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Appleが血糖値測定機能を駆使した「糖尿病予備群の食事管理とライフスタイル改善を支援するアプリ」をテスト中


AppleがApple Watchに搭載する非侵襲的な血糖値測定機能の開発に取り組んでいることは、以前から報じられています。この血糖値測定機能の一部として、糖尿病予備群の症状を適切に管理するためのアプリをAppleがテスト中であると、Bloombergが報じました。

Apple (AAPL) Secretly Tests Blood-Sugar App in Sign of Health Ambitions - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-10-25/apple-secretly-tests-blood-sugar-app-in-sign-of-health-ambitions


Apple reportedly tested a blood glucose monitoring app
https://www.engadget.com/big-tech/apple-reportedly-tested-a-blood-glucose-monitoring-app-204241266.html

Apple reportedly tests an app to manage blood sugar - The Verge
https://www.theverge.com/2024/10/25/24279593/apple-blood-sugar-prediabetes-app

Apple trials app to manage a person's blood sugar levels
https://appleinsider.com/articles/24/10/25/apple-trials-app-to-manage-a-persons-blood-sugar-levels

While high-end sensors for Apple Watch that could monitor Blood Glucose remain elusive, Apple has been testing a prediabetes managing app - Patently Apple
https://www.patentlyapple.com/2024/10/while-high-end-sensors-for-apple-watch-that-could-monitor-blood-glucose-remains-elusive-apple-has-been-testing-a-prediabetes.html

Bloombergが匿名の関係者から入手した情報によると、Appleは従業員に血液検査を受けるよう促し、社内で糖尿病予備群を探しているそうです。糖尿病予備群とは、血糖値が正常値より高い、2型糖尿病になる前の段階を指します。糖尿病予備群と診断された従業員は、「市販されているさまざまな機器」を使って血糖値を測定し、1日の食生活を記録するよう求められた模様。


糖尿病を治す方法はありませんが、糖尿病予備群は食事療法や運動療法で改善することが可能です。そのため、Appleはアプリで「糖尿病予備群の代謝異常を改善する」というアイデアにたどり着き、糖尿病予備群を対象にテストを行っている模様。Appleが開発中のアプリでは、「炭水化物を多く含む食事は血糖値を急上昇させる可能性があるものの、タンパク質を組み合わせることで血糖値の急上昇を抑えることができる」といったヒントをユーザーに提示することができるそうです。

Bloombergの報道によると、このアプリはAppleが「血糖値データを使って開発できるツール」を模索する中で生まれたものだそうです。しかし、Appleは他のヘルスケア関連機能の開発に注力するため、糖尿病予備群向けアプリの開発を一時停止したともBloombergは報じました。それでもこのアプリが将来Appleのリリースするヘルスケア関連機能の一部となる可能性は「十分にある」と複数メディアが報じています。


Appleが開発するような、糖尿病患者や予備群向けのウェアラブル機器はトレンドとなりつつあると、テクノロジーメディアのThe Vergeは指摘。実際、2024年初頭にDexcomアボットといったメーカーが、糖尿病予備群や非糖尿病患者、インスリンを使用しない2型糖尿病患者を対象とした市販の持続グルコースモニタリング(CGM)デバイスを発売しました。

他にも、NutrisenseLevelsといったCGM開発スタートアップが生まれており、CGMで収集可能なデータを使って減量に関するアドバイスをしたり、持久力スポーツのエネルギー補給に関するアドバイスを行ったり、特定の食品が血糖値に与える影響をアドバイスしたりといったさまざまなツールが開発されています。

以下の写真に写っているのは、Dexcomの開発しているCGMの「Stelo」。Steloはアメリカにおける医療品規制などを行う規制当局・アメリカ食品医薬品局(FDA)の認可を受けた市販のCGMのひとつです。CGMは通常、1型糖尿病患者(血糖値を調整するホルモンであるインスリンをほとんどあるいはまったく分泌しない)の監視に役立つデバイスですが、Steloは2型糖尿病患者、特にインスリンに頼らない患者を対象としている点が特徴です。


なお、「FDAの認可を受けた市販のCGM」は記事作成時点では市場に3種類しか存在しておらず、ひとつがDexcomのSteloで、残り2つはアボット製のCGMです。

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in ソフトウェア, Posted by logu_ii

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