Acerがハッキング被害を受けて機密情報を含む160GBに及ぶファイルを盗まれたことが判明
台湾を拠点とするコンピューターメーカーのAcerが2023年2月中旬に不正アクセスによるハッキング被害を受け、およそ160GBに及ぶファイルを盗まれたことが判明しました。
Acer confirms breach after 160GB of data for sale on hacking forum
https://www.bleepingcomputer.com/news/security/acer-confirms-breach-after-160gb-of-data-for-sale-on-hacking-forum/
Acer discloses a new data breach, 160 GB of data available for saleSecurity Affairs
https://securityaffairs.com/143150/data-breach/acer-data-breach-160-gb.html
ANOTHER Acer Data Breach? Hacker Claims to Sell 160GB Trove of Stolen Data
https://www.databreaches.net/another-acer-data-breach-hacker-claims-to-sell-160gb-trove-of-stolen-data/
Acerへのハッキングを行ったのは「Kernelware」と呼ばれるハッカー集団です。Kernelwareは2023年2月中旬にAcerの修理技術者向けのサーバーをハッキングし、合計160GBにも及ぶ655個のディレクトリと2869個のファイルを盗み出しました。また、Kernelwareは盗み出したデータをサイバー犯罪フォーラム上で仮想通貨Moneroを用いたオークション形式で販売しています。
KernelwareがAcerから盗み出したと主張しているデータは以下の通り。
・機密スライドやプレゼンテーション
・技術的問題に対するスタッフマニュアル
・Winodwsイメージングフォーマットファイル
・.exeや.dllなどの大量のバイナリ
・バックエンドインフラストラクチャの詳細
・スマートフォン、タブレット、ラップトップなどの製品モデルドキュメント
・交換用デジタルプロダクトキー
・ISOファイル
・Windowsシステム展開イメージファイル
・数多くのBIOSイメージ
・ROMファイル
Kernelwareはデータを盗んだ証拠としてディスプレイ「V206HQL」の回路図やドキュメント、BIOS、機密ドキュメントのスクリーンショットを公開しています。
Acerの広報担当者は「2023年2月中旬に修理技術者向けのサーバーの一つに不正アクセスが検出されました。現在調査が行われていますが、今のところユーザーの顧客データがそのサーバーに保存された形跡はありません」と述べ、データ流出が事実であることを認めつつ顧客データの流出を否定しています。
なおAcerに対する大規模なサイバー攻撃は2021年3月にも発生しており、その際はランサムウェアの攻撃によってAcerは5000万ドル(約68億円)の身代金を要求されていました。
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