レーザーディスクを耐久力の限界まで回転させるとどのように砕け散るのか?
1980年代から2000年代前半にかけて展開された映像ソフト用光学ディスク「レーザーディスク(LD)」をぶっ壊れるまで高速回転させて、どのように割れていくのかをスローモーションで撮影した映像を、YouTuber・The Slow Mo Guysの2人が公開しています。
Spinning a Laserdisc to Shrapnel at 80,000fps - The Slow Mo Guys - YouTube
The Slow Mo GuysのGav氏とDan氏。
過去にさまざまな映像をスローモーション撮影してきた2人は、すでに光学ディスクが割れるまで高速回転させる映像も撮影済み。
カラフルなCDも砕け散りました。
しかし、「過去の挑戦はTMXで撮影していなかった」ということで、改めてPhantom TMX 7510での撮影を行うことになったそうです。
「Phantom TMX 7510」は裏面照射式センサーを採用した世界初のハイスピードカメラで、1メガピクセルの解像度で7万5000fps以上の撮影を実現します。
TMX 7510
https://www.phantomhighspeed.com/products/cameras/tmx/7510
今回の撮影に用いる光学ディスクは、CDより大きくレコードサイズの映像ソフト向けディスク「レーザーディスク」。当時、映像ソフト規格でライバルだったVHSよりも高画質であることから、映画やアニメ、カラオケなどの用途で人気を博しましたが、CDと同サイズで高画質・大容量のDVDや通信カラオケの登場で需要が減少して1990年代後半に衰退、2000年代にハードウェアもソフトウェアも生産が終了しました。
がっちりと中央部をネジ止めして高速回転させています。
突然、ディスクが砕け散りました。
「なんてこった……」といった様子で口元を押さえながら現れたDan氏。
2度目の試行では、実験スペースの外側に置いていた木箱を破片が突き破っていました。もし実験時に近くで様子を見ていたらギロチンみたいになっていたかもしれない、とDan氏は感想を述べていました。
「Phantom TMX 7510」では8万fps(1秒間8万フレーム)での撮影が行われました。
まず限界に到達したディスクの一部に、一筋のひびが入ります。
ひびはディスクを横断するように広がり、さらに別のところにもひびが入ります。
そのひびに沿ってパカッと割れるディスク。
大きな塊は端が回転用モーターに衝突して表裏2面にさらに割れていました。
別の試行ではまったく異なる割れ方をしています。
測定によるとひびが入ったときの回転速度は秒速98.9m、ひびが入る速度は秒速686mにもなり、2人とも驚きの声を上げていました。
なお、この後の実験ではレーザーディスクの破片でスイカを割っていました。
スイカに左下から突き刺さる破片。
やがて右上から飛び出してきました。
なお、実験後は木箱の底面にも多くの裂け目がついていました。決して家でマネしないようにとのことです。
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