Appleがゴールドマン・サックスと提携してiPhoneへの株式取引機能の導入を検討していたとの報道
Appleは独自のクレジットカード「Apple Card」や高利回りの普通預金サービスなどで、金融系企業のゴールドマン・サックスと提携しています。そんなAppleが2022年に、ゴールドマン・サックスと共同でiPhoneに株式取引機能を搭載することを検討していたことが報じられています。
Apple, Goldman Sachs were planning a stock-trading feature for iPhones
https://www.cnbc.com/2023/09/20/apple-goldman-sachs-were-planning-a-stock-trading-feature-for-iphones.html
iPhoneへの導入が検討されていた株式取引機能は、低金利での株式取引に関心が寄せられていた2020年にプロジェクトが開始されたとのこと。当初は余剰資金を持ったiPhoneユーザーがApple株に投資できる機能の検討が進められ、2022年のリリースを目指して開発が行われていました。
この計画に詳しい匿名の人物によると、この機能は「Robinhood」のような株式取引アプリに対抗することが可能で、ユーザーが自身のiPhone上で直接株式を売買することができるはずだったとのこと。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大が収束するにつれて、市場では金利の上昇や、急激なインフレが発生し、経済状況が悪化しました。そこでAppleとゴールドマン・サックスは、株式市場で損失を出したユーザーからの反発を懸念して、株式取引機能に関するプロジェクトを一時中断しました。
その後、Appleとゴールドマン・サックスはApple Cardの利用者に対して高金利の普通預金サービスを提供することに焦点を当てて開発を行い、年間利回り4.15%の普通預金口座サービスが2023年4月から開始されました。
なんとAppleが利回り4.15%の普通預金サービスを提供開始 - GIGAZINE
海外メディアのCNBCは、「Appleによる株式取引機能のインフラは依然としてほとんど完成状態にあり、Appleが再び計画を進めることを決定した場合には、すぐにでも発表できる状態になっていますが、その兆候は見られません」と述べ、iPhoneへの株式取引機能の導入予定は現段階でないことを報告しています。
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