NTTドコモがNVIDIAのGPUを使った5G基地局設置へ、ドコモ5G遅すぎ切れすぎ&つながらない問題は解決するのか?
NTTドコモのモバイル通信ネットワークがつながりにくいという問題が2023年に入ってから発生しています。そんな中、NTTドコモが半導体メーカーのNVIDIAと協力してGPUアクセラレーテッド5GネットワークオープンRANを構築すると発表しました。
NTT DOCOMO to Launch GPU-Accelerated 5G Network | NVIDIA Blog
https://blogs.nvidia.com/blog/2023/09/26/ntt-docomo-gpu-accelerated-5g-network/
「OREX®」のオープンRANサービスラインアップを発表-TCOを最大30%削減、消費電力を最大50%削減可能に- | お知らせ | NTTドコモ
https://www.docomo.ne.jp/info/news_release/2023/09/27_00.html
NVIDIA、NTTドコモと協力し世界に先駆けて GPU アクセラレーテッド 5G ネットワーク オープン RANを構築|NVIDIAのプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000413.000012662.html
O-RAN ALLIANCEに準拠した富士通製5G仮想化基地局をNTTドコモの5G商用ネットワークサービス向けに納入 : 富士通
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2023/09/27.html
NTTドコモがオープンRANサービスプロバイダーとして海外通信事業者へ提供するオープンRANのサービスラインナップとして、「OREX RAN」「OREX SMO」「OREX Services」を発表しました。「OREX」はNTTドコモと多様なグローバルベンダーが連携して提供するオープンRANサービスブランドです。「OREX」のオープンRANサービスを導入することで、オープンRANを導入する際に必要となる初期費用や維持管理費などの総保有コスト(TCO)を最大30%削減し、ネットワーク設計稼働を最大50%削減し、基地局における消費電力も最大50%削減することが可能となります。
また、「OREX」ブランドの発表に際して、NTTドコモは2023年9月22日に自社の5Gネットワークに「OREX RAN」と「OREX SMO」を先行導入し、運用を開始したことを明らかにしています。「OREX RAN」はさまざまなベンダー製品を組み合わせることが可能なオープンRANの特徴を活かしたコストパフォーマンスの高い基地局を提供するサービスで、「OREX SMO」は無線アクセスネットワークの設計・設定・監視を効率化するために自律的に最適な装置運用を実現できるソフトウェアです。
これにより、NTTドコモは商用向けのGPUアクセラレーテッド5Gネットワークを世界に先駆けて展開する通信事業者になるとのこと。この取り組みについて、NTTドコモは「オープンRANが実現する柔軟性、拡張性、サプライチェーンの多様性を解き放つと同時に、パフォーマンス、総所有コスト(TCO)、エネルギー効率の改善を促進するという数十億ドル(数千億円)規模の問題に対処するものです」と説明しています。
NTTドコモが採用する5GオープンRANソリューションは、NVIDIA Aerial vRANスタックとNVIDIAコンバージドアクセラレータ上に構築された富士通の高性能5G仮想無線アクセスネットワーク(vRAN)を採用しています。さらに、Wind Riverのクラウド仮想化基盤とIntelのプロセッサを採用した汎用サーバーにより構成されています。この組み合わせにより、通信事業者は業界標準の機器を使用して動的にリソースを割り当てることが可能となり、完全なソフトウェアデファインドおよびクラウドデファインドのネットワークを構築することができるようになります。
NTTドコモの5G vRANのシステム構成イメージは以下の通り。グローバルサプライヤーが提供する様々な無線装置(O-RU)を組み合わせたマルチベンダー接続を実現するため、オープンRANの世界標準であるO-RAN ALLIANCE仕様に準拠したオープンフロントホールインタフェースを実装しているとのことです。
本記事に関連するフォーラムをGIGAZINE公式Discordサーバーに設置しました。誰でも自由に書き込めるので、どしどしコメントしてください!
• Discord | "家の近くで5G使える?" | GIGAZINE(ギガジン)
https://discord.com/channels/1037961069903216680/1156543710666960937
・関連記事
iPhone 15 Proは新モデムにより5G通信速度が最大24%も向上していることが明らかに - GIGAZINE
Appleが自社製5Gモデムチップ開発の遅れからQualcommとの契約を2026年まで延長、一体何が起きているのか? - GIGAZINE
5G最速のスマートフォンは「iPhone 14 Pro」、日本で5G最速のスマートフォンは? - GIGAZINE
・関連コンテンツ