自作できるノートPCの「Framework Laptop」はファームウェアまで自作可能
「Framework Laptop」は全てのパーツが交換可能なノートPCで、好きなタイミングでパーツをアップグレードしたり故障の際にすぐに自分でパーツを交換して対応したりできるという特徴があります。そんなFramework Laptopの開発元が、電源やキー入力、ファンなどの制御をおこなうEmbedded controllerのファームウェアをオープンソースとして公開し、ユーザーが自由に編集できるようにしました。
Framework | Open Sourcing our Firmware
https://frame.work/blog/open-sourcing-our-firmware
GitHub - FrameworkComputer/EmbeddedController: Embedded Controller firmware for the Framework Laptop
https://github.com/FrameworkComputer/EmbeddedController
オープンソースになったEmbedded controller(EC)ファームウェアは「電源シーケンス」「キーボード&タッチパッドインターフェイス」「システム内LEDの制御」などPCの低レベルな機能の処理を担当しています。このファームウェアはChromebookで利用されているchromium-ecをもとに開発されており、chromium-ecと同じ三条項BSDライセンスで公開されました。
ECファームウェアを変更すると、内容によってはメインボードや接続されているハードウェアを壊してしまう可能性があるため知識のない人が気軽に手を出せるようなものではありませんが、オープンソースとして公開することで、周囲の開発者が自分に必要な機能を追加していき、Framework Laptopのエコシステム全体が成長できると開発元は述べています。同様の取り組みの一つである拡張カード開発者プログラムでは、「マグネット式充電システム」「LTEモデム」などが登場しているとのこと。
この取り組みはソーシャルニュースサイトのHacker Newsでも話題になっており、エキスパートエンジニアが様々なコメントを残しています。その中の一つによると、Lenovo Thinkpadなど一部のキーボードではデバウンスアルゴリズムに問題があり、素早く入力したときに文字の順番が入れ替わってしまうとのこと。しかし今回オープンソース化されたECファームウェアでは適切なデバウンスアルゴリズムが利用されているとのことで、こうして内部の実装が正しいことを確認できるのは良いことだと述べられています。
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