AIスタートアップの「人間を雇うのをやめろ」とのディストピア広告が物議を醸す

Artisanの広告にはいくつかのバリエーションがあり、例えば以下の広告には「アーティザンはワークライフバランスに文句を言わない」と書かれています。

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— SpacePrez (@spaceprez.bsky.social) 2024年12月5日 3:12

サンフランシスコのニュースサイト・SFGATEによると、Artisanは他にも「人間の雇用をやめろ」「人間ではなくアーティザンを雇おう」「アーティザンのZOOM映像がオフになることは決してない」「AI従業員の時代が到来した」といったキャッチフレーズの広告をサンフランシスコのあちこちに掲載しているとのことです。

これらを目にした人の反応はおおむね否定的で、あるX(旧Twitter)ユーザーは「ディストピアの悪夢」と形容しています。

また、掲示板型ソーシャルニュースサイト・Redditには「サンフランシスコ地域のすべてのアーティスト、作家、デザイナーの仕事に中指を立てているAI看板です」との投稿があります。

別のRedditユーザーは「人間がデザインした看板が、人間を雇うのをやめようと訴えています……」と投稿しました。

Artisanのジャスパー・カーマイケル・ジャックCEOは、看板広告に対する反応について尋ねたSFGATEに「確かに広告はいくらかディストピア的ですが、AIもそういうものでしょう。私たちは目を引く広告を求めており、退屈なメッセージでは目を引くことはできません」とコメントしています。

カーマイケル・ジャックCEOによると、1カ月ほど続いているこの広告キャンペーンによりArtisanのブランド認知度は劇的に向上し、売上も好調とのこと。具体的な数字の公表は控えましたが、カーマイケル・ジャックCEOは「非常にインパクトがありました」と述べて、あえて感情をさかなでした広告により十分な効果が得られたとの手応えを語りました。