レゴブロックが主義に反する「手で分解できないパーツ」を使ったと話題に
子どもの創造性を育てるおもちゃレゴブロックはこれまで、子どもたちが自分の好きなものが作れるように「手でパーツをばらばらに分解できる」ことを貫いてきました。しかし、新たに発売された「75313 AT-AT」には分解できないパーツが含まれるとして話題となっています。
LEGO has designed a set that can't be taken apart | Brickset: LEGO set guide and database
https://brickset.com/article/67650/lego-has-designed-a-set-that-can-t-be-taken-apart
分解できなパーツが含まれる「75313 AT-AT」は、「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」に登場する兵器「AT-AT」を再現するもの。頭部と脚が動き、大砲や回転砲、爆弾投下ハッチ、ロープ接続フックなど、リアルなギミックを搭載しています。
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レゴブロックのガイド&データベースであるBricksetによると、「75313 AT-AT」は「最後まで分解できるブロック」というレゴブロックの慣例を破り、内部のパーツが先のとがった金属の道具なしに分解できないようになっているとのこと。
問題のパーツは「75313 AT-AT」に含まれる以下のフレームパーツ。これはレゴの中でも本物の機械の仕組みを学べるテクニックシリーズに含まれるものです。
2009年に登場したこのフレームは内部に車軸を入れることが可能ですが、2本は入れた後、道具なしで取り出すことができません。これは設計者であれば知っているはずだとBricksetは述べています。
AT-ATウォーカーでは、以下の図にあるように灰色の車軸にオレンジ色のピンが差し込まれます。ここまでであればパーツは手で分解可能とのこと。
その後、車軸の隙間を埋めるようにして反対側から緑色のピンが差し込まれます。そして、フレームの外側から「4」のピンが差し込まれて固定されます。緑色のピンにはナイフが差し込めるほどの隙間が入っており、ナイフで緑色のピンを緩めれば「4」の車軸を外すことはできます。しかし、手で分解することは不可能だそうです。これは、オレンジ色のピンを固定するための処理だと思われますが、「正直なところ、これがレゴの厳格なレビューを通ったことが驚きです」とBricksetは述べています。
また、車体を台枠に取り付ける際、車軸を穴に挿入しますが、車軸と穴とが同じ形でないため道具なしでは取り外せないとのこと。
なお、Bricksetの報告に対しては「これはレゴの原則の核に反することだと思います。レゴはどんなモデルについても、構築だけでなく分解と再構築ができるものだと考えられてきました」というコメントが寄せられています。
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