小型AIモデル「1-Bit Bonsai」シリーズがスマートグラスで動作するように、Qualcommとの協力により

AI開発企業のPrismMLが開発するAIモデル「1-bit Bonsai」は、80億パラメーターのモデルを1.15GBという少ないメモリ使用量で実行することを可能にした高性能かつ省メモリなAIモデルとして注目を集めています。そんなPrismMLがAIモデルの省メモリ化技術を生かし、QualcommのSnapdragon搭載スマートグラスに1-bit Bonsaiを提供することを発表しました。
PrismML — PrismML Brings 1-Bit Bonsai Models to AI Smart Glasses Powered by Snapdragon
https://prismml.com/news/prismml-brings-1-bit-bonsai-models-to-ai-smart-glasses-powered-by-snapdragon
Today at Snapdragon Summit, we’re announcing 1-bit Bonsai vision-language model running locally on AI smart glasses powered by Snapdragon® AR1 Gen 1 Platform.
— PrismML (@PrismML) 2026年9月23日
With Qualcomm Technologies, we optimized Bonsai for Snapdragon Hexagon™ NPU, delivering 4x lower memory usage and 2x… pic.twitter.com/D6traBJnyZ
高性能なAIモデルはメモリ使用量が大きくなりがちで、Qwen3.8 27Bなどの高性能モデルを実行するには大容量のVRAMやRAMを備えた高性能PCが必要です。PrismMLはAIモデルの処理精度を2値(1bit)もしくは3値まで落とすことで省メモリ化する技術を開発しており、2026年9月に登場したTernary Bonsai 2 27BはQwen3.8 27Bをわずか5.9GBにまで小型化してノートPCなどのRAM容量の限られた環境でも動作できるようにしています。
Qwen3.8 27Bを5.9GBまで小型化しつつ性能は98.2%維持したAIモデル「Ternary Bonsai 2 27B」が登場 - GIGAZINE

そんなPrismMLは2026年9月23日、Qualcommがハワイのマウイで開催したSnapdragon Summit 2026において、Snapdragon AR1 Gen 1プラットフォームを搭載したAIスマートグラス上で1-bit Bonsaiをローカルに動作させることを発表しました。
Snapdragon Summit 2026 Day 2: Personal AI, Sound, and PC Keynotes | Snapdragon for the Agentic Age - YouTube

このモデルは2026年4月にリリースされた「1-bit Bonsai 1.7B」をベースにスマートグラス向けに構築された、20億パラメータを持つ新しい視覚言語モデルです。モデルは装着者が見ているものを理解し、その文脈に基づいて推論し、リアルタイムで応答するなど、様々な体験を実現するために必要な視覚機能と言語機能を提供するとのこと。
PrismMLによると、スマートグラス向け1-bit Bonsaiは、従来のスマートグラス向けAIモデルと比べてパラメーター数が4倍に拡大しているとのこと。こうした最適化は、メモリ・電力・熱負荷に関して極めて厳しい制約の中で動作しながら、応答性を維持し、一日中バッテリーが持続する必要があるスマートグラスにおいて特に重要となるとPrismMLは述べています。
QualcommのXR、ウェアラブル、パーソナルAI担当上級副社長兼ゼネラルマネージャーのジアード・アスガー氏は「パーソナルAIの未来は、人々が日常的に使用するデバイスに強力なインテリジェンスを直接搭載できるかどうかにかかっています。Snapdragon AR1 Gen 1でPrismMLの革新的な1ビットモデルをサポートすることで、軽量で電力効率に優れたウェアラブルデバイス上で、高度なAI体験をより実用的なものにすることを目指しています。この画期的な技術は、ローカルで動作し、応答性が高く、プライバシーを重視した機能を備えた視覚ベースの支援など、よりリッチなマルチモーダルAI体験への道を開くものです」と語りました。

また、PrismMLの共同創業者兼CEOであるババク・ハシビ氏は声明で「AIが普及するためには、人々が既に持ち歩いたり身につけたりしているデバイスに、高性能な知能が搭載される必要があります。スマートグラスは、この課題を非常に具体的に示しています。視覚を通して膨大な量のコンテキスト情報が得られる一方で、それを理解するためのデバイスは極めて制約が多いのです。Qualcommと協力して、私たちはこうした制約の中でBonsaiを設計しました。その結果、同じハードウェアサイズの中で、はるかに高い知能を実現できました。私たちは、モデルとハードウェアの協調設計こそが、AIをクラウドから人々が日常的に使用するデバイスへと移行させる道だと考えています」と述べています。また、Xの投稿では「Snapdragon AR1 Gen 1によって駆動される1ビット2B Bonsaiモデルは、1ビットマルチモーダルモデルがパーソナルAIプラットフォーム上で動作する初めての事例です。そして今後もさらに多くのものが続きます」と今後のパートナーシップについても示唆しています。
Am pleased to announce a 1-bit 2B Bonsai model running locally on an AI smart glasses at Qualcomm’s Snapdragon summit. Powered by Snapdragon AR1 Gen 1 this is the first time a 1-bit multi-modal model runs on a personal AI platform. And many more to follow…. https://t.co/7DbUYF1ikk
— Babak Hassibi (@BabakHassibi) 2026年9月23日
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