メモ

Googleの社内掲示板「Memegen」がイスラエル・ガザ戦争を巡って大荒れ、Googleが組織的な「低評価」や指標の一部削除を行う事態に


Googleの社内掲示板である「Megegen」で、従業員がイスラエル・ガザ戦争について激しい議論を繰り広げ荒れてしまったことを受けて、GoogleがMemegenにおける投稿の評価システムを変更したと報じられています。

Google to Tone Down Message Board After Employees Feud Over War in Gaza - The New York Times
https://www.nytimes.com/2024/04/08/technology/google-memegen-gaza-war.html


Memegenは2010年10月に設立されたGoogleの社内掲示板で、上司を率直に批判したりレイオフに関するブラックなジョークを共有したりといったカジュアルな交流の場として機能しています。MemegenではユーザーであるGoogle従業員の投稿に評価が可能で、人気のある投稿はMemegenのトップに表示されるようになります。

しかし、2023年10月から続くイスラエルとハマスのガザ地区における紛争をめぐり、MemegenではGoogle従業員同士で激しい議論が起こったとのこと。特に、GoogleがAmazonと共同でイスラエル政府にクラウドコンピューティングを提供する「Project Nimbus」を破棄するように求める声がGoogleの一部従業員からあがっており、このこともMemegenにおける論争の火に油を注いでいます。


そして、Memegenでは議論がヒートアップし過ぎるあまり、個人攻撃に発展する事態も発生。同意できない投稿に低評価を組織的につけることで、その投稿がMemegenのトピックとして浮上しないようにするということも行われたそうです。

Googleの内部モデレーターが2024年2月に記録したメモによれば、2023年下半期にはMemegenに関する苦情が急増したそうで、投稿への組織的な低評価はいじめの一種だという認識を示しています。そして、Googleは「Memegenでの低評価が従業員に悪影響を与え、指標が掲示板を競争的にしすぎるというフィードバックに基づき、システムの変更を行う」と述べ、一部の「低評価」や、投稿の人気度を示す指標を削除したそうです。

システムに変更が加えられてからも、従業員はMemegenで投稿やコメントが可能。会社やその方針を批判したりからかったりすることはOKですが、個人攻撃や暴言は禁止となります。


GoogleがMemegenの管理に手を入れたのは今回が初めてではなく、2019年にGoogleは「荒らし・悪口・政治的議論をせず、相手に敬意を払う必要性」を強調し、社内メッセージボードの境界線を設定することを目的としたコミュニティガイドラインを導入しています。この時、Googleは「私たちの責任は、私たちがそれぞれ与えられた仕事をすることであり、仕事以外のトピックについて議論するために労働時間を費やすことではありません」とコメントしています。

今回のシステム変更を受けて、一部のGoogleの従業員は「システム変更がMemegenをダメにするでしょう。それがGoogleの目的なのです」とMemegenに投稿したとのこと。この投稿には8000人以上の従業員が「いいね」をつけたそうです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
イーロン・マスクが推し進めるAI「Grok」がユーザーにより投稿された「イランが攻撃開始」などのフェイクニュースをまとめて公式トレンドがめちゃくちゃに - GIGAZINE

Apple Storeでパレスチナ人従業員が不当に解雇されたとデモが発生 - GIGAZINE

Google社員は「Bard」の性急すぎる発表に不満を抱いている - GIGAZINE

イスラエルはAIシステム「Lavender」を用いてハマスなどの標的3万7000人を識別し攻撃している、識別率は90% - GIGAZINE

Googleがオフィス勤務を再開した結果コロナ新規感染者が急増してしまう - GIGAZINE

in メモ, Posted by log1i_yk

You can read the machine translated English article here.