Metaが高齢者狙いの詐欺広告から20億円以上を稼いでいたことが明らかに

SNSやウェブサイトを閲覧していると、合成された有名人の顔などを用いた「明らかに詐欺だろう」と思うような広告が表示されることがあります。デジタルヘイト対策センター(CCDH)の新たな報告書では、FacebookやInstagramを運営するMetaが高齢者向け詐欺広告から総額1430万ドル(約22億円)以上の収益を得ていたことが明らかになりました。
Scambook — Center for Countering Digital Hate | CCDH
https://counterhate.com/research/scambook/
Meta allows repeat scam artists to target seniors, report says
https://www.nbcnews.com/tech/security/meta-allows-repeat-scam-artists-target-seniors-report-says-rcna344068
Meta made tens of millions off scam ads that ripped off seniors | Mashable
https://mashable.com/article/meta-profited-from-medicare-scam-ads-report
CCDHはMetaのプラットフォーム上で公開されている詐欺広告について調べるため、Metaの広告ライブラリに含まれる9万件の広告について分析しました。これらの広告は、アメリカの高齢者および障害者向けの公的医療制度・メディケアをうたった詐欺アカウントによって掲載されたものだったとのこと。
これらの詐欺広告の多くは、メディケアを通じて数千ドル(数十万円)相当の食料品や家賃、ガソリンなどが無料になるとうたっており、「バカになるな。今すぐ請求しろ」とユーザーをあおっていました。しかし、広告に掲載されているリンクをクリックしたり、指定されている番号に電話をかけたりしても、ユーザーは広告に記されているような恩恵は得られませんでした。むしろ、逆にユーザーの個人情報が収集されたり、悪質なメディケアプログラムに誘導されたりしたそうです。
また、詐欺広告にはドナルド・トランプ大統領やジョー・バイデン元大統領、テレビ司会者のオプラ・ウィンフリー、俳優のブラッド・ピットといった政治家や有名人のディープフェイクが利用されていました。広告は主にテキサス州とフロリダ州に住む65歳以上のFacebookユーザーをターゲットにしていたと報告されています。
分析の結果、これらの詐欺広告はFacebook全体で2億1500万回以上のインプレッションを獲得しており、視聴者のうち73%は65歳以上のユーザーだったそうです。詐欺師らのアカウントは、平均して151個の詐欺広告をMetaに削除されていたものの、ほぼ同じ内容のコピーを作成して再び詐欺広告を掲載していました。
CCDHはレポートの中で、Metaはメディケア関連の詐欺広告から総額1430万ドルもの広告収入を得ていたと推定しています。しかし、この金額はあくまでMetaの広告ライブラリに掲載されている広告のみに基づいており、実際の収益はさらに大きい可能性があるとのことです。

今回のレポートでは、Metaは過去に広告基準に違反していた広告主に対しても、繰り返し詐欺広告の掲載を承認していたこともわかっています。「Golden Help For All」というアカウントは1335件ものポリシー違反履歴があったにもかかわらず、広告掲載を続けることが許可されていました。
また、Metaは規約違反の広告を削除しようと試みているものの、類似または同一のコンテンツを有する他の広告は許可する場合もあると報告されています。CCDHによると、同一の動画を使用していた86件の異なる詐欺広告のうち48件では広告掲載を拒否したものの、残る38件では広告掲載を許可したとのこと。
ラスベガスで79歳の祖母と暮らすマリッサ・ガルシアさんは、Facebookでまん延する詐欺広告は高齢者だけでなく、その家族にとっても負担になっていると主張。実際にガルシアさんの祖母は何度も詐欺広告に引っかかりそうになっており、そのたびにガルシアさんたちが止めていましたが、メディケアの受給番号やその他の個人情報を聞き出そうとする詐欺師と電話してしまったこともあるそうです。
ガルシアさんは「こんなことが繰り返されるのをMetaが許しているのは、率直に言って嘆かわしいことです。こうした詐欺行為がFacebookで行われると、高齢者は信頼してしまいます。祖母が私に言ったことのひとつに、『もしこれが詐欺なら、なぜFacebookが載せているの?』というものがありました」と述べました。
Metaの広報担当者は声明で、「当社はプラットフォーム内外を問わず、詐欺行為に対して積極的に対策を講じています。なぜなら、詐欺はMetaにとっても、当社のサービスを利用する人々や企業にとっても有害だからです。昨年だけでも1億5900万件以上の詐欺広告を削除しました。そのうち92%は通報される前に削除したものです。また、ユーザーを保護するための新しいツールを導入し、世界中の法執行機関と協力して、こうした犯罪者の活動を阻止しています」と説明しています。
なお、2025年には海外メディアのロイターが「Metaは2024年末の時点で、年間総収益の約10%にあたる160億ドル(約2兆4500億円)を、詐欺や禁止商品の広告から得ると試算していた」と報じていました。
Metaが収益の10%を詐欺広告から得ていたと判明、詐欺広告への対応をわざと遅らせていたのではないかという指摘も - GIGAZINE

・関連記事
Metaが収益の10%を詐欺広告から得ていたと判明、詐欺広告への対応をわざと遅らせていたのではないかという指摘も - GIGAZINE
Metaが日本の投資詐欺広告で4億3500万円の訴訟に直面 - GIGAZINE
Metaの著作権保護ツールを悪用する詐欺師が「身代金を支払わないとコンテンツを削除する」とクリエイターを脅迫している - GIGAZINE
FacebookやInstagramで横行する「有名人の顔を無断使用した詐欺広告」の対策に顔認識システムを導入することをMetaが発表 - GIGAZINE
親がInstagramに投稿した中学生の娘の顔写真や名前をMetaが30代男性向けの「エサ」としてThreads宣伝に利用していた - GIGAZINE
ディープフェイクを用いて有名人を許可なく宣伝・広告映像に用いる事例が続々登場 - GIGAZINE
AIが作成した偽セレブの詐欺的広告動画がYouTubeで1億9500万回以上再生されている - GIGAZINE
YouTubeが「政治家になりすましたAIフェイク動画」の検出ツールを提供開始 - GIGAZINE
YouTubeが類似性検出技術の利用範囲を拡大、著名人がディープフェイクなどで肖像権を不正利用されることを防ぐため - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in ネットサービス, Posted by log1h_ik
You can read the machine translated English article It has been revealed that Meta earned ov….







