ウェブブラウザ「Brave」独自の検索エンジン「Brave Search」に追加された「Answer with AI」のチャットモードを使ってみた
プライバシーを重視し広告ブロック機能をデフォルト搭載しているウェブブラウザ「Brave」の独自検索エンジン「Brave Search」で、2024年4月に搭載された「Answer with AI」機能に、新たにチャットモードが追加されました。
Announcing chat mode, a conversational chat experience that expands the ability of Brave Search and its Answer with AI | Brave
https://brave.com/blog/brave-search-chat-mode/
「Answer with AI」機能は、ほぼすべての検索クエリに対して、GoogleやBingの検索エンジンに依存することなく、複数ソースの情報から回答を生成する機能として、2024年4月に搭載された機能です。
年間約100億件のクエリーを処理するBrave Searchにプライバシーに特化したAI回答エンジンが搭載されました | Brave
https://brave.com/ja/blog/answer-with-ai/
たとえば、Brave Searchの検索ボックスに「Akira Kurosawa films(黒澤明の映画)」と入力し、ボックス右か下部の星印のようなアイコンをクリックします。
これでAIによる検索が行われ、通常の検索結果の上に、AIがまとめた「黒澤明監督作品」のリストが表示されました。
チャットモードでは、文脈を受け継いだ上でさらなる質問・検索が可能です。AI検索結果の下にある検索ボックスに「which actors appear most in his movies?(どの俳優がよく出演している?)」と追加の質問をしてみました。
すると三船敏郎、志村喬、仲代達矢、千秋実、藤原釜足の名前が出力されました。
なお、「Answer with AI」は公式には「英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語に対応」しているとのことで、日本語へは未対応だと思われますが、「黒澤明監督作品」と検索してみるとちゃんとリスト化されました。ただ、画面右側のナレッジパネル部分は黒澤監督とは特に関係ない「5」が表示されています。
また、「どの俳優がよく出演している?」と質問したところ、英語版よりも多くの人物がリストアップされました。ただし、こちらも説明文が「黒澤明監督作品に出演している俳優には、以下のような人物がいます」となっているとおり、出演数が多い人物をまとめたものにはなっておらず、『八月の狂詩曲』出演のリチャード・ギアや、『まあだだよ』出演の所ジョージなど、1作品のみ出演した人物までリスト入りしています。
Braveはチャットモード導入で「通常の検索とチャットボットのいいとこ取りを実現している」と主張しています。
たとえば、検索ボックスに「Andrew Garfield(アンドリュー・ガーフィールド)」と入力した結果が以下。左がBrave Search、右がGoogle検索で、おおむね求めるような情報はどちらでも得られることがわかります。
チャットモードで「how many bees are in a typical colony?(標準的な巣には何匹のハチがいるか?)」と聞いた結果が以下。左がBrave Search、右がChatGPT。Brave Searchは複数の文献や論文での当該言及部分を列挙していて、よりわかりやすく答えを示しているように見えます。
なお、日本語を含むその他の言語への正式な対応予定は有無・時期含めて不明です。
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