LG製テレビのOSを独自に機能強化するプロジェクト「OpenLGTV」
by Mark Krynsky
総合家電メーカーのLGが自社製テレビに採用しているOS「webOS」のオープンソース版を独自改良して新機能を追加したり、バグを修正したり、新しいソフトウェアを組み込んだりするプロジェクトが「OpenLGTV」です。
Openlgtv.github.io
https://openlgtv.github.io/
webOSは低迷を続けていたHPの子会社であるパームが2009年に社運を賭けて開発したモバイル端末「Palm Pre」に搭載されていたOSです。webOSはiTunesとの同期やマルチタッチスクリーンのサポート、自機とウェブ上の情報をシームレス検索するユニバーサル検索、ウェブサイト上のアカウント情報などを一元管理できるPalm Synergyなど注目に値する機能を備えていましたが、結局HPは2011年にwebOS事業を閉鎖。そして2013年、webOSはLG電子に売却されることとなりました。
新たなwebOSの所有者となったLGは2014年からwebOSを採用した薄型テレビをリリースし始め、2018年にwebOSのオープンソース化を発表しました。オープンソース版webOSの公式ページは以下。
webOS Open Source Edition
https://www.webosose.org/
このオープンソース版webOSを合法的にリバースエンジニアリングし、新機能を追加したり、バグを修正したり、新しいソフトウェアを組み込んだりして「独自改良したオープンソース版webOS」を目指すプロジェクトがOpenLGTVです。すでにオープンソース版webOSを採用しているTANNOY「Saturn S6」や2010年および2011年製のBroadcomのテレビ向けのカスタムrootfsが配布されています。
openlgtv・GitHub
https://github.com/openlgtv
OpenLGTVは開発参加者を募集中で、以下のDiscordチャンネルから連絡可能とのことです。
openlgtv
https://discord.com/invite/nKQW6FPWeM
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