任天堂はすでに生産終了しているWii Uの新品を2023年に1台販売

任天堂はNintendo Switchのひとつ前の世代のゲーム機であるWii Uを2017年に生産終了しており、2024年4月には同ゲーム機のオンラインプレイサービスを終了すると発表しました。それでもアメリカでは未開封のWii Uが小売店の棚に置かれているようで、2023年には1台の新品のWii Uが売れたことが明らかになり話題となっています。

Nintendo sold a single new Wii U in 2023, against all odds - Polygon
https://www.polygon.com/23916234/nintendo-september-2023-wii-u-sales

調査会社のCircanaでゲーム業界のアナリストを務めているマット・ピスカテラ氏が、「2022年5月以降で初めて、2023年9月にアメリカで新品のWii Uが1台販売されました。PS Vitaの場合、最後に新品が売れたのは2021年11月のことで、その時には3台売れました」とXに投稿し、2023年9月に新品のWii Uが1台売れたことを明かしました。同氏によると、これはCircanaの小売追跡サービスが記録した情報だそうです。

ピスカテラ氏によると、Circanaの小売追跡サービスはアメリカのハードウェア売上高の97％をカバーしているそうで、「ほとんどの小売業者の売上データをカバーしている」とのこと。なお、2023年9月に販売されたWii Uはリファービッシュや中古ではなく新品のものだそうです。

2012年12月に発売されたWii Uはそれほど人気の高いゲーム機ではなく、発売から3年間での累計販売台数が920万台、2023年6月末時点での累計販売台数は1356万台を記録しています。一方で、記事作成時点で任天堂が販売しているゲーム機のNintendo Switchの記事作成時点での累計販売台数は約10倍の1億2953万台に到達しています。

海外ゲームメディアのPolygonは「小売業者がこれほど古いゲーム機の在庫を保有していることは、どの時点においても非常に珍しいことです。メーカーは最終的にゲーム機の返却を求めるためです。2023年9月に起きたこの珍しい新品Wii Uの販売まで、このゲーム機は小売店の奥でしばらく眠っていたに違いありません」と言及。

ピスカテラ氏によると、Wii Uが販売された場所に関する情報は入手できないそうです。また、他のゲーム機ではこのような「1回限りの販売」はかなり頻繁に記録されているそうで、「おそらく店の裏に埋もれているほこりをかぶったゲーム機を店頭に出す際などに、このようなことが起こるのでしょう」とピスカテラ氏は言及しています。

なお、Nintendo Switchに移植されていないWii Uタイトルはそれほど多くありませんが、「ゼルダの伝説 風のタクト HD」や「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス HD」などがあります。