子ども向けの「チョコやアイスなどの不健康なお菓子の広告」を禁止するとスペイン政府が発表
チョコレートやアイスクリームなどのお菓子には多くの砂糖が含まれており、子どもたちの肥満が増加している原因とも指摘されています。そんな状況を重く見たスペイン政府が、「子どもや青少年を対象にしたチョコレートやアイスクリームなどの広告を禁止する」と発表しました。
???? La nueva norma impulsada por el Gobierno restringirá la publicidad de pastelería, helados, zumos o bebidas energéticas dirigida a menores de 16 años.
— Ministerio de Consumo (@consumogob) October 28, 2021
Tampoco se podrán anunciar bebidas, snacks o salsas con azúcares añadidos, o preparados con más de 225 kcal por cada 100 g???????? pic.twitter.com/pab9YSzY2p
Spain to ban ads for chocolate, ice cream, juices aimed at children
https://www.thenomadtoday.com/articulo/lifestyle/spain-to-ban-ads-for-chocolate-ice-cream-juices-aimed-at-children/20211028155526014578.html
Child obesity in Spain: Spanish government to ban advertising aimed at children of unhealthy foods such as chocolate, juices and ice creams | Society | EL PAÍS English Edition
https://english.elpais.com/society/2021-10-29/spanish-government-to-ban-advertising-aimed-at-children-of-unhealthy-foods-such-as-chocolate-juices-and-ice-creams.html
2021年10月28日、スペインのアルベルト・ガルソン消費者問題相はバルセロナ市長のアダ・クラウ・バリャーヌ氏との共同記者会見において、子どもや青少年を対象にした「不健康な食品や飲料」の広告を禁止すると発表しました。
スペイン食品安全栄養庁(AESAN)が実施した2019年の(PDFファイル)調査によると、スペインでは6歳~9歳の子どものうち23.3%が太りすぎで17.3%が肥満だったそうで、実に40.6%もの子どもが推奨される体重を上回っていたとのこと。この調査では、太りすぎの子どもを持つ親の多くは子どもが肥満だとは捉えておらず、体重は正常かわずかに太っている程度だと認識していたそうです。
消費者問題庁はガルソン大臣の発表に関連して、「政府は未成年者の利益を食品業界から守るため、未成年者の健康にとって有害な食品の広告を規制します。スペインでは子どもの3人に1人が太りすぎです。広告は原因の1つです」と述べています。
‼ El Gobierno regulará la publicidad de alimentos perjudiciales para la salud de los menores para defender sus intereses frente a los de la industria alimentaria
— Ministerio de Consumo (@consumogob) October 28, 2021
En España, 1 de cada 3 niños y niñas sufre sobrepeso u obesidad
???? La publicidad es una de las causas de esta cifra pic.twitter.com/aiwDdHtWmi
ガルソン大臣は多くの子どもたちが現に肥満となっていることを挙げ、2005年から食品業界が実施している自主規制システムは不十分だと指摘。「これは深刻な講習衛生上の問題です」「未成年者は脆弱(ぜいじゃく)な消費者であり、広告から彼らを保護する義務があります」と述べ、2022年から政府による広告規制を導入するとしています。
新たな規制では製品ごとの栄養成分に関係なく、チョコレート・キャンディー・エナジーバー・ケーキ・クッキー・アイスクリーム・ジュース・エナジードリンクなどを含む5つの食品カテゴリーについて、未成年を対象にした広告表示を禁止するとのこと。また、その他の食品カテゴリーに含まれる製品も、100g当たりの砂糖や塩、脂肪などの量が基準を下回らなければ、未成年者への広告は許可されないそうです。
消費者問題庁の計画では、規制対象となった食品や飲料は子ども向けのTVチャンネルでの広告が終日禁止となるほか、他のTVチャンネルやラジオでは16歳未満の子どもが視聴する放送枠を除いた時間でのみ広告が許可されるとのこと。SNSやアプリ、ウェブサイトなどでは、子どもを対象にした不健康な食品の広告掲載が禁止される予定となっています。
・関連記事
若い頃に砂糖を摂取し過ぎると脳の記憶機能に悪影響が出ると判明、鍵は「腸内細菌」か - GIGAZINE
砂糖の過剰摂取は確実に現代人の健康をむしばんでいるという主張 - GIGAZINE
「人工甘味料は砂糖よりベター?」を専門家8人に聞いてみた - GIGAZINE
「1日の砂糖摂取量ガイドライン」が更新され缶ジュース1本でもアウト - GIGAZINE
子どもの肥満とファーストフードのテレビCMには関連性があることが判明 - GIGAZINE
・関連コンテンツ