MicrosoftのCEOが「GoogleはWindowsでMicrosoft以上に稼いでいる」と発言
ほとんどのPCで「Windows」が使われていることから、Windows関連で一番稼いでいるのはWindowsを開発するMicrosoftだと考えられがちですが、実のところGoogleが最も得をしていることがわかりました。
Satya Nadella | BG2 w/ Bill Gurley & Brad Gerstner - YouTube
Microsoft CEO Satya Nadella says he's "the most thrilled person" about Apple's deal with OpenAI | Windows Central
https://www.windowscentral.com/microsoft/microsoft-ceo-satya-nadella-says-google-makes-more-money-on-windows-than-all-of-microsoft
Microsoft CEO Satya Nadella: Google makes more money on Windows than all of Microsoft - Times of India
https://timesofindia.indiatimes.com/technology/tech-news/microsoft-ceo-satya-nadella-google-makes-more-money-on-windows-than-all-of-microsoft/articleshow/116396969.cms
2024年12月13日、1時間以上に及んだポッドキャストに出演したMicrosoftのサティア・ナデラCEOは、「GoogleはWindowsでMicrosoft以上に稼いでいます」と述べ、GoogleとMicrosoftの力関係について語りました。
Microsoftの敗因の一つが「検索」における優位性です。Microsoftは検索エンジンの「Bing」を開発して「Edge」ブラウザでの使用を推奨していますが、Windowsというプラットフォームはユーザーに「自由にブラウザを使用しても良い」という姿勢を見せるオープンな性質を持っているため、ユーザーは必ずしもEdgeあるいはBingを使用するわけではありません。その結果、検索市場を支配しているGoogleにシェアを奪われてしまっています。
もともと、Microsoftは1990年代頃から「Internet Explorer」でブラウザ市場のシェアを独占しており、Netscapeなど他のブラウザを排除しているなどとしてアメリカ政府から独禁法訴訟を受けるなどしていました。
ところが、十数年かけてGoogleが台頭してきたおかげで、今度はMicrosoftが市場の片隅に追いやられる側となってしまっています。ナディラCEOは「茶番としか言いようがないですね。我々はNetscapeに勝ったのにGoogleに負け、Chromeが支配的なブラウザになったんです。ワオ、Microsoftの株主にとって最高のニュースじゃないですか?我々は競争に大負けしたおかげで争いに参加できるんです」と皮肉交じりに述べました。
また、ナディラCEOはAIについても同様であるとの見解を示しています。MicrosoftはAIエージェントの「Copilot」を開発してWindowsに搭載し、さらに一部のノートPCには「Copilotキー」というCopilotを呼び出すための専用のキーを取り付けてユーザーの誘導を図っていますが、オープンな性質である故に、GeminiやChatGPTなど他のAIが参入する余地があるとナディラCEOは語っています。
Introducing a new Copilot key for Windows 11 PCs - YouTube
一方、AppleはEUの是正勧告を受けるまでデフォルトブラウザの選択肢を用意していなかったり、GoogleはAppleに多額のお金を支払ってSafariのデフォルト検索エンジンにしてもらう契約を結んでいたりと、オープンとは言いがたい戦略を採り続けています。とはいえ、MicrosoftもSafariのデフォルト検索エンジンにBingを採用してもらう契約を確保しようとしていたと報じられていることから、Microsoftの「オープン」がどこまで正当であるのかには疑問が生じます。
AppleがSafariのデフォルト検索エンジンにMicrosoft Bingを採用することを拒否した5つの理由とは? - GIGAZINE
また、Microsoftとパートナーシップを結んでいるOpenAIがAppleとも契約したことについて、ナディラCEOは「私は約10年間、Appleの検索契約を獲得しようと努力してきたので、AppleがOpenAIとついに契約を結んだときは大変興奮しました」と語っています。ナディラCEOはAIの競争について依然として現実的な考えを示しており、AIは「非常に競争的」だが「勝者総取り」のシナリオにはならないと述べ、Microsoftがその地位を他社に譲るわけではないことを示唆しました。
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