レビュー

1万5000円未満で買えるキーボード一体型PC「Raspberry Pi 500」が届いたので外観と安定性をチェックしてみた


Raspberry Pi 5と同等性能のチップを内蔵したキーボード一体型PC「Raspberry Pi 500」が2024年12月9日(月)に登場しました。Raspberry Pi 500にはRaspberry Pi OSを書き込み済みのmicroSDカードが付属しており、箱から出して即座にPCとして使用可能とのこと。GIGAZINE編集部にも実物が届いたので、外観や安定性をチェックしてみました。

Raspberry Pi 500 – Raspberry Pi
https://www.raspberrypi.com/products/raspberry-pi-500/

◆開封&外観チェック
Raspberry Pi 500のパッケージが以下。なお、Raspberry Pi 500は記事作成時点では技適未取得だったので、レビュー前に「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」の申請を行っています。


Raspberry Pi 500の見た目はこんな感じ。2024年12月9日(月)に登場したのはUS配列とUK配列の2種で、日本語配列版は今後数カ月以内に登場予定です。


キーキャップの幅は約15mmで、キー間の幅は約3mmです。


裏面には滑り止めが4個付いています。また、中央には通気孔が設けられています。


背面にはUSB Type-Aポート3個(USB 2.0が1個とUSB 3.0が1個)、microSDカードスロット、USB Type-Cポート、Micro HDMIポート2個、40ピンGPIOヘッダー、有線LANポートが並んでいます。


microSDカードにはRaspberry Pi公式microSDカードの32GBモデルが入っていました。microSDカードにはRaspberry Pi OSがあらかじめ書き込まれており、前準備なしでPCとして使うことができます。


40ピンGPIOヘッダーはラバーで保護されています。ラバーを外すとこんな感じ。


手前側にはポート類は搭載されていません。


左側面にも何もなし。


右側面にも何も搭載されていません。


重さは実測で372gでした。


ディスプレイやマウスをつないで電源を入れるとRaspberry Pi OSの初期設定画面が表示されます。ユーザー名やWi-Fi接続などを設定すれば一般的なLinux PCと同様に使えるようになります。


同日に発売した「Raspberry Pi Monitor」と接続するとこんな感じ。マウスを接続するのが面倒なのでThinkPadのトラックポイントのような入力デバイスを搭載してほしいところです。


◆スペック
Raspberry Pi 500はRaspberry Pi 5と同じく4コアのArmプロセッサや独自開発I/Oコントローラー「RP1」などを搭載しています。詳しいスペックは以下の通り。なお、US配列版の価格は90ドル(約1万3500円)です。

製品名Raspberry Pi 500
CPUCortex-A76
CPUコア数4コア
CPU動作周波数最大2.4GHz
RAM8GB LPDDR4X-4267 SDRAM
I/OコントローラーRP1
外部接続USB 2.0
USB 3.0 2個
ギガビットイーサネット
映像出力Micro HDMI 2個
最大出力4K・60fps
無線通信Wi-Fi IEEE 802.11b/g/n/ac Dual-band (2.4GHz and 5.0GHz)
Bluetooth 5.0 BLE
GPIO40ピンGPIOヘッダー
電力5V DC (USB Type-Cポート経由)
動作可能温度0度~50度
寸法286mm×122mm×23mm(最大値)
価格90ドル(約1万3500円)


◆安定性をチェック
Raspberry Pi 500には空冷ファンが搭載されていません。負荷を長時間かけた際の安定性が気になったので、以下のコマンドでCPUの4コアすべてを100%稼働させて一晩放置してみました。

stress -c 4


一晩放置した際のCPU温度(青線)とCPU動作周波数(緑線)の推移をまとめたグラフが以下。横軸が経過時間を示し、単位は100ミリ秒です。約8時間放置したところ、CPU温度は60度前後を保ち、CPU動作周波数はスペック通りに2.4GHzを維持できました。CPUを十分に冷やせないマシンではCPU動作周波数が下がってしまいますが、Raspberry Pi 500は空冷ファンなしで十分に冷却できているようです。


・つづき
Raspberry Pi 500の優れた冷却性能の秘密を探るべく、「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」の廃止届出を申請したうえで分解して内部構造を確かめる記事を公開しました。

キーボード一体型PC「Raspberry Pi 500」の安定性が抜群だったので冷却性能の秘密を探るべくバラバラに分解してみたよレビュー - GIGAZINE

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in レビュー,   ハードウェア, Posted by log1o_hf

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