンソースのコードを無料で使用可能だが、コードベースのアプリを商業化したい場合、オープンソース作成者やコミュニティに補償する原則がある」という概念だとのこと。n8nの創設者兼CEOのヤン・オーバーハウザー氏はこのアイデアを思いつき、フェアコードに特化したn8nを作り上げたとのことです。

こうした製品にAIを導入した点について、オーバーハウザーCEOは「AIが我々に迫ってくるのが見えました。これを製品に組み込まない手はありませんでした。ユーザーは、例えば電子メールを送信する機能を統合するために50行のコードを書きたいとは思いません。今は自然言語で、『Xから情報を取得し、Yに送信する』と書くだけで構築できます。簡単に自動化処理を構築することに価値を感じています」と述べました。

オーバーハウザーCEOはまた、「市場がAIに追いつくのに時間がかかりましたが、現在ではn8nの全顧客の約75%がAIツールを使用しています」と話し、AI導入を成功裏に収めたことを強調しました。

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in ネットサービス, Posted by log1p_kr

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