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テキサス州が妊娠6週目以降の「中絶」を禁止、全米で民事訴訟の嵐が巻き起こる可能性


2021年9月1日、アメリカ・テキサス州が妊娠6週目以降の中絶を禁じる「ハートビート(心臓の鼓動)法」を施行しました。妊娠6週目は大多数の女性が妊娠を自覚しない時期であることから、中絶可能期間を逸する女性が多数出現すると予測されるほか、同法が直接的な利害関係者以外にも「私的訴追」を認めていることから、中絶手術のために医療機関に向かう女性を乗せたライドシェアサービスの運転手までも民事訴訟の対象となりかねないと報じられています。

86(R) HB 1500 - Introduced version - HB01500I.pdf
(PDFファイル)https://capitol.texas.gov/tlodocs/86R/billtext/pdf/HB01500I.pdf

Texas Abortion Ban: What It Means and What Happens Next : NPR
https://www.npr.org/2021/09/01/1033202132/texas-abortion-ban-what-happens-next

Texas Abortion Law: Questions and Answers - The New York Times
https://www.nytimes.com/2021/09/01/health/texas-abortion-law-facts.html

New Texas Abortion Law Likely to Unleash a Torrent of Lawsuits Against Online Education, Advocacy and Other Speech | Electronic Frontier Foundation
https://www.eff.org/deeplinks/2021/09/new-texas-abortion-law-likely-unleash-torrent-lawsuits-against-online-education

Texas abortion ban raises questions for Big Tech - Protocol — The people, power and politics of tech
https://www.protocol.com/policy/the-texas-abortion-ban-could-force-tech-to-snitch-on-users

テキサス州のハートビート法は、胎児の心音が検出される妊娠6週目以降の中絶行為に対して刑事罰を科すというもの。中絶を求める女性の85%が6週間以上妊娠しているという調査結果があるだけでなく、同法にはレイプや近親相姦に対する例外規定が存在しないことから、権利擁護団体が連邦最高裁判所に差し止めを求めましたが、最高裁は9月1日に5対4で請求を棄却。同日付で施行される運びとなりました。

ハートビート法がこれまでの最高裁判所の判決を覆す「全米で最も厳しい中絶規則」となったことだけでなく、同法によって定められた「私的訴追」の条項も話題を呼んでいます。同法は第三者が「中絶の実行または誘発を助長する行為に故意に関与した者」に対して1万ドル(約110万円)の損害賠償請求を行うことができると定めており、この定義に従うならば、中絶手術を提供する医療機関だけでなく、中絶手術のために医療機関に向かう女性を乗せたライドシェアサービスの運転手や中絶手術に関する情報を提供するGoogleなどの検索サービスや、通信それ自体を提供するインターネットサービスプロバイダが「中絶ほう助」として民事訴訟の対象になり得ると報じられています。


1万ドルという金額は強力なインセンティブになり得ることから、同法関連の訴訟が多発すると予想されているだけでなく、訴訟に対する懸念から中絶に関する議論が萎縮する可能性まであり得るとのこと。

アメリカでは1973年のロー対ウェイド事件が「女性の堕胎の権利はアメリカ合衆国憲法修正第14条によって保障されている」と判示して以降、胎児が子宮外でも生存できる「24週」以前の中絶は合法だと定められてきましたが、今回のハートビート法は中絶期限を18週間も短縮しました。報道によると、ジョー・バイデン大統領は今回のハートビート法の施行を受けて声明を発表し、「テキサス州の女性がロー対ウェイド事件で定められた安全かつ合法的な中絶を受けられるようにするため、連邦政府としてどのような法的手段を講じることができるのかについて、保健社会福祉省と司法省を中心とした政府全体で取り組むように指示しました」とコメント。メリック・ガーランド司法長官はハートビート法について「深く懸念しています」と語り、「中絶へのアクセスを含む、女性の憲法上の権利を保護するためのあらゆる選択肢を検討しています」と述べました。

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