世界終末時計が人類滅亡まで「あと90秒」になり「人類は前例のない危機の時代に直面」と科学者が警告
人類滅亡までの残り時間を示す「世界終末時計」の針が、深夜0時(=人類滅亡の危機)まで「あと90秒」のところまで進められました。これは2020年に「あと100秒」に進められて以来、3年ぶりの更新です。
Current Time - 2023 - Bulletin of the Atomic Scientists
https://thebulletin.org/doomsday-clock/current-time/
2023 Doomsday Clock Announcement - YouTube
Scientists set Doomsday Clock closer to midnight than ever before
https://www.nbcnews.com/science/science-news/scientists-set-doomsday-clock-closer-midnight-ever-rcna67178
「世界終末時計」は、人類と地球への脅威を伝えるために1947年に作られたもので「あと7分」からスタート。1953年にアメリカが水爆実験を行ったことで「あと2分」まで縮まりましたが、1963年にアメリカとソ連が部分的核実験禁止条約に調印したことで「あと12分」に。1991年には冷戦終結で過去最も猶予のある「あと17分」になりました。
しかしこれ以後、時計の針は常に残り時間を減らす方向にしか動かず、2020年には「人類は常に、核戦争と気候変動という2つの存亡の危機に直面し続けている」として「あと100秒」になっていました。
今回、10秒短くなって「あと90秒」になった理由としては、ロシアによるウクライナ侵攻での核兵器使用のリスクが高まっていることや、新型コロナウイルスへの対策でロックダウンが行われたことで減少していた二酸化炭素排出量が再び増加していて気候変動のリスクが高まっていることが挙げられています。
原子科学者会報のレイチェル・ブロンソンCEOは「私たちは、前例のない危険な時代に生きており、終末時計の時刻はその現実を反映しています」と述べました。
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