映画「バービー」が特定フレーズの検索数増加に影響を与えた可能性
2023年夏に公開された映画「バービー」の影響で、関連する検索フレーズの利用数が増加していた可能性があることが、カナダ・マギル大学の研究チームによって指摘されています。以下の記事中では映画「バービー」のラストシーンに言及しています。
Online Search Interest in Gynecologists After the Release of the Film Barbie | Health Policy | JAMA Network Open | JAMA Network
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2821491
Barbie's Final Joke May Have Inspired a Spike in Internet Searches : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/barbies-final-joke-may-have-inspired-a-spike-in-internet-searches
映画「バービー」は、「バービーランド」で暮らすバービーとそのボーイフレンドのケンが、体の不調をきっかけに人間の世界に行くことになり、バービーランドとはまったく異なる現実世界で大騒動を引き起こすファンタジー&コメディ映画です。アメリカでは2023年7月、日本では2023年8月に公開されました。
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作品がどのように作られたかについては、プロデューサーのデイビッド・ヘイマン氏にお話をうかがっています。
映画「バービー」のデイビッド・ヘイマンプロデューサーにインタビュー、バービー人形の物語はいかに映像化されたのか? - GIGAZINE
本作は前述の通りコメディ映画ですが、現実にやってきたバービーが現実世界の子どもたちに受け入れられてスター扱いされるかと思いきや、そんなこともなく、「昔遊んだことがあるかも」とスルーされるようなシビアな一面も描かれています。
最終的に、バービーはバービーランドを離れることを決断。「婦人科医に会いに来ました」とバービーが医院の受付を訪れたところで映画は終わります。
マギル大学のエヴァ・セネシャル氏らが、映画「バービー」の公開前後で特定フレーズの検索数がどう変化したかを調べたところ、映画公開から3カ月で、「なぜ婦人科医に会わなければいけないか?」「婦人科医に会う必要はあるか?」といったフレーズの検索数が前年の倍以上に増えていたとのこと。
以下はセネシャル氏らが調べた、「婦人科医(Gynecologist)」「婦人科医 定義」「婦人科医 予約」「医者(Doctor)」「医者 予約」「女性の健康」の6つのフレーズの検索数推移。オレンジの縦線が入っている部分が映画「バービー」公開時期で、明らかに「婦人科医」「婦人科医 定義」の検索数が増加しています。
ただし、映画「バービー」の影響によって婦人科医への興味が高まった「バービー効果」が、測定可能なほどの健康状態改善につながるかどうかは不明だと、セネシャル氏らは言及しています。
なお、「バービー効果」と同じような事例では、2013年に俳優のアンジェリーナ・ジョリーさんが「遺伝性乳がん」のため予防的に乳房切除手術を行ったと発表した際、遺伝カウンセリングや遺伝子検査の問い合わせが増加したことが「アンジェリーナ・ジョリー効果」と呼ばれています。
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