メモ

裁判所がサイバー攻撃で1カ月以上オフラインになっているため文書を紙で提出するしかないという事態に陥る


サイバー犯罪者によるハッキングを受けた司法府が情報システムをオフラインにしたため、弁護士と裁判官が通常の電子手続きではなく昔ながらのアナログな手法で文書を提出せざるを得なくなっていることが明らかになっています。

wsj.com/politics/national-security/cyberattack-on-kansas-courts-leaves-lawyers-filing-everything-by-fax-2664999f
https://www.wsj.com/politics/national-security/cyberattack-on-kansas-courts-leaves-lawyers-filing-everything-by-fax-2664999f

Kansas court officials confirm details of 'evil, criminal' international cyberattack - Kansas Reflector
https://kansasreflector.com/2023/11/21/kansas-court-officials-confirm-details-of-evil-criminal-international-cyberattack/

2023年10月12日、アメリカのカンザス州司法府の情報システムに国外のサイバー犯罪者がハッキングを行い、事件記録や機密ファイルを盗みました。司法府は捜査当局と協力して事件を調査することを明らかにしていますが、システム復旧・セキュリティ強化のために長い時間がかかっていることもわかっています。

報道によると、ハッキングを受けて州の105郡のうち104郡の地方裁判所情報システムが停止されてしまい、1カ月が経過しても部分的にしか回復していないとのこと。105郡のうちジョンソン郡だけは人口の多さからスタンドアロンのコンピュータ情報システムを運用していたため、この攻撃から免れていました。


情報システムの停止により、オンラインでできるはずの手続きがほとんど行えなくなっていて、裁判記録や法廷文書へのアクセス、訴状の提出などについて、多くの弁護士は紙で申し立てを行うことを余儀なくされているそうです。

紙での文書提出と聞くと2023年という時代にそぐわないような印象を受けますが、カンザス州が弁護士による文書提出をすべて電子的に行うよう義務づけたのは2018年のことで、弁護士らにとっては5年ぶりという比較的記憶に新しい手続きが帰ってきたといえます。なお、日本では2022年5月18日の民事訴訟法改正により、オンラインでの書類提出が可能になっています。

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in Posted by log1p_kr

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