ソフトウェア

OpenAIが新型人工知能「Strawberry」プロジェクトを密かに推進、以前「Q*」とリークで呼ばれていた数学が解けるAI


汎用人工知能(AGI)の研究に画期的な進歩をもたらすかもしれないとウワサされるOpenAIのAI開発プロジェクト「Q*(キュースター)」が、社内で積極的に取り組まれていることが伝えられました。

Exclusive: OpenAI working on new reasoning technology under code name ‘Strawberry’ | Reuters
https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/openai-working-new-reasoning-technology-under-code-name-strawberry-2024-07-12/


OpenAI's Q* Gets New Name, Project Strawberry: Report Says It Can Navigate Internet Autonomously With 'Deep Research' And Significantly Better Reasoning Capabilities - Microsoft (NASDAQ:MSFT) - Benzinga
https://www.benzinga.com/news/24/07/39759860/openais-q-gets-new-name-project-strawberry-report-says-it-can-navigate-internet-autonomously-with-de

大規模言語モデルは人間が理解できる言葉を記述することに優れていますが、計算や数学的推論については比較的精度が低く、特に設問が長文になればなるほど回答を間違える可能性が高くなることが示されています。「Q*」はこの課題を解決すべく開発が進められているプロジェクトです。

OpenAIが開発している新型AI「Q*(キュースター)」とは一体どのようなものだと推測されているのか? - GIGAZINE


ロイターによると、2023年冬頃に盛んにウワサされた「Q*」は、2024年5月時点でもまだ開発が進められており、社内では「Strawberry」というコードネームで呼ばれているとのこと。ロイターが確認した文書にはStrawberryの開発計画が詳細に記されており、AIが単にクエリに対する答えを生成するだけでなく、「CUA(Computer-Using Agent:コンピューターを使用するエージェント)」の支援を受けながら自律的にウェブをブラウズし、その結果に基づいて行動を起こせるようにすることを目的として、Strawberryのモデルを使用する方法などが語られていたそうです。また、情報提供者が「計画は進行中」と語ったともロイターは伝えています。

Strawberryは社内でも「画期的なもの」と認識されていて、AIが事前に計画を立て、物理世界がどのように機能するかを回答に反映し、複雑なステップの問題を確実に解決できるようになると期待されています。


大規模言語モデルは、文章を要約したり、人間よりもはるかに速く秀逸な文章を作ったりすることができますが、論理的な誤りを認識したり、三目並べをしたりするような、人間だと直感的にわかる問題は苦手です。こうした問題を解くための推論能力について、OpenAIの研究者たちは「人間あるいは超人レベルの知能を獲得するための鍵である」と語っているそうです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
OpenAIが「大規模言語モデルが人間の知能にどれだけ近づいたか」を評価する基準を作成 - GIGAZINE

OpenAIとロスアラモス国立研究所がAIの安全性強化のために協力 - GIGAZINE

MicrosoftがOpenAIの理事会オブザーバーを辞任、Appleもオブザーバー就任計画を撤回 - GIGAZINE

OpenAIが開発している新型AI「Q*(キュースター)」とは一体どのようなものだと推測されているのか? - GIGAZINE

in ソフトウェア, Posted by log1p_kr

You can read the machine translated English article here.