乗り物

完全自動運転のロボタクシーがひき逃げされた歩行者をさらにひいてしまう事故が発生


2023年10月2日夜にカリフォルニア州サンフランシスコで、横断中の歩行者が2台の車にはねられる事故が発生しました。歩行者をはねた1台目は人間が運転する普通車でしたが、その後から走ってきた自動運転のロボタクシーが道路に投げ飛ばされた歩行者を再度ひいてしまったと報じられています。

SF Cruise car accident: Driver hits woman, robotaxi runs her over
https://www.sfchronicle.com/bayarea/article/woman-run-autonomous-vehicle-san-francisco-18403044.php


Driver Strikes Pedestrian Near Fifth and Market; Cruise Car Subsequently Runs Her Over and Stops On Top Of Her
https://sfist.com/2023/10/03/driver-strikes-pedestrian-near-fifth-and-market-cruise-car-subsequently-runs-her-over-and-stops-on-top-of-her/


サンフランシスコではゼネラルモーターズ傘下の自動運転技術企業「GM Cruise」が自動運転によるロボタクシーサービスを展開しています。

運転不要の完全自動運転車を「Cruise」がサンフランシスコで正式運用開始 - GIGAZINE


今回の事故で、歩行者の女性をはねた1台目は人間が運転していましたが、女性をはねたまま現場から逃走してしまったとのこと。女性は1台目に跳ねられた後、後続のロボタクシーの進行方向に投げ出されてしまい、そのままロボタクシーにひかれてしまったそうです。

周辺の監視カメラ、そしてロボタクシーに搭載されたカメラで現場検証が行われ、「1台目の車が女性をはねて、ロボタクシーの目の前に女性が飛ばされてきた」という状況が確かであるとわかりました。

ロボタクシーは女性の体の上に乗り上がったことで、タイヤの下に何かを感知し、ハザードをオンにして一時停止。そのため、かけつけた消防士によって救出されるまで女性はロボタクシーの下敷きになってしまっていたとのこと。消防士がロボタクシーのセンサーをオフにし、GM Cruiseのコントロールセンターに通報したことで、リモート操作によって車が停止したそうです。


GM Cruiseのロボタクシーはこれまでにもトラブルが絶えず、2023年8月に2件の衝突事故を起こしており、カリフォルニア州陸運局の指示によってロボタクシーの運行台数が制限されていました。今回の事故は最初にひき逃げした運転手が悪いものの、ロボタクシーが無人ゆえに適切な対応ができなかったという点も事実で、カリフォルニア州議会議員からは批判の声も上がっています。

相次ぐ交通事故やトラブルを受けて交通当局が完全自動運転によるロボタクシーの運行台数を半分に削減するように要求 - GIGAZINE


GM Cruiseは「GM Cruiseのロボタクシーが走っていた車線のすぐ左側で、人間の運転する車両が歩行者と衝突しました。最初の衝撃は強く、歩行者がロボタクシーの正面に飛ばされました。その後、ロボタクシーは衝撃を最小限に抑えるため、積極的にブレーキをかけました。相手車両の運転手は現場から逃走し、ロボタクシーは警察からの要請によってそのままの状態で保管されました。私たちは負傷者の安否を心配しており、ひき逃げした運転手を特定するために警察と積極的に協力しています」という声明を発表しました。

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in 乗り物, Posted by log1i_yk

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