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Twitterがイーロン・マスクの下で暴力的なコンテンツに関するポリシーを改訂


イーロン・マスク氏がTwitterを買収したのち、同氏は過去のTwitterルールに違反したとして凍結されていたアカウントの多くを復活させました。これによりTwitter上ではヘイトスピーチの数が前例のないレベルにまで増加していることなどが指摘されています。こういった状況に正しく対処するため、Twitterが暴力的なコンテンツに関するポリシーにいくつかの変更を加えたことを発表しました。

Twitter's Violent Speech Policy | Twitter Help
https://help.twitter.com/en/rules-and-policies/violent-speech

Twitter updates violent speech policy to ban ‘wishes of harm’ | Engadget
https://www.engadget.com/twitter-updates-violent-speech-policy-to-ban-wishes-of-harm-214320985.html

Twitter’s new Violent Speech Policy looks a lot like the old one - The Verge
https://www.theverge.com/2023/2/28/23619262/twitter-violent-speech-policy-zero-tolerance

Twitterの安全とセキュリティに関わるルール設定やツールの公開などを行うTwitter Safetyは、「暴力的なコンテンツや類似の表現に関するポリシーにいくつかの変更を加えました。本日、暴力的な脅迫、危害を加えようとする行為、暴力の賛美、暴力の扇動を禁止するために『暴力的な発言ポリシー』を正式にスタートします」とツイートし、暴力的な発言ポリシーのスタート発表しました。


暴力的な発言ポリシーは「脅迫、扇動、美化、または暴力や危害への欲求を表明してはいけない」というものです。具体的に暴力的な発言ポリシーで禁止されるのは、以下の4つの行為。

・暴力的な脅威
他者に身体的危害を加えると脅してはいけません。これには「誰かを殺す」「拷問する」「性的暴行を加える」または「その他の方法で傷つける」という脅迫が含まれますが、これらに限定されるわけではありません。暴力的な脅威には、「一般市民の住宅や避難所、または日常、市民活動、またはビジネス活動に不可欠なインフラストラクチャに損害を与える」と脅迫することも含まれます。

・危害の願い
危害を望んだり、希望したり、願望を表明したりすることもできません。これには、他の人が死ぬこと、病気に苦しむこと、悲劇的な事件、またはその他の身体的に有害な結果を経験することを期待することが含まれます。これも上記の事例に限定されるわけではありません。

・暴力の扇動
暴力の扇動には、他者に自傷行為を奨励することや、人道に反する罪、戦争犯罪、殺戮を含む残虐行為を行うよう扇動することが含まれますが、これらに限定されるわけではありません。暴力の扇動には、「遠回しな言い方や隠喩を用いて間接的に暴力を扇動すること」も含まれます。

・暴力の美化
危害が発生した場所での暴力行為を称賛したり祝ったりすることもできません。これには、誰かが身体的危害を経験したことへの感謝の表明や、暴力的な実体や暴力的な攻撃の加害者への称賛も含まれますが、これらに限定されるわけではありません。動物への虐待や残虐行為を美化することも禁止されます。

暴力的な発言ポリシーに含まれない内容としては、「明確な虐待的あるいは暴力的な文脈がない場合」や「暴力的なスピーチの表現」が該当します。具体的な例としては、「友人間での大げさで合意に基づく発言」「ゲームやスポーツイベントの議論中に行われた暴力的な発言」などが含まれます。 また、実際の行動につながる暴力や危害を扇動するのではなく、文脈が視点を表現している場合は、比喩表現、風刺、または芸術的表現として判断されるケースがあるそうです。


なお、Twitterは暴力的な発言に対してゼロ・トレランス方式採用しているため、ポリシーに違反した場合はほとんどのケースでアカウントが停止されることになると説明しています。重大度の低い違反の場合、アカウントが再び利用可能になるケースがありますが、その前に違反コンテンツを削除する必要があるとのことです。


Twitterの新しい暴力的な発言ポリシーについて、海外メディアのThe Vergeは「以前のポリシーとよく似ているものの、より具体的かつあいまいなものになった」と指摘しています。新旧のポリシーはどちらも暴力で他人を脅したり暴力を美化するような発言を禁止していますが、新しいポリシーは「一部の概念を拡張する一方で、別の概念に関する言及を削除している」とThe Vergeは指摘。

The Vergeは「意味のある変更のように感じられるのは、新しいポリシーが誰を保護するよう設計されているかについて明確ではない点です。古いポリシーでは『個人またはグループに対する暴力をふるうような脅迫をしてはいけません』とありますが、新しいポリシーでは『個人』または『グループ』という言葉が含まれておらず、代わりに『その他』について言及しています。それは疎外されたグループを保護していると解釈することができますが、実際にそれを証明することができるような具体的な物は何もありません」と記し、新しいポリシーに疑問を呈しています。

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in ネットサービス, Posted by logu_ii

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