レビュー

ワイヤレスマイク「DJI Mic 2」をカメラにつないで使ってみたよレビュー、32-bitフロート録音&スマートノイズキャンセリングで誰でも簡単にクリアな録音が可能


2024年1月17日に登場した「DJI Mic 2」は前世代モデルのDJI Micからさらに進化して32-bitフロート録音に対応し、スマートノイズキャンセリング機能も搭載したということなので、DJIから借りてきて実際にカメラに取り付け、録音してみることにしました。

DJI Mic 2 - ‌いつでも、どこでも、プロ音質 - DJI
https://www.dji.com/jp/mic-2

DJI Mic 2の大きさや重さ、外観などは以下の記事でチェック済み。

ケースから出せばすぐに録音できるオールイン型ワイヤレスマイク「DJI Mic 2」外観レビュー - GIGAZINE


DJI Mic 2の充電ケースを開けると、自動でレシーバーが起動し、トランスミッター2つとリンクされます。レシーバーの天面にあるタッチパネルにはバッテリー残量と、トランスミッターの内部収録残量が時間単位で表示されます。


レシーバーを最初に起動すると、最初に言語設定を行います。今回は日本語を選択。


続いて年月日を設定。


時間を設定します。


これでOK。トランスミッターと接続されていると、レシーバーのタッチパネルに接続しているトランスミッターの入力レベルが表示されます。


今回は、GIGAZINE編集部でよく使っているPanasonicのGH6にDJI Mic 2のレシーバーを接続して録音してみました。


DJI Mic 2のレシーバーはさまざまなカメラと接続することが想定されており、カメラモデル毎にあらかじめ用意されているゲイン設定を呼び出せる「プリセット機能」が搭載されています。そのため、タッチパネルを上にスワイプして設定画面を呼び出し、「レシーバー設定」を選んでタップ。


「推奨のカメラ設定」を選択してタップします。


カメラのブランドとモデルを選択し、プリセットを呼び出します。


ブランドは「Panasonic」を選択。


モデルは「GH6」を選択します。


なお、DJI Mic 2のファームウェア バージョン04.02.01.13で、プリセット設定が登録されているブランドとモデルは以下の通り。

・ソニー
A6400、A6600、A7C、A7M3、A7M4、A7R3、A7R4、A7R5、A7S2、A7S3、FX30、FX3、ZV-E10
・キヤノン
EOS 5D Mark IV、EOS6D MK II、EOS 90D、EOS M50 II、EOS R、EOS R5、EOS R6、EOS R7
・ニコン
Z5、Z50、Z6、Z6 II、Z7、Z7 II、D850、D810、D750、D780
・パナソニック
G9、GH5、GH5S、GH6、S5、S5 II、G85
・フジフィルム
X-H2S、X-S10、X-T3、X-T4

設定が終わったら、カメラのマウントシューに、レシーバーを取り付けます。


マウントシューにレシーバーを取り付けるとこんな感じ。


付属の3.5mmTRS カメラ音声ケーブルをレシーバー左側面にある「OUT」に挿し、もう一端をカメラのマイク入力端子に挿入します。


これで取り付け完了です。


トランスミッターは充電ケースから取り出したら自動でレシーバーとリンクされます。裏側のクリップあるいはマグネットを使えば、服に固定することができます。


以下はGH6の内蔵カメラでの録音とDJI Mic 2での録音を比較したムービー。内蔵カメラだと、編集部員の足元で回っているサーキュレーターや空調の音が入り、さらにカメラから約1.5mほど離れたところに立つ編集部員の声も部屋の中で反響して聞き取りづらくなっています。一方、後半のDJI Mic 2による録音だと、トランスミッターを装着している編集部員の声がしっかり拾われているのがわかります。

Panasonic GH6内蔵マイクとDJI Mic 2で録音にどれだけ差があるのかを比較してみた - YouTube


DJI Mic 2が前世代モデルであるDJI Micから進化した点の1つに、32-bitフロート録音への対応があります。DJI Mic 2のトランスミッターは通常だと48kHz 24bitでの録音が可能ですが、32-bitフロート録音をオンにすることでマイクの入力レベルを調整する必要なく低ノイズでの録音が可能になります。

32-bitフロート録音をオンにするには、レシーバーから設定を行う必要があります。タッチパネルで設定画面を呼び出し、「トランスミッター設定」を選択。


「32-bitフロート録音」を選択します。


「ON」に切り替えればOK。


実際に声の音量を変えながらの朗読を、通常録音と32-bitフロート録音で収録したところが以下のムービー。どちらもブレスによるポップノイズは乗ってしまっていますが、通常録音だと大声を出すとやや音割れしてしまうのに対して、32-bitフロート録音だと大声でも音割れしていない印象。通常の録音だと音割れしてしまうような大音量の演奏や騒音環境下でも、32-bitフロート録音であれば入力レベルを設定しなくてもクリアに録音できるというわけです。

DJI Mic 2では32-bitフロート録音が可能になって爆音でも音割れしにくくなった - YouTube


また、DJI Mic 2はスマートノイズキャンセリングにも対応。スマートノイズキャンセリングは、レシーバーのタッチパネルで一番右に表示されるアイコンをタップするとオンにできます。


以下のムービーでは、ノイズキャンセリングをオフにした状態とオンにした状態で録音を比較しています。ノイズキャンセリングをオフにすると、編集部員の声の背景に足元に置いたサーキュレーターや空調の音がノイズとして乗っています。しかし、ノイズキャンセリングをオンにすると背景にあったノイズが除去されており、声だけがクリアに録音されていることが、ムービーを見るとよくわかります。

DJI Mic 2で必要な音だけを録音するスマート ノイズキャンセリング機能を使うと背景のノイズがきれいに除去される - YouTube


動画を撮影するときにマイクを使って録音する場合、最初に入力レベルやゲインの設定をしないと音割れの原因になり、クリアな録音ができません。しかし、DJI Mic 2はプリセット機能や32-bitフロート録音を使うことで、何も設定しなくても十分品質の高い録音が可能。充電ケースから取り出すだけでレシーバーとトランスミッターが接続されるので、いちいちレシーバーのリンクを設定する必要もなく、録音機器を使い慣れていない人でも簡単に使えるのは大きなポイント。さらにワイヤレスマイクということで、バッテリーの残量をケースを開ける度に確認できるのもうれしい仕様だと感じました。


・つづき

高性能ワイヤレスマイク「DJI Mic 2」をiPhoneに接続してみたレビュー、スマホでの動画撮影でも高音質でクリアな録音が可能 - GIGAZINE


DJI Mic 2はAmazon.co.jpで取り扱われており、トランスミッター2基+レシーバー1基+充電ケースがセットになって税込5万2800円で購入可能です。

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in レビュー,   ハードウェア,   動画, Posted by log1i_yk

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