イーロン・マスクがTwitter社員に「明日までにハードコアな職場を受け入れるか辞めるか決めろ」と最後通牒を突きつける
by Tesla Owners Club Belgium
TwitterのCEOであるイーロン・マスク氏が社員に対して、「Twitter 2.0」を構築するにあたり長時間かつ猛烈に働くことに同意しない場合は退職するよう求める通告を行ったことが分かりました。
Musk issues ultimatum to staff: Commit to ‘hardcore’ Twitter or leave - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/technology/2022/11/16/musk-twitter-email-ultimatum-termination/
マスク氏はTwitterの社員に向けて送った電子メールの中で、「今後、画期的なTwitter 2.0を構築し、ますます激化する競争の中で成功するためには、極めてハードコアであることが必要です。これは、長時間かつ高強度で働くことを意味します。従って、今後は並外れたパフォーマンスだけが合格点になります」と述べて、Twitterの社員に対して全身全霊を傾けることを求めました。
Here’s the text of the email Musk sent to Twitter staff overnight.
— Donie O'Sullivan (@donie) November 16, 2022
Those who don’t commit to being “extremely hardcore” by 5pm ET today must leave the company. ‼️
Story: https://t.co/expt0d63dH pic.twitter.com/C8VDjRBvk1
その上でマスク氏は、今後のTwitterの在り方について「Twitterはこれまでよりエンジニアリングを重視したものになります。デザインとプロダクトマネジメントも依然として重要ですので、私が直接指揮を執りますが、今後は優れたコードを書く人がチームの大部分を占め、大きな影響力を持つことになります。Twitterの本質はソフトウェアとサーバーの会社ですから、これは理にかなっていると思います」と述べました。
マスク氏は自分を社内Slackで批判した社員や、Twitterアプリの動作が遅いとの指摘に対して反論したエンジニアを即座に解雇していますが、マスク氏が求める働き方に同意しない社員も追放する意向を示しています。
マスク氏は「新しいTwitterの一員になりたいと思う方は、以下のリンクから「はい」をクリックしてください。明日、木曜日の午後5時(東部標準時/日本時間の2022年11月18日7時)までにそうしなかった方には、3ヶ月間分の退職金が支払われます」と述べて、厳しい職場のTwitterに残るか退職するかの選択を迫りました。
記事作成時点では削除されていますが、マスク氏は以前「私は一晩中Twitterのサンフランシスコ本社にいました。組織をただすまでここに寝泊まりして仕事をするつもりです」とツイートしたことがあり、マスク氏は社員に対しても自分と同様のストイックな働きを求めているものと思われます。
最初にこの電子メールについて報じたThe Washington Postによると、マスク氏の要請に対して既に複数の社員が同意を拒否しており、Twitterの新しい方向性が士気に打撃を与えたと不満を示したとのこと。
一方で、経営者としての姿勢を評価する声もあります。技術系ライターのGergely Orosz氏は「私の考えでは、Twitterで何が起きているかを考えると、これは前向きな一歩だと思います。なぜなら、どのような企業風土が期待されているのかをオブラートに包むことなく率直に説明しているからです」と述べました。
My take is that given everything that has been going on with Twitter, this is a positive step.
— Gergely Orosz (@GergelyOrosz) November 16, 2022
It does not sugarcoat what kind of culture to expect: people already had a glimpse of it anyway.
It also offers an easy way out to anyone on the fence, with decent severance pacakge.
ただし、Orosz氏は突然解雇を突きつけることについては「マスク氏のほかの全ての行動と同様に、カリフォルニアの『自由意思に基づく雇用』がグローバルに適用されることを前提としているようです。Twitterは労働法の制限が厳しい他国にも従業員を抱えていますので、人事部は現地の規制を考慮した上で、このメールを『翻訳』するために四苦八苦しているでしょう」と指摘しています。
Also note that, like with eveything Elon does, all of it seems to assume California 'at will employment' applies globally. When Twitter has employees in other countries with strict labor laws.
— Gergely Orosz (@GergelyOrosz) November 16, 2022
I assume HR will scramble to "translate" this email to account for local regulation.
また、Lispプログラマーでエッセイストでもあるポール・グレアム氏は「どんな会社も経営したことがない人が、テスラやSpaceXを経営している人よりもハイテク企業の経営方法を知っていると思っているのは、驚くべきことです」と述べて、マスク氏の方針に理解を示しました。
It's remarkable how many people who've never run any kind of company think they know how to run a tech company better than someone who's run Tesla and SpaceX.
— Paul Graham (@paulg) November 16, 2022
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