ソーシャルメディアを億万長者の魔の手から守るキャンペーン「Free Our Feeds」が登場
イーロン・マスク氏の買収により、X(旧Twitter)は全くの別物へと変貌しました。このような状況からソーシャルメディアを守るためのキャンペーンとして、「Free Our Feeds」が登場しています。
Free Our Feeds
https://freeourfeeds.com/
'Free Our Feeds' campaign aims to billionaire-proof Bluesky’s tech | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/01/13/free-our-feeds-campaign-aims-to-billionaire-proof-blueskys-tech/
ソーシャルメディアは創造性を刺激する世界的な公共の場となることが期待されていましたが、記事作成時点では数人の億万長者の管理下にあり、億万長者の政治目的やビジネスを推進するために利用されているのが現状です。このような状況からソーシャルメディアを守るため、Free Our Feedsが立ち上げられました。Free Our Feedsはキャンペーンをスタートした理由について、「マーク・ザッカーバーグがイーロン・マスクと全く同じ行動をとったことで、我々はもはや億万長者にデジタル上にある公共の広場を支配させることはできないと感じたためです」と説明しています。
Free Our FeedsはBlueskyが全く新しいタイプのソーシャルメディアとしての足場を築くことに成功したと感じていると説明し、「ユーザー全員がより多くの発言権・選択権・コントロール権を持つ社会を生み出す基盤になる」と言及しました。しかし、Blueskyの基盤技術であるAT Protocolを単一のアプリよりも強力なものにするには、独立した資金とガバナンスが必要です。さらに、ユーザーの利益を第一に考える、相互接続されたアプリと企業のエコシステム全体を構築する必要もあります。これを実現するためのキャンペーンがFree Our Feedsというわけです。
Free Our Feedsはキャンペーンの意義について、「単にひとつの新しいソーシャルメディアプラットフォームを強化することではなく、いかなる企業や億万長者も制御できない、オープンで健全なソーシャルメディアエコシステムへの道筋を提供することです」と説明しています。
Free Our FeedsはクラウドファンディングサイトのGoFundMeで寄付を募っており、記事作成時点で342人から2万2000ドル(約350万円)超の寄付金を集めることに成功していますが、目標金額の400万ドル(約6億3000万円)にはまだまだ遠いのが現状です。以下のページから誰でも寄付可能で、最低寄付額も設定されていないためユーザーが好みの金額を自由に寄付できます。
Fundraiser by Free Our Feeds : #FreeOurFeeds - help secure the future of social media
https://www.gofundme.com/f/help-us-free-social-media-from-billionaires
なお、Free Our Feedsに寄せられた寄付金は以下の目的で使用されるとのことです。
・Blueskyの基盤技術(AT Protocol)を億万長者による買収に対して完全に耐性のあるものにすることを支援する公益財団の設立。
・独立してホストされるインフラストラクチャー(第2の「リレー」)を構築し、Blueskyのユーザー・開発者・研究者が、会社が将来何を決定しても、常にコンテンツとデータストリームに完全にアクセスできるようにする。
・3年間で3000万ドル(約47億2700万円)というより大きな資金調達目標により、AT Protocolの開発を進め、開発者向け基金を設立し、オープンプロトコル上に豊富なソーシャルアプリケーションを構築し、ソーシャルメディアをより健全で楽しい場所にする。
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