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「マインクラフト」のクリア後に流れる「エンドポエム」がパブリックドメインに、その理由とは?


世界で最も売れたゲーム「マインクラフト」は自由にブロックを配置して建築を楽しんだり、道具を作成してサバイバル生活を過ごしたりできるサンドボックスゲームですが、「とあるアイテムを集めることでたどり着ける異世界にいるドラゴンを倒す」ことでエンディングを迎えることができます。このエンディングで流れる文章はファンからも人気が高く、「エンドポエム」と呼ばれています。このエンドポエムの作者であるジュリアン・ゴフ氏が、エンドポエムをパブリックドメインの一部にしたと発表しました。

I wrote a story for a friend - by Julian Gough
https://theeggandtherock.substack.com/p/i-wrote-a-story-for-a-friend

Minecraft's bizarre end poem never owned by Mojang or Microsoft, writer claims | Eurogamer.net
https://www.eurogamer.net/minecrafts-bizarre-end-poem-never-owned-by-mojang-or-microsoft-writer-claims

マインクラフトは2011年に正式版が初リリースされたゲームで、ゲームクリエイターのNotchことマルクス・ペルソン氏とスウェーデンのゲーム開発会社であるMojang Studiosによって開発されました。その後の2014年には、MicrosoftがMojang Studioを25億ドル(当時のレートで約2680億円)で買収し、マインクラフトはMicrosoftのIPとなっています。

Microsoftが「Minecraft」開発元を2680億円で買収、その経緯とは? - GIGAZINE


エンドポエムはMojang Studio時代から、マインクラフトで唯一のストーリー部分として知られていました。ゴフ氏によれば、Twitter経由でゴフ氏の短編小説「The iHole」を読んだペルソン氏の推薦によって、エンドポエムを書くことになったとのこと。仕事の報酬は交渉の末、Mojang Studioのカール・マンネCEO(当時)から2万ユーロ(当時のレートで約215万円)が支払われたそうです。

その後、Mojnag Studioはゴフ氏にエンドポエムの著作権を譲渡するよう求める契約書を送ってきたとのこと。しかし、ゴフ氏はこの契約書に決して署名しなかったそうです。

そして、2014年にMicrosoftがMojang Studioを買収した時、ゴフ氏のもとにエンドポエムの著作権を譲渡するよう求める契約書が再び送られてきたとのこと。


MicrosoftによるMojang Studioの買収を知ったゴフ氏は、「私は友人のためにエンドポエムを書きました。しかしマンネ氏やペルソン氏は私を友だちとして扱ってくれませんでした。私は傷ついています」とコメントしています。

ゴフ氏はこの2回目の契約書にもサインをしなかったとのこと。ゴフ氏は「さまざまな理由で、私は自分の書いた物語の権利を放棄する契約に署名したことはありません。それらはすべて私が保持しています」と述べています。

But much of it comes down to the fact that, for various reasons (read the extremely long post!), I never signed a contract giving away any rights to my story. They are all retained by me.

— Julian Gough (@juliangough)


その後、ゴフ氏とマンネ氏はメールでかなり激しく口論を交わしたそうですが、最終的にエンドポエムの著作権はゴフ氏に残ることとなりました。

ゴフ氏は、エンドポエムをパブリックドメインにすることについて、「2014年以来不法に拘束されてきた企業経済からエンドポエムを解放します」とコメントし、「今日から、個人でも公共の場でも、エンドポエムで遊ぶことができますし、誰もそれを止めることはできません。技術的、法的には私が著作権を持っていましたが、私はその権利を放棄します。あのエンディングは宇宙が書いたものであり、宇宙の所有物です。つまり誰のものでもなく、私たちみんなのものなのです。つまり、芸術の見方とは別のところで生きているのです」と述べました。

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in ゲーム, Posted by log1i_yk

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