サイエンス

3人兄弟の「真ん中っ子」は一人っ子よりも正直で協力的になる傾向が示唆される


約70万人を対象としたカナダ・ブロック大学とカルガリー大学による調査で、3人兄弟の真ん中の子どもは一人っ子よりも正直で協力的である傾向があることが示唆されました。

Personality differences between birth order categories and across sibship sizes | PNAS
https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2416709121


Middle children grow up to be more honest and cooperative than only children, study suggests
https://phys.org/news/2024-12-middle-children-honest-cooperative.html


Naughty or Nice? New Study Reveals Surprising Findings About Selfish Tendencies in Children - The Debrief
https://thedebrief.org/naughty-or-nice-new-study-reveals-surprising-findings-about-selfish-tendencies-in-children/

研究チームのマイケル・アシュトン氏とキボム・リーブ氏はさまざまな数の兄弟と一緒に育った子どもと、兄弟なしで育った一人っ子との間の性格の違いを調査しました。研究チームは被験者の正直さや謙虚さ、感情性、外向性、協調性、誠実性、開放性という性格の6つの主要な側面「HEXACOモデル」を調査するためのウェブサイトを作成し、71万797人分のデータを収集、分析しました。

調査の結果、年上の兄・姉と年下の弟・妹を持つ真ん中の子どもが、正直さや謙虚さ、協調性で最も高いスコアを残したことが明らかになりました。


そのほか、研究チームは真ん中の子ども、末っ子、一番上の子ども、一人っ子の順にスコアが下がることを発見しています。

また、調査では兄弟姉妹が多ければ多いほど、正直さや謙虚さ、協調性のスコアが高くなることが判明しています。


なお、研究チームは社会経済的地位や文化的影響なども含めて調査を行いましたが、リー氏は「これらの変数による違いはごくわずかなものでした」と述べました。

研究チームは今回の調査結果について「兄弟や姉妹が多ければ多いほど、全員が妥協できる案を示す必要が生まれ、その結果協調性が高まります。また、兄弟姉妹が多くなると、ついたウソがバレやすくなるため、より正直になることにもつながります」と語りました。一方で研究チームは「兄弟が多い人々よりも一人っ子の方が知的好奇心の平均レベルが高かった」との調査結果も報告しています。

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in サイエンス, Posted by log1r_ut

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