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自分の子どもを動画に登場させるインフルエンサーについて収入の一部を子どもに分ける法律が成立


近年はTikTokやYouTubeで多くの人々がコンテンツを発信しており、大人だけでなく子どももインフルエンサーとして活躍しています。アメリカ・イリノイ州で「16歳未満のインフルエンサーに対し、動画投稿やオンラインコンテンツに登場する頻度に応じて、収益の一部を与える」という法律が可決されました。

Illinois General Assembly - Bill Status for SB1782
https://www.ilga.gov/legislation/BillStatus.asp?DocNum=1782&GAID=17&DocTypeID=SB&LegId=146603&SessionID=112&GA=103


Illinois Just Passed the Country's First Law Protecting Children of Influencers | Teen Vogue
https://www.teenvogue.com/story/illinois-child-influencers-law


Illinois Senate passes bill protecting 'child influencers' with share of YouTube, TikTok, Instagram video revenue - ABC7 Chicago
https://abc7chicago.com/social-media-influencer-illinois-bill-laws-youtube/13050219/

TikTokやYouTubeで人気を集めているチャンネルの中には、親が自分の子どもをフィーチャーした動画などを投稿し、収入を得ているケースがあります。しかしこれまで、登場する子どもや子どものインフルエンサーを保護するための法律はありませんでした。


そこで、イリノイ州では「30日間で未成年者がインフルエンサーの収入源となるコンテンツに30%以上登場した場合、その未成年者は収益の一部を受け取る権利がある」と規定する法律が可決されました。

未成年者に対して与えられた収益は、その子が18歳を迎えるとアクセスが可能になる信託基金に保存しておく必要があります。もしもインフルエンサーが故意に未成年者が得た収益を信託口座に確保しなかった場合、訴訟を起こす権利が未成年者に与えられます。


さらにインフルエンサーには、コンテンツに登場する可能性のある未成年者の名前や年齢、収益を得た動画の数、および未成年者がコンテンツで取り上げられた時間をイリノイ州労働省に対して報告する義務があります。

一方でイリノイ州での法案は、議論が進む中でさまざまな変更が加えられ、「子どもが18歳を迎えたらコンテンツの削除を要求できる権利」などが削除されたとのこと。

イリノイ州のアレックス・ゴフ報道官は「インターネットは、子どもたちがこれまで以上に創造性を発揮できる機会をもたらします」「子どもたちの創造性を利用して収益を得ることができる場合、子どもたちはインフルエンサーとして活動する親から保護される必要があります」と述べています。


この問題を提起した当時15歳のシュレヤ・ナラモトゥ氏は「親が投稿する動画に登場することは、子どもにとって労働の一環です。子どもたちはその労働に対して補償を受ける資格があります」と主張していました。

「インフルエンサーの子どもの収入」を保護するための法律は、イリノイ州と同様にワシントン州でも議論が進められています。イリノイ州で法案を提出したデビッド・ケーラー上院議員は、「今回のイリノイ州での法律制定を参考にして、他の州にも動きが広がることを願っています」と述べています。

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in ネットサービス, Posted by log1r_ut

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