メモ

1日で35億分の1の価格に大暴落した仮想通貨「TITAN」では一体何が起きているのか?


暗号資産の「TITAN」の価格が1日で35億分の1まで大暴落する事態が発生しました。運営チームは取引の停止を呼びかけ、大暴落の原因究明に取り組んでいます。

The Meltdown of IRON. How Polygon’s first billion-dollar… | by Irony Holder | Jun, 2021 | Medium
https://irony-97882.medium.com/the-melting-of-iron-89469b01e083

Iron Finance Denies Rug Pull After Token Collapse | Crypto Briefing
https://cryptobriefing.com/iron-finance-denies-rug-pull-after-token-collapse/

今回大暴落したTITANは、暗号資産「IRON」の価値を担保するためのトークンです。IRONの公式ドキュメントには「無担保の暗号資産では、価格が暴落した時に精算できない」と記載されており、IRONは自身の価値を担保するために、IRONをステーブルコインの「USD Coin(USDC)」と、独自のトークンであるTITANを組み合わせて償還できる仕組みを導入し、「1IRONにつき75セントのUSDCと25セントのTITAN」と償還できるようにしていました。

このIRONをUSDC&TITANと償還可能な仕組みについては、IRONの価値が1ドルを下回った際に破綻する可能性が指摘されていました。

Now what worries me is the opposite scenario. When $IRON < $1, the opposite arbitrage opens up. It becomes profitable to buy $IRON for < $1, and then redeem it for ~0.72 USDC and the rest in $TITAN. Someone doing this likely will market sell that $TITAN for USDC

4/n

— z80Ðev (@z80dev)


TITANは、2021年6月16日午後10時ごろから価格が急激に落ち始め、一夜明けた2021年6月17日午前10時には価格が0ドルに到達しました。


また、CoinGeckoTITANのチャートを確認すると、2021年6月16日午後2時ごろに過去最高額の64.04ドルを記録した後、2021年6月18日午前2時ごろには、0.000000018083ドルと、35億分の1の価格まで大暴落していることが分かります。


上述の通り、IRONでは価格が大暴落しても「1IRONにつき75セントのUSDCと25セントのTITAN」に償還可能な仕組みになっています。しかし、あるIRON取引者によると、IRONの償還部分を担うコードは「require(_share_price > 0, “Invalid share price”);」となっているとのこと。この中の「_share_price」にはTITANの価格が代入されますが、TITANの価格が0ドルになったことや「0以上」ではなく「大なり0」という比較演算子が用いられていることが重なり、償還処理が動かないという事態に陥りました。


この事態に対して、IRONの運営チームは「TITANの価格が0にまで下がったため、償還は不可能です。再び償還可能になるまで12時間待つ必要があります」とコメントしています。

Since the price of titan has fallen to 0, the contract does not allow for redemptions.

We will need to wait for 12 hours for the timelock to pass before USDC redemptions are possible again.

— IRON Finance (@IronFinance)


また、運営チームは公式サイトで「TITANとIRONの取引を行わないでください。私たちは、ハッキング攻撃を受けたわけでも、持ち逃げしたわけでもありません」と表明し、今回の大暴落に関する分析結果の公表を約束しています。

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in メモ, Posted by log1o_hf

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